ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

プロ野球代表者会議、時間切れで「2リーグ」維持のその果てに…

2004年08月16日 | プロ野球再編
オリンピックの熱狂とナベツネ辞任ですっかり影が薄くなった「球界再編」関係のネタですが、ナベツネなき「12球団代表者会議」は何も決まることなく継続審議という名の「問題先送り」となったとのこと。あいかわらずの日本的体質というか、何と言うか。。。

再編への具体案示されず プロ野球球団代表者会議 (共同通信) - goo ニュース

「ダイエー問題」が片付いていない以上、パリーグが10球団1リーグについて何も具体案が示せないのは仕方がないにせよ、阪神・野崎球団社長の「タイムリミット」発言はとても日本野球のことを考えた上での発言と思えないのは僕だけではないでしょう。

野崎さんは「セ・パ2リーグ制維持」のための具体的な提案をしなければいけないのに、「問題先送りで2リーグ維持、とりあえず来年も巨人戦の放映権は確保」という目先の"実"を狙っているとしか思えない。

だいたいこの球団、「巨人戦」という既得権益維持のために、パリーグのことを考えない「2リーグ制堅持」で(巨人を除く)セリーグをまとめようとしたり、(被害者であるとはいえ)プロ野球からの買収工作にのってしまった明大・一場をとろうとしたり、「日本プロ野球界」という全体最適を考えて行動することはない。全体を考えるのであれば、「2リーグ制」でも経営が成り立つだけの収入配分を含めた運営案を提示や経費増や戦力不均衡の原因となっているドラフト制改革についても言及すべきであって、"金持ち"巨人が手を出せなくなったから一場選手に手を出す、という発想そのものを疑いたくなる。

パリーグの方は、状況が状況だけに発言は出来ないのだろうが、ナベツネなき後、もう西武・堤さんくらいしかイニシアチィブを取れる人はいないのだから何か具体案を西武側から行って欲しいと思う。

ナベツネが「(巨人中心の)10球団1リーグ制」推進者といわれているが、裏を返せば、巨人という既得権益に群がるだけのセリーグ5球団には愛想が尽きている、ということだろう。巨人優勝ということだけを考えるなら、セリーグ6球団の方が確立が高いのであり、そういう意味では"巨人だけ"ではなく"巨人を含む日本球界"のことを考えていたのも、野崎さんなどではなく、やはりナベツネなのだ。

ナベツネがいなくなった以上、西武・堤さんには期待したいと思う。
あの人、アイスホッケーには興味があっても野球には興味がない(なかった)人であり、その上で「西武ライオンズ」という球団を経営しているという方なので、純粋にビジネスという観点から日本プロ野球(ひいては西武ライオンズ)というものを考えられると思う。

文化事業としての「日本プロ野球」を語るのであれば、自治体や市民などがパトロンになるしかないだろうが、自治体は「赤字体質」「県債などで借金まみれ」状態だし、一部球団を除くと観客動員数が伸びていない以上、そういった可能性は低いだろう。「日本プロ野球」も資本主義のルールから逃れることはできないと考えた方がいい。であれば、純粋にビジネスとして成り立つベースに育て上げなくてはならない。観客が増えるということこそファンを大切にしていることの証なのだから。

そのためのリーダーシップは少なくとも「巨人」のいないパリーグを盛り上げることに力を入れてきた、経営者・堤さんになら期待できるのではないだろうか。


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