ひいらぎ通信

日常のささやかな幸せを拾い集ようと、ブログ、始めてみました。

月蝕の窓―建築探偵桜井京介の事件簿

2006年02月27日 | 本のハナシ
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今日は、久しぶりに本の紹介。
ううん。お勧めというには、ちょっと躊躇があるんです。
これは「未明の家」に始まる建築探偵桜井京介の事件簿の9巻目になるのかな。
月蝕の窓―建築探偵桜井京介の事件簿

講談社

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うっとうしい前髪の下に、思わず見ほれるような美貌を隠した青年が探偵役になるシリーズ。
もしかしたら、こう紹介しただけで引いてしまう方もいるかも。
もう、少女マンガの世界ですよね。(実は、少女マンガにもなっている)
文体もどこか感情過多で、読者を選ぶところもあるかもしれません。
シリーズ化の作品ですが、よくあるように、主人公が「さざえさん化」(年をとらない)はしません。しっかり年をとっています。9巻を迎えても未だ明らかにならない主人公の過去をめぐるドラマが、多分このシリーズの最終章になってくるのでしょう。たぶんそこまで見届けてしまうでしょう。

さて、推理小説のネタばらしは興ざめするところですので、結末とは大きく関りはないところについて、ひとこと。

この小説の中に、日本語のうまいフランス人というのが出てきます。
物語の中盤に、この人の、こんな台詞が出てきます。

「いったいなにが。おお、マダム。Oh My God!」
この、似非フランス人!
と思わず突っ込んでしまいましたよ。やっぱり似非フランス人でした。
このシリーズの中で何故この巻を取り上げるかというと、上の台詞に反応してしまったからです。
なお、このシリーズには、副タイトルにあるように、色んな時代の建築についての記述がたくさん出てきますが、メインにはなっていませんので、気負わず読めるかと思います。

コメント
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