本当に久しぶりにのんびりした週末で(本当はやらなければならないこともあるのだが…)、しかもいい天気だったから、撮影をかねてギャラリーめぐりに出かけた。
途中、人気の無いオフィス街で「本日サービス価格」という床屋の看板を見つけ、なんとなく面白そうなので入ってみた。ところが、入った先はすぐ階段になっていて、しかも常夜灯ぐらいしかついてない。
おぃおぃ、これじゃ「立喰そばや」じゃないか…
なんてぼやきながら地下へ降ると、小さめの三色灯がやけに景気よく回っている。今日は休みらしいが、隣にはなぜかパブがあって、ミートパイを出すらしい。
おぃおぃ、もしかして「スウィーニートッド」じゃあるまいな…
まぁ、もちろんそんなことは無くって、普通の「土日は異常なほど暇な」床屋だったのですが、それでも顔そりはやめときました。
とまぁ、どうでもいい与太話はさておくとして…
まずはgallery Archipelagoで開催中の、藤田昌彦展「トウキョウノート」を鑑賞し、そのままぶらぶら撮影しながらツァイトフォトサロンまで歩く。
尾仲浩二作品展「Grasshopper」が最終日だったので、少し足を伸ばしたというわけ。この作品展は同タイトルの写真集が出版されたことにあわせて行われたもので、自分は印刷媒体で先に作品を観ていたのだが、やっぱりオリジナルプリントはよいものだねぇ~
まぁ、この手の話はこれまでにも散々したので、これ以上はどうこう言わないけど、尾仲氏の作品は本当に印刷屋泣かせだとは思うよ。
尾仲氏の作品を十分に堪能した後は、せっかくだから近所のプンクトゥム・フォトグラフィックス・トウキョウへも足を伸ばした。
会期はあと1日しか残っていないが、現在は森栄喜氏の「A PERFECT MORNING」展を開催している。当日はトークイベントが予定されていたのだが、なにしろその場の思いつきで訪れたものだから、残念ながら時間が無かったので見送らせていただいた。
肝心の作品だが、全て男性ポートレートで、ある種の奇妙ななまめかしさを備えていた。まぁ、展示解説にもあるように作家氏はセクシャルマイノリティなので、その意味では至極当然とも言えるのだが、いわゆる「ゲイ・アート」とはまったく趣の異なる作品だったのは、非常に興味深かった。
なんというか、女性作家の撮影する女性ポートレートというか、これも慣用句的表現で申し訳ないが、植物的な性を感じさせる穏やかさが感じられた。
作家氏は非常に気さくな人物で、もう少し時間に余裕があればいろいろと話をしてみたかったが、時間が限られていたことが本当に悔やまれる。
ともあれ、自分も今日はフィルム2本分(42カット)撮影したし、夏はより精力的に撮影しましょうかね。