The collection of MARIBAR 

マリバール 文集・ギャラリー

さよならビュッフェ,『マハナ・レア』,『小石川』,『炭おやじ』,『札幌後楽園ホテル』

2006-02-27 01:26:31 | 抱茎亭日乗メモ
 昨日のなんとなく不味い空気について、同室のKさんに聞いてみようかな、と思ったがタイミングを逃す。
しかし皆にお礼を言っていたら、なんとなく普通の雰囲気に戻っていた。
ような気がする。
「よし」ってことか?わからない。

「何か怒ってる?」と聞いたところで「別に」と言われて終わるだろう。
私は大変楽しく快適でいい思いをいっぱいしたのに、私が何か不快な思いをさせたなら申し訳ないと思うが、本当に問題ならば言われるか、切られるかするだろう。

そもそも私の存在など全く関係ないかもしれないので、もう気にしない。
旅も終わりだし。

 市民会館にてグランプリ作品『血の涙』上映後、最後のイベント『さよならビュッフェ』。
そこでは招待作品も含め全ての上映作品の中から観客の投票で選ばれる『ファンタランド大賞』の発表がある。
昨年は高橋玄さんの『CHARON(カロン)』が受賞した。
私の中ではもちろん今年も玄さんの『ポチの告白』なのだが、結果は『子ぎつねヘレン』。
まあ、動物と子供の感動物語で、北海道が舞台とくれば当然なのかもしれない。

ゆうばり市民賞は、ゆうばり映画祭応援団のメンバーだった、24日に亡くなった『グレース』のマスター坂東亮一さんに、と発表があって会場がしんみりとする。

『シチズン・ドック』主演のマハーサムット・ブンヤラックさんとお話。
『Variety』のRさんに彼が何か賞をもらった、と聞いたので「おめでとう」と言ったら「僕じゃない」と言われてしまう。
あれれ。彼が受賞したのではなく『シチズン・ドッグ』が南俊子賞を受賞したのだった。
Sorry, my poor English.

舩木壱輝さんと「(マハーサムット・ブンヤラックさんとは)パンフレットと画面では似てると思ったんだけど実際は似てないですね」と話す。

迫力ある毛皮のコートを着ていた内田春菊さんとお話。
ライヴの企画について。
私にそんなことができるのかわからないのだが、20代のme-ism、30代の冴島奈緒/SHR、40代の内田春菊で、3ピースのカッコイイ女たちのライヴをできたら面白いだろうなあ。
内田さんは友人のライヴで奈緒さんと会ったことがあると言っていた。
奈緒さんにも提案してみよう。

 ホテルマウントレースイに戻って、皆さんとお別れ。

 レンタカーのナンバープレートが半月型に切り取られるという不思議な現象が起きて、どうなることかと心配ではあったが、レンタカー会社との交渉はお任せして、私は一人バスで札幌に向かう。

 昨年はツアー料金をケチってタバコ臭いビジネスホテルに泊まった。
今年は、夕張からのバス停も近いし関係者に知り合いがいて結局は大幅にお得な『札幌後楽園ホテル』にチェックイン。

 晩ご飯まで時間があったのでホテル10階にあるハワイアンリラクゼーションサロン『マハナ・レア』にてハワイアンロミロミマッサージを受ける。
上半身30分コース5,250円。ああ、このまま全身お願いします~。

 と言いたいところだが、18時からホテル3階『小石川』にて、ホテル関係者お二人と極上会席料理を頂く。
過去に何度か利用したことがある店だが、奥に料亭風個室があるのは知らなかった。
なんか、とっても豪華なんですけど、なんで?と思っていたら料理長がご挨拶に見える。
「今日は特別な素材で、特別なものを、腕によりをかけて作らせてもらいました」。
うわー、すっごーい。

ホテル関係者二人とは、私が新入社員の時の最初の上司Kさんと、同期入社のO君。
二人とも大変お世話になった人だ。そして二人は札幌で偉ーくなっていたのだった。

ゆうばり映画祭の報告、お二人の活躍と実績、会社の話、思い出話、他いろいろ。

「そうだ、Sが近くに住んでいるんだよ。呼んでみようか」とKさん。
Sさんは、私が新入社員でKさんの部下になったのとほぼ同時に流通部門からイベント部門に異動してきて、Kさんの部下となった。
何もわかってないバブル新入社員の私と門外漢(失礼!)だったSさんを抱え、Kさんは相当苦労したと思う。
いつも「ばかもの!」と怒鳴られていたSさんと私。へっぽこコンビだったなあ。
そのSさんは、札幌を代表する会社のこれまたとても偉い人になっていたのだった。

「おう、S。今ね、Sに会いたいって言ってる人がいるんだけど来られない?」
とKさんが電話をかける。私が代わる。
「もしもし」
「もしもし」
「是非、お目にかかりたいんですけれど」
「どなたですか?」
「おわかりになりませんか」
「うーん、わからないなあ」
「いらして頂けませんか?」
「行きましょう」
「まあ!本当に。嬉しい!」

そして、Sさん登場。私はナプキンで顔を隠していた。バア。
「いや、多分そうかな、と思ってたよ」
Sさんはかなり痩せていた。ダイエットが成功したらしい。
しかし大きな声で笑う、優しくて気さくな人柄は全く変わっていなかった。

またいろいろな話。
Kさんの手がけたイベントに対する思い、何が会社の利益となるのか、イベント単体でみるのではなく、スポーツ文化だけでもなく、エンタテインメントの発展というところまで視野に入れた話は情熱的で素敵だった。

私自身は不良社員だったし、上司も変な人がいっぱいいた。
何人か素晴らしい上司はいたけれど、Kさんが最初の上司だったことは非常に大きかった。ラッキーだった。

「真理ちゃん、札幌ドームは行った?」とKさんが聞く。
「いえ」
「見て行きなさい」
「ハイ、是非」
ということで、明日のスケジュールが決まる。

 極上会席料理でお腹パンパンだが、O君は単身赴任なので、もう1軒付き合ってもらう。
店までの通りを並んで歩いてると、向こうから来た会社の人たちにO君が「これは、何でもありませんから!」と叫ぶ。
ふざけて腕を組んでみた。
「同期の元社員ですから!」
振りほどいたりせずにそう言うところが優しい。笑う会社の人たち。

 O君が連れて来てくれたのは『炭焼料理 炭おやじ』という居酒屋。
生生姜ハイとか黒酢ハイとかゴーヤハイなど、身体に良さそうな酎ハイを全部飲んでみる。
どれも結構美味しくて気に入った。

2月6日に会った先輩のIさんに「3ヶ月に1回ならご馳走してやる。それが90人いればなんとか食っていけるだろう」と言われた、という話をしたらO君が「俺も90人の1人になるよ」と言って、ご馳走してくれる。

私はもちろん払うつもりで「安い居酒屋にしよう」と言ったのだが。
ううう、ありがとうO君。
「また来年じゃなくて、3ヵ月後に来いよ」
ううう、それは……。

 タクシーで送ってもらって、ツインのシングルユース部屋でゆったりと、入浴剤入りお風呂に入り、ふかふかバスローブで、ああ極楽。
旅の最後の夜がこんなに楽しく、快適になるとは。
札幌後楽園ホテルにして本当に良かった。
Kさん、O君、Sさんに感謝しつつ幸せをかみ締めて眠る。


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写真はハワイアンロミロミマッサージ