たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

赤城でマイナー山行。大箕山、硯石山、穴山。1286mからの下り破線路にはだまされた。

2023年05月06日 | 赤城山周辺
◎2023年4月29日(土)

箕嶺前路肩スペース(7:51)……旧林道が新林道に吸収される(8:20)……大箕山(8:29)……硯石山(8:52)……鞍部(9:11)……六道の辻(9:46)……穴山(9:55)……六道の辻(10:10)……1286m標高点付近(10:36)……明瞭な作業道跡(11:09)……駐車地(11:31)

 あにねこさんのブログを何気なく読んでいたら、「硯石山」という赤城山塊の端に連なる山が目に入った。硯用の石でも採れたところなのか。雨畑硯や雄勝硯ならまだしも、「赤城硯」は聞いたことはない。それはともかく、普通の感覚なら、赤城のメジャーな山々からは離れ、たいして気が引かれる山でもないだろうが、自分には気になった。あにねこさんは新坂平からバスで桃畑に下り、そこから硯石山、大箕山、穴山、姥子峠と縦走されている。バス利用は時刻にしばられ、面倒で避けたい。重複の歩きが繰り返しになるが、県道の路肩にでも車を置き、林道歩きで大箕山→硯石山→大箕山→林道→穴山→林道→県道と歩くことにした。

(この食堂の前の幅広の路肩に駐車。荒山が見えている)


(林道花窪線。旧林道)


 県道を赤城山に向かう。今日の山行の入口である林道花窪線の標識が左に見えた。ここまで手頃な路肩スペースはなかった。最悪、さくらの広場の駐車場を利用するつもりでいた。ラッキーにも、『お食事処 箕嶺』の向かいに駐車できそうな路肩があった。ちょうど「カーブ12」の標識のあるところだ。いつも通っているのに、歩きの対象にする赤城の山はいつもこの先だし、姫百合駐車場までの間の空きスペースは意識もしないでいた。ここなら、店の駐車場でもないだろうから文句も言われまい。帰路でこのちょい先に下る予定だし、駐車条件には良い。後で確認すると、このに辺は、駐車できそうな空地があちこちにあった。
 県道を下ってすぐ右に花窪線の入口。この林道は舗装林道ながらも、途中から通行止めになっていたから、例えば、六道の辻まで行くのなら、花窪線より上の赤城白樺線に乗り入れた方がいいだろう。硯石山から先の登りで、バイクの音が聞こえたから、車両通行止めではないかと思う。調べれば、花窪線は旧林道で、赤城白樺線がそれに代わる新林道のようだ。新林道を歩いたわけではなく見ただけなので、車通行可云々のことは断言できない。渋川まで結んではいるようだ。

(赤城白樺線・新林道と交差。ここは直進した)


(また新林道。ここもそのままに直進)


(旧林道はここで通行止め)


 舗装された花窪林道を10分ほど歩くと、白樺林道と交差する。ガードレールの付いた、見るからに新しい林道のようで、もちろん狭くもない林道だ。ここは突っ切ってそのまま行く。そしてまた新林道と交差。旧林道は直進のままになっているが、新林道は迂回して通っているようだ。その旧林道も車で入れるのはここまでのようで、その先は立入禁止のガードが置かれていた。旧林道での車進入はここが終点で、その先は新林道に乗り換えなきゃならないが、ここまでの旧林道は車がすれ違うには細く、路肩スペースもなかった。

(石ゴロ)


 立入禁止の旧林道をそのままに行く。落葉の下は舗装道、荒れたながらもコンクリ道になっている。落石が多く、通行止めもその理由だろうが、わざわざ新林道を通さずとも、整備すればそのまま使える気はする。新林道とて、利用する車はたかが知れているだろうに。
 ここの通行に時間がかかったのにはわけがある。物好きなハイカーしか入らない領域だ。久しぶりにスズを出したが、どうも鳴りが悪い。歩調に合わせて鳴るように何度も調整していた。何ということはない。ザックに長くぶら下げるよりも、短くぶら下げる方がより鳴ってくれただけのことで、この調整に時間を費やしてしまった。

(旧林道のカーブ。あの小尾根を登ろうとしたが、踏み跡が消えていたのでやめた)


(三回目の交差。新林道から旧林道には入れない)


(ここから登る)


(大箕山への手書き案内)


 ここで先ずはつまづく。新林道の合流手前で左手に小尾根が見え、さらに、尾根への踏み跡が見えた。ここが大箕山への登山口かと思い、入り込むと、踏み跡は消えた。後で地形図で確認すると、かまわずにその小尾根を登っても行けるようだったが、これは後の話で、ここは戻って逆からの立入禁止のガードを超えて新林道に出た。10歩も歩かぬうちに左に上がる別小尾根。ヤブっぽいが踏み跡があった。すぐに境界見出標が目に入り、それには手書きで「↑大箕山」とあった。正規なルートかはともかく、ここを登れば大箕山には行けるらしい。

(ハイキングレベルにも至らずに)


(大箕山に到着。これでも三角点峰。想像以上に地味な山だった)


 こんなことを記しては何だが、緩い尾根を登るだけの楽ちんで大箕山(おおみやま)に着いた。林道から離れて10分ほどのもの。展望のない地味な山頂。三角点だけはある。四等三角点。基準点名「箕輪」。山に入ってからの歩いた距離が短いから達成感はまったくない。この先、尾根伝いに硯石山はそのまま西に下って登り返すことになる。大箕山は1202m、硯石山は1127m標高点。たいして苦労は要らなそうだが、その鞍部は1080mほど。硯石山から戻って、120mの登り返しで大箕山を経由してまた林道戻りというのもどうかとは思った。

(硯石山へ)


(おそらくヤマツツジかと思うが、咲くのは大分先だろう)


(鈴ヶ岳かと思ったが、子双山かも)


 果たして、今日は楽なコースのはずだが、どんどん下る。だれしも、楽なことを考える。鞍部から硯石山までの50mの登りは知れたものだが、たかが120mではあっても、登り返しの大箕山への戻りは楽とはいえまい。数少ない、ネット情報で、これしかないのかと今日のルートにしただけのことで、下りながら、ここ、また登るには多少の息切れがしそうだなと思いながらの下りだった。

(大箕山と硯石山の鞍部)


(硯石山方向右手から明瞭な道が入り込む。地図にはない道)


(それに合流してから、硯石山への踏み跡は道になった)


 鞍部に出た。鞍部とはいっても微妙なところで、この先、登るとまた下るといったところで、適切な「鞍部」の表現ではないかもしれない。ここで、右手(北側)から明瞭な道が合流し、この先の硯石山までの道は幅広になった。地図で確認しても、そんな道はない。気になったが、とりあえず本日、第二目的の硯石山へ。第一は別にある。

(唯一の変化が現れる)


(What?)


(硯石山山頂に着いた。ここから大箕山経由で戻ったとしたら、運転時間の方が長い。ここも展望のない地味な山だった。ピークハント狙いにはよいかも)


 少しは変化のある歩きができた。さしたるものではない。石がゴロゴロと出る程度のものだが、大箕山への単調さに比べればむしろ楽しいものではあった。硯石山は途中からその姿を確認できたが、別に硯に似た格好はしてもいず、普通の山の形だった。
 鞍部から合流した道は明瞭なままに尾根真下を通っていて、尾根上を歩いているよりも歩きやすそうだ。合流すると、平坦になり、何のためなのか知らないが、伐採した立木を四角に組み合わせて積み上げた囲いを左に見て先に行くと、目立たぬところに硯石山の山名板があった。
 山頂はヒノキの植林の一角のようで、ここは林業作業の休憩場所といった風情で、なぜか石油ストーブの芯部分やら一斗缶が放り出されていた。倒木に腰掛けて水を飲み、一服する。大箕山はともかく、ここなら少しの達成感はある。地図を広げる。どうも、鞍部で合流した道が気になる。地図に正解は出ていない。破線路こそないが、この尾根の北側の東西に実線路が走り、その東側に北東に向け、これまた実線が分岐し、その先は林道につながっている。わざわざ大箕山に戻らずとも、あの明らかに作業道らしき道を先に行けば、実線路に出やしまいか。後で知ることになるが、地理院地図に記された実線路と破線路を信じ込むと、当たり前に地図にあるハイキング道しか歩いたことがない方には、例えばGPSを見ながら歩いたとしても混乱するだろう。実際には、地図通りの実線路も破線路もなかったのだから。これは、1286mからの下りで思い知らされることになる。

(下る。上りでは右の尾根を歩いていたが下りでは「道」を選んだ)


(本日唯一のミツバツツジ。これすら、咲きはこれからだろう。現にツボミだらけだ)


(鞍部から左に行く)


 下る。今日唯一の花を開かせたミツバツツジを見かけた。上りでは気づかなかった。これから開花するだろうツボミだらけだった。殺風景なこの尾根も、数週間後にはミツバツツジやヤマツツジで賑やかになるだろうか。鞍部からためらうこともなく作業道に入り込む。実線路に出たら右に行き、次の実線路から北上して新林道に出るつもりでいる。おかしな方向に行くようなら、ここに戻って大箕山に登り返して予定通りに新林道経由で穴山に行くだけのことだ。

(こんなしっかりした道が続いていた。この道に分岐やら、入り込む道もあったが、太いところを歩いた)


(おそらく、ここで地図上の実線路に合流したのかと思い、右に行ったが、かすかな踏み跡になったので戻る)


(とにかく、道というか、しっかりした踏み跡がやたらと分岐する。中には先で合流する道もある)


 歩きやすいしっかりした道だった。作業道と形容するにはもったいないほどだ。この道は現役だ。テープを見かけることがないことからして、山遊びに使われてはいないようだ。もっとも、この辺のマイナーな山を歩くハイカーは珍しいだろうし、テープもリボンも不要だろう。
 道は一本道ではない。あちこちで分岐をしているし、これに入り込む道もある。とにかく明瞭な道を選んだ。紛らわしいところでは北向きを選んだ。本来なら、北東に行って林道に出た方が賢明だろうが、たまたま、道がクロスしたところで右・北東に行ったら、すぐにあやふやになり、薄い踏み跡になったので戻った。後で考えれば、これが地図の実線路だったのかもしれない。GPSで確認しても、破線路も実線路も出ていない地図になっているから、ここは北に向かうしかない。どこを歩いても、西側に行かない限りは林道に出るはずだ。そう信じるしかない。

(右手に新林道が見えた)


(ヤブは濃くなったが道型は明瞭)


(こんな表示を見かけた。このまま左に行けば穴山だったかもしれないが、一旦、新林道に出てみる)


(ラッキーにも六道の辻に出た。ここまで道迷いを体験することはなかった。お導きだろうか)


(立派な新林道が渋川の方に続いている)


(六面地蔵)


 まさかとは思ったが、どんぴしゃで新林道に出た。それも六道の辻。六道とは仏教の輪廻転生の世界といったものか。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天道。それ以上のことは知らない。若い頃、あおい輝彦が主演した映画を観に行ったことがある。戸田某を丹波哲郎、日蓮役は仲代達也だったか。自ら進んでということではない。その頃は団地に住んでいた一人者で、見ず知らずのオバちゃんから声をかけられて行ったのだが、結果は宗教団体のPR映画で、勧誘が目的だった。六道はその映画で知った。
 その六道の辻に地蔵さんがある。正式には六面地蔵というらしい。この地蔵さんを見たかったのが、今回の第一目的だった。どこをどう通じていたかは知らないが、ここには古道が通っていたらしく、地蔵さんには文久三癸亥年(1863年)の字が見られた。もはや幕末だ。六面を写真に撮ったが、地蔵堂に収められているわけでもなく、雨、雪さらしではどれが地獄で、天道かはわからなかった。見られただけ、それも確信もなく歩いた道の先で出会ったのは奇遇ともいえよう。

(穴山へ)


(これだ。歩きづらい)


(穴山山頂。ヤブめいているが、山頂は狭いながらもすっきりしている。腰を掛ける石やら倒木はない。本日の地味山はこれで終了)


(西に下る尾根道ははっきりしている。地図には破線路で出ている。登って来た六道の辻への道はともかくも、地図通りだなと思ってしまう)


 本日の歩き、ラストは穴山(1247m標高点)だ。この穴山は、たいした登りではなかったが、歩きづらかった。道はしっかりしているものの、えぐれている。登り口に「二輪車走行禁止」の看板があったから、これは自転車のせいかもしれない。脇に上がってみたが、ツツジの枝がじゃまになる。仕方なく溝を歩いて山頂。たいしたピークではない。開けてはいるが展望地とはいえない。大箕山未満の達成感。
 本日二本目をふかす。かなり暑くなっている。予定外のコースで六道の辻に出たはいいが、このまま林道歩きで下るというのはどんなものだろう。地図を見ると、ここから北西側に、事前に地図に記してきた木津山(1173m標高点)と丸山(1162.9m三角点)がある。場合によっては行ってもいいかと思っていたが、この穴山も含め、大箕山、硯石山ともにさして印象は薄かったで終わりそうな気がした。さりとて林道下りでの戻りもどんなものか。東に尾根伝いに姥子峠に出る破線路がある。姥子峠に出てしまったら、後はバスで箕嶺に戻ることになる。それは避けたい。途中の1286mの先から南西に下る破線路があった。破線の先は実線になっていて箕嶺近くに下れそうだ。それを歩いてみようか。これなら、花はなかったが、だれにも会わずのナイスなハイキングを楽しめたで終わりそうだと思っていた。

(あっという間に新林道に下る。ゲートがあった。季節林道なのだろうか)


(ここから林道下りの予定でいたが破線路歩きにしてみる)


(こりゃまた歩きやすい道だった)


(山桜も終わりか)


 六道の辻に戻る。東側は広場になっていて、車ならここに駐車できそうだ。その先に破線路があるか確認に行くと、しっかりとあった。これを辿れば姥子峠に出られるわけか。平坦な道がずっと続いている。ここにも自転車のタイヤ痕がある。ここを自転車で走るのは勝手だが、歩く側には興ざめな気分になる。散りかけた山桜を見かけはしたが、ツツジの類は皆無。それでいて、この道はいいなと思った。できるなら、このまま姥子峠まで出てみたい。

(1286m標高点あたりなのだが、南に下る分岐は見かけなかった)


(下りになってしまった。引き返す)


(途中で見かけたハチの巣の残骸。何蜂のもの?)


 そろそろ1286mだろうか。地図ではピーク状にはなっていないから、見落としかねない。GPSを取り出すと、1286mはすでに過ぎていた。右に下る破線路分岐には気づかなかった。分岐は先に行ってもない。戻ってもない。周囲をうろついた。ないことがわかった。こういうことはよくある。地図を確認する。例えば、尾根通しなら、踏み跡があろうとなかろうとさして問題はない。地図上の破線路は尾根から外れていて、先で沢型を下ることになるが、やがてはそれからも離れるようだ。下部は等高線の幅が広いから、方向さえ間違えなければ破線路の先にある実線路に何とか出られるだろう。ただ、その実線路の存在すら怪しい感じはする。

(破線路がなければ、とりあえずは尾根下りしかない)


(尾根もまた急だった)


(沢型が見えたので、一応はほっとした)


 破線路を無視して尾根を下れば、もしかすれば破線路にぶつかるかもしれない。どうしても破線路にこだわってしまう。取りあえずははっきりした尾根を下ってみた。急だった。今日は林道歩きが長いだろうと、ズック靴で来ている。スパイク地下タビにすればよかったと後悔しても遅い。この尾根を下るのはきついから、尾根を避けた破線路になっているのではないのかと勝手に思い、尾根を途中から離れて東寄りに行ってみたが、踏み跡どころか、シカ道らしきものも見えない。
 かなり滅茶苦茶な歩きで下っている。沢型が見えた。水はない。あそこに出れば何とかなるかと下る。その際、涸沢の手前に段差があり、これを越えるのに、草をつかんだつもりが、素手でもろに栗のイガをつかんでしまった。痛いのなんのって。トゲが2本刺さっていたので抜いた。血がにじんでいた。そんなことはかまっていられずに沢に出た。何とかなると思っていたのは甘かった。地図の上では破線路上のはずなのに、ここにも踏み跡はない。沢、方向ともに間違ってはいないはずだし、この沢を下ることにしよう。

(左岸に上がる明瞭な踏み跡)


(結局は沢型を歩くことになるが、これでよいのかはまったくの疑心暗鬼)


(こんなのを撮る余裕はあった)


 一旦はそう決めたものの、沢の左岸側が長い土手のようになっていて、あそこを歩けるんじゃないのかと這い上がろうとしたところで、はっきりと人が歩いたらしき踏み跡を見つけた。ヤレヤレと思ったのは早計で、その先に踏み跡はなかった。また沢歩きに転じる。これが狭隘な地形だったら、パニックになりかけたろう。現に、沢の先にコケで覆われた堰堤を見た時にはどきりとした。左岸歩きに戻り、枝の落ちた樹のウロを写真に撮ったりする余裕はあった。右岸側は山裾の急な斜面落ちで、トラバースまがいの歩きになりそうだから、そちらには行くまい。

(テープを見たが、続きはなかった)


(堰堤があったのでちょっと気になった。このまま先にはすんなりとは行けまい。左から巻いた)


(また、こんな樹を撮っている)


(右岸側にテープが見えた)


(あまりよろしくないパターンだなと思った。まして、テープの続きもなかった。道型のようにはなってはいる)


 堰堤を過ぎたところで古いピンクテープを発見。その先はない。また沢歩き。今度は右岸側に赤いテープを見つけたのでそちらに行ってみる。ヒノキの植林歩きになった。はっきりした道型があるわけではないが、踏み固められたようになっていたり、人工的に木を切って渡しにしたようなものもある。県有林と記されたブリキも目にした。実は、後でGPSの軌跡を確認すると、このあたりから破線路に乗った形になっていた。

(ここを下って行くと)


(広場に出て道が続いていた)


 植林を抜けると、忽然と道が現れた。これが実線路かと思った。もう安心だ。久しぶりのプチマニアック歩きを体験をした。ただ、どこを南に下ってもいずれは県道に出られるといった気持ちがあったことは確かで、かつてのバリ歩きの満足感にはほど遠いものがある。
 歩道といってもいいのだろうか、軽自動車ならすれ違える道を真っすぐに下っている。現役ではないことは確かだ。落葉で気づかなかったが、ここもまた、落葉がないところではコンクリートが顔を出していた。右手の沢に目を向けると、いつの間にやら水流が見えた。

(道が消えた。ここから左にカーブするのだが、この区間の道は流されていたので、先が見えなかった。しばらく、続きを探すのにうろうろした)


(もう大丈夫だろう。一服する)


 この道も安泰ではなかった。突然、広場になって先が消えた。そんなことはあるまいと、この先を探す。左手からも沢が流れていて、それを越えてみたら、コンクリ道は続いていた。林道だか作業道の判断はつかぬが、おそらくは、かつて沢の増水でその部分は削られしまったのかもしれない。先で石に座って、三度目の一服。穴山で菓子パンの半分を食べた。ここで残り半分を食べた。今でこそ晴れたままだが、1286mからの下りで一時的に雲が湧いて暗くなり、いつ雨になっても不思議ではないような天気になっていた。実線路に出るまでに雨になったらヤバイなという思いはしばらく続いていた。
 車のエンジン音が聞こえてきた。県道は間近だ。右の沢との窪地で二人連れがうろついていた。コンニチワと声をかけられた。山菜らしい。ポリ袋にはコゴミでも入っているのだろうか。のどかな景色に感じた。

(作業道? の入口。反対側から)


(ここで県道に合流した。この辺には手頃な駐車地がいくつかあった)


 県道に出た。その前に振り返ると、下って来た作業道にはチェーンが張られていた。出たところはちょっとした広場で、冒頭に記しはしたが、どこにでも車を置けそうなところで、道路沿いには「カーブ13」の標識があった。すでに食事処は見えている。駐車地までは100mもあるまい。右手に「林道 赤城白樺線」の標識が見えた。進入禁止ではないようだ。

(白樺線の入口)


(帰着)


(荒山の斜面は賑やかだ)


 駐車地に着く。くたびれたという思いはあったが、くたびれた感じはなかった。これは、六道の辻の六面地蔵を見たことと、1286mからのわけのわからない歩きを久しぶりに体験したことに因るものだろう。この辺の山のファンには失礼かもしれないが、自分には大箕山、硯石山、穴山はさておきといったところだ。
 この三山、数年も経てば記憶は薄れるかもしれないが、どうせなら、その地味山の延長で、今回は登れなかった木津山と丸山を済ませておきたい。同じく鈴ヶ岳の南西側にある矢筈山、モロコシ山、子双山は四年前にすでに終わらせている。つまらないこだわりかもしれない。

(今回の歩き)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

(さくらの広場で)


(さくらの広場で)


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