ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

iPod、人気の秘密は「回転」と「触感」

2004年10月02日 | デザイン、ブランド
「iPod、人気の秘密はスクロールホイール」という記事があった。これを読んでいて思い出すのがSONYの「ジョグダイヤル」と「マウスホイール」。この記事の中でもあったが、操作している「触感」と「回す」感覚が組み合わされるとどうしてあんなに心地いいのだろう。

iPod、人気の秘密はスクロールホイール-CNET japan


Apple iPod mini(ブルー)[M9436J/A]



例えば画面の表示をスクロールして目的のものを表示させるとき、iPodなら曲名だしPCならエクセル該当個所かもしれないが、もちろん機能的には矢印キーや上下ボタン、半ジョグダイヤル(くるくる回るのではなく回転に制約が与えられ、その力加減でスクロール速度が変わるもの)次へボタンなどやり方はいろいろある。なのに何故この回転がいいのか、1つは目的のページ表示までアクセス速度の柔軟性があるのだろう。

「アクセス速度の柔軟性」なんて言葉を使ったが、簡単に言えば、目的のページ付近までは回転速度を上げて一気にぶっ飛ばし、付近に近づいたらそれに応じた回転速度にすることで目で確かめながら目的にたどりつけるということだ。

もう1つが、手の動きと画面の表示に一体感があるからだろう。例えば矢印ボタンでスクロールさせるというのは意外とつらいものだ。PCやビデオのリモコンでもそうだが、「押しっぱなし」という動作はあまり"気持ちのいい"動作ではない。どうしても一度指を離して押し直したくなる。変化なく強制的にさせられている(と感じる)動きを本能的に嫌っているのだ。これに「回転」が加わると全く違う。特に初代ジョグダイヤル(携帯の側面についていたもの)なんて、こんなに抜群だ。また「回転」というの一方向に進んでいるという感覚が出やすいし、行き過ぎたりして戻るときも簡単だ。「視覚」と「動き」に一体感がある。まさに絶妙だ。

「機能」の適切性だけでなく、「触感」や「感覚」と一体化を図ること――こういったデザイン力というのはこれからのインターフェース設計の重要な視点なのだろう。

以前、薄型ノートパソコンを使っていたとき、そのキータッチの浅さがどうにも気になってしょうがないということがあった。まぁ、「慣れ」の問題といえばそれまでなのだろうが、だからこそ導入の段階には大きなハードルとなる。

これがバーチャルキーボードになると「深さ」なんて概念がない。確かに便利なのだろうが(実際欲しいけど)、普段使うにはものたりない。これはまさに「感触」の問題。

ITmediaモバイル:バーチャルキーボード

しかしどうしてSONYはネットワークウォークマン「NW-HD1」にジョグダイヤルを搭載しなかったのでしょうか。今の日本の音楽配信の状況を考えると、iPodといえどもMDに取って代る勢いはないだろうし、ブランド力もある。そう考えるとSONYの逆転の余地はまだまだあるはず。

世界最小・最軽量ボディに13,000曲を入れて持ち歩くSONY ネットワークウォークマン NW-HD1


となると、iPodのスクロールホイール以上に、ユーザーの触感にリンクしている、(側面)ジョグダイヤルは武器になると思うのだが。。

まぁ、サイズや持ち方の問題もあるのでしょうが、SONYには洗練されたデザインでジョクダイヤル付ネットワークウォークマンを投入して欲しいところです。

ITmedia ライフスタイル:基本性能はそのままに、より低価格になったHDDウォークマン




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