goo blog サービス終了のお知らせ 

空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

新年ご挨拶

2024年01月01日 23時00分00秒 | 様々な話題

皆様、

明けまして
おめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

一年前、どんなことを書いたかな、と調べてみたら、
驚きました。
「今年の夢」として、
次の7項目が挙げられています。

1.ウクライナでの戦争が終わり、平和を取り戻す
2.中国の習近平体制が倒れ、中国が世界の脅威でなくなる
3.北朝鮮が体制崩壊し、拉致者の帰国がかなう
4.安倍晋三氏に代わる、日本を委ねることの出来る政治家の出現
5.コロナの終結
6.海底埋蔵資源「燃える氷」メタンハイドレートが実用化され、
  エネルギー問題と地球温暖化問題が解決される
7.世界の荒れ地開墾政策の実行により
  世界食糧危機が回避される

何と、一つも実現していません
「5. 」だけは、
5類に移行して、マスクをする人も少なくなって、
大体平常に戻りつつありますが、
まだ映画館などではマスクをしているし、
完全に終結したわけではありません。
その上、次の1項目もが追加されてしまいました。

8.イスラエルとイスラエルとハマスの戦闘が終わり、
  中東に平和が戻る

今年は、ロシアとアメリカで大統領選挙が行われるし、
台湾の総統選挙、韓国の国会議員選挙があり、
日本でも、岸田さんの自民党総裁の任期切れがあるしで、
首相が代わる可能性も。
後で振り返ったら、
歴史の節目の年になるかもしれません。

それは、さておき、
今年は久しぶりに「おせち」を取りました。


冷蔵で配達、というのが気に入ったからです。
ご覧のような箱に納められ、


三段組で、料理はご覧のとおり。

詳細な献立表もついています。


これでも食べて、
日本と世界が良くなる一年であることを
祈りましょう。


2023年の重大ニュース

2023年12月31日 18時00分00秒 | 様々な話題

2023年も、明日で終わり。
ついこの間、正月だと思ったのに。
年々、時の過ぎるのが早くなります。

では、恒例の今年の重大ニュース
出典は、読売新聞の読者アンケートから。

まず、国内の重大ニュース。

1位 
WBC、日本が14年ぶり優勝

2位 
大谷翔平、米大リーグで本塁打王

3位 
ジャニーズ事務所、性加害認め謝罪 

4位 
将棋の藤井聡太竜王が史上初の八冠 

5位 
阪神38年ぶり日本一 

6位 
闇バイト強盗、指示役「ルフィ」ら逮捕

7位 
新型コロナが「5類」へ移行 

8位 
ビッグモーターが保険金不正請求 

9位 
記録的猛暑、夏の平均気温過去最高 

10位 
福島第一原発の処理水放出開始 

 

11位 
広島でG7サミット開催

12位 
各地でクマ被害、死傷者過去最多 

13位 
日大アメフト部員、違法薬物で逮捕

14位 
歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者を逮捕 

15位 
ガソリン価格過去最高、物価高続く 

16位 
岸田首相演説会場に爆発物投げ込み 

17位 
夏の甲子園で慶応107年ぶり優勝 

18位 
生成AI急速に普及。著作権侵害など弊害に懸念も

19位 
旧統一教会の解散命令請求

20位 
マイナカードでトラブル相次ぐ

 

21位 
五輪で談合、組織委元次長ら逮捕 

22位 
音楽家の坂本龍一さん死去 

22位 
株33年ぶり3万3000円超 

24位 
宝塚が劇団員死亡で報告書 

25位 
車いすテニス国枝さんに国民栄誉賞 

26位 
岸田首相、ウクライナを電撃訪問 

27位 
ネットで脅迫、ガーシー前参院議員逮捕 

28位 
日韓首脳会談、関係正常化で一致 

29位 
消費税のインボイス制度開始 

30位 
LGBT法成立

 

自民党安部派等による
パーティー券売上キックバック問題が入っていないのは、
調査の時点に問題がありそうです。

今年は、ジャニーズ事務所、宝塚、ビッグモーター、
自民党と、
大きな組織の権威が傷ついた年と言えるでしょう。

                                        続いて、海外の重大ニュース。

1位 
ハマスがイスラエルに大規模攻撃、イスラエルが報復

 

2位 
トルコ・シリア大地震5万人超死亡 

3位 
ハワイ・マウイ島で大規模山火事 

4位 
ロシアのウクライナ侵略1年。戦況はこう着 

5位 
英国のチャールズ国王が戴冠式 

6位 
「ツイッター」の表示「X」に変更 

7位 
WHOがコロナ緊急事態を解除 

8位 
露民間軍事会社「ワグネル」が反乱。南部の露軍拠点を一時制圧 

9位 
フィンランドがNATO加盟。31か国体制に 

10位 
ラグビーW杯、南アが2大会連続、最多の4度目V 

 

11位 
北朝鮮「軍事偵察衛星の発射成功」 

12位 
国際刑事裁判所がプーチン露大統領に逮捕状 

13位 
タイタニック見学の潜水艇不明に 

14位 
金正恩氏が訪露、プーチン氏と軍事協力で合意か 

15位 
中国の習国家主席3選 

16位 
トランプ前米大統領起訴 

17位 
モロッコで大地震 

18位 
インドが月面着陸に成功 

19位 
米中が1年ぶり首脳会談 

20位 
ゼレンスキー氏が国連総会に出席

 

21位 
中国「ゼロコロナ」政策終了 

22位 
中国、61年ぶり人口減 

23位 
ウクライナで露軍占拠の水力発電所ダム決壊 

24位 
米領空に中国偵察気球 

25位 
ノーベル生理学・医学賞にカリコ氏 

26位 
キッシンジャー米元国務長官が死去 

27位 
韓国が元徴用工問題の解決策を提案 

28位 
日米韓が首脳会談 

29位 
アフガニスタンで大地震 

30位 
「チャットGPT」開発会社トップ解任巡り騒動 

 

さて、来年はどんな年になるのでしょうか。

 

 


日本が一位

2023年11月18日 23時00分00秒 | 様々な話題

今、円安による物価安や豊富な観光資源、グルメなどで、
日本の魅力が増している

米国の大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』
旅行、ホテル、レストラン、買い物などに関する最新情報を掲載して、
読者数は約320万人にのぼり、
『トラベル・アンド・レジャー』や
『ナショナル・ジオグラフィック』と並ぶ
人気の旅行雑誌。

その『コンデナスト・トラベラー』雑誌が
「リーダーズ・チョイス・アワード2023」を発表。
1988年から実施しているランキングで、
約52万人の読者が投票で、
全世界の旅行先を総合的に評価し、
次の旅先候補の人気地として格付けしているもの。

その格付けで、
日本が「世界で最も魅力的な国」の第1位に選ばれた。
その他、大都市部門で東京が第2位、
トレイン部門で「ななつ星 in 九州」が第1位など、
複数の部門で日本が高い評価を得ている。
           
世界で最も魅力的な国 トップ10

1位 日本


2位 イタリア
3位 ギリシャ
4位 アイルランド
5位 ニュージーランド
6位 スペイン
7位 ポルトガル
8位 イスラエル
9位 ノルウェー
10位 スイス

日本は、昨年の2位から1ランクアップして1位に
日本政府観光局によると、
2023年の米国からの訪日旅行者数は、
1月から8月までで過去最高の
130.9万人と好調に推移している。


世界で最も魅力的な大都市(人口50万人以上) トップ10

1位 シンガポール


2位 東京(日本)


3位 ソウル(韓国)
4位 ケープタウン(南アフリカ)
5位 シドニー(オーストラリア)
6位 コペンハーゲン(デンマーク)
7位 オスロ(ノルウェー)
8位 バンクーバー(カナダ)
9位 メルボルン(オーストラリア)
10位 エディンバラ(イギリス)

東京が昨年の3位から1ランクアップの2位に
超近代的な高層ビル街や静かな寺院、
ストリートスタイルなどが共存していることが刺激的で、
人々を魅了するという。
また、ミシュランガイドの星の数が世界最多の都市であり、
世界最高のグルメスポットのひとつだと評価されている。


世界で最も魅力的な鉄道旅行 トップ10

1位 ななつ星 in 九州(日本)


2位 パレス・オン・ホイールズ(インド)
3位 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(ヨーロッパ)
4位 ベルモンド・ブリティッシュ・プルマン(イギリス)
5位 ベルモンドアンデアン・エクスプローラー(南米)
6位 ロボスレイル(アフリカ)
7位 ロッキーマウンテニア(北米)
8位 ダニューブ・エクスプレス(ヨーロッパ)
9位 ゴールデン・チャリオット(インド)
10位 ハイラム・ビンガム(南米)

JRのクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」が3年連続の1位に。
わずか7両に限定20名のみが乗車できる豪華列車。
ベッドから洗面台のシンク、組木細工、磁器製のディナープレートに至るまで、
匠の技による手づくりで、サービスも別格と評価されている。
また、車内での体験のみならず、
地域での神社・温泉・陶芸工房に立ち寄りながら、
日本のメジャーな観光地から離れた
本物の日本を知ることができると紹介されている。


世界のベスト空港 トップ10

1位 シンガポール・チャンギ空港(シンガポール)


2位 イスタンブール空港(トルコ)
3位 仁川国際空港(韓国)
4位 ハマド国際空港(カタール)
5位 チューリッヒ空港(スイス)
6位 香港国際空港(香港)
7位 羽田空港(日本)


8位 ドバイ国際空港(ドバイ)
9位 ヘルシンキ空港(フィンランド)
10位 インディラ・ガンディー空港(インド)

羽田空港が7位に。
成田空港と比べて都心からの距離が近くてアクセスが便利なことに加え、
ターミナルの快適さや清潔さ、
幅広いショッピングスポットや飲食店などが評価されている。


世界のベスト国際線 トップ10

1位 シンガポール航空(シンガポール)


2位 カタール航空(カタール)
3位 ターキッシュエアラインズ(トルコ)
4位 エミレーツ航空(ドバイ)
5位 ヴァージンアトランティック航空(英国)
6位 キャセイパシフィック航空(香港)
7位 ニュージーランド航空(ニュージーランド)
8位 エバー航空(台湾)
9位 日本航空(日本)


10位 エティハド航空(アブダビ)

日本航空が9位に。
フラッグキャリアとしての長い歴史、
最新鋭ボーイング787ドリームライナーと
エアバスA350を大量注文し、
保有機材をアップグレードしたこと、
ファーストクラスやビジネスクラスに加え、
プレミアムエコノミーも提供もしており、高い評価に。
子ども向けの機内食メニューやベビーフードもポイントが高いようだ。

 

 


寅さん記念館

2023年10月10日 23時00分00秒 | 様々な話題

柴又訪問の続き。

寅さん記念館を訪れました。

ちょっと駅と離れたところにあります。

入館料は、格安。

入口には、寅さんの雪駄が。

はじまりの部屋。

映写機が回り、

寅さんをイメージして描かれた絵画を投映。

なかなかいい趣向。
プロジェクションマッピングのおかげで、
どんどん映像表現の幅が広がりました。

説明の必要もないと思いますが、
「男はつらいよ」は、1969年から1995年まで製作された、
映画シリーズ。

2本を除き、山田洋次監督が監督しています。

1996年、寅さんを演ずる渥美清さんが亡くなったため、
48作「男はつらいよ 寅次郎紅の花」(1995年)で打ち止めになりました。


その後、
渥美の生前の映像を使用した2作が作られ、
合計50本に。
(世界一の長編シリーズとしてのギネス世界記録は全48作となっている)

柴又帝釈天参道を再現。

寅さんの実家のだんご屋「くるまや」を再現。


実際に撮影したセット
大船撮影所から移設。

置かれたテレビで、
このお茶の間で撮影した名場面を見ることができます。

この階段は、寅さんの居室、2階へ続くもの。

「くるまや」の1/16スケールの模型。

なお、当初店の名前は「とらや」でしたが、
映画の舞台に使用した団子屋が、
実際に「とらや」に屋号を変更したため、
第40作から「くるまや」に変わったといいます。
私の記憶の中では、「とらや」だったので、
「くるまや」は違和感がありましたが、
ようやく謎が解けました。

裏にあったタコ社長の「朝日印刷所」を再現。

寅さんはここに行くたびに
「労働者諸君!働いているか」とのたもうて、
いやがられていました。

帝釈天参道をジオラマで再現。


昔懐かしい昭和テイストの町並み。

タッチパネルでいろいろなものを見ることができます。

クイズもあり、
初級篇・中級篇・上級篇と分かれ、


試してみたら、
初級篇は5問全問正解、


中級篇は4問正解。
上級編は1問だけ正解。

撮影に使った小道具などを展示。

昔の駅舎を再現。
駅員が切符を切っていた時代。
SUICAなど、発想さえありませんでした。

寅さんがした鈍行列車の旅。

エピローグは、


↓の3つに分かれ、


全作品ポスターギャラリーでは、

第1作のポスターに続き、次々とポスターが集まって、

最終的に50作分のポスターが並ぶ、壮観さ。

「歴代のマドンナ紹介」では、

マドンナが次々と加わり、


最後はカラーになります。

そして、「さくらの言葉と共に故郷を歩く」では、
さくらが寅さんを心配してつぶやくセリフの数々。

「今度はいつ帰るの。
桜の咲く頃、それとも若葉の頃?
みんなで首を長くして待っているわ」

「お兄ちゃんがいないとね
ご飯食べてテレビをボーと見て、
おやすみなさいと寝るだけなの。
いつだって
お兄ちゃん、どうしているかと
みんな思っているのよ」

「お兄ちゃんはさ、
カラーテレビもステレオも持ってないけど、
その代わり、
誰にもない素晴らしいものを持ってるもんね」

結局、「男はつらいよ」は、
寅さんとさくらの愛情物語だったのですね。

このコーナー、続けて2度見てしまいました。
胸がつまりました。

そして、このドアが開く。

外へ。

思わず涙ぐんでしまうような、
なつかしさにあふれた展示物の数々。
寅さんファンなら、感動の記念館でした。

なお、
渥美清さんの病気については、
1991年に肝臓癌が見つかり、
1994年には肺への転移が認められ、
主治医からは、第47作への出演は不可能だと言われていたがなんとか出演し、
第48作に出演できたのは奇跡に近いとのことでした。
1996年8月4日午後5時10分、
転移性肺癌のため文京区の順天堂医院にて死去。
68歳でした。

「戒名はつけるな」
「最期は家族だけで看取ること」
「世間には荼毘に付したあと、知らせること」
という渥美の遺言により、家族だけで密葬を行い、
遺体は東京都荒川区内の町屋斎場で荼毘に付されました。
8月5日に山田監督が駆け付けた時にはすでにお骨になっていました。

見事な末期。

さくら役の倍賞千恵子のもとへは8月6日の夜中に連絡が。
訃報は8月7日に松竹から公表されました。
8月13日に「渥美清さんとお別れする会」が
松竹大船撮影所第9ステージで開かれました。
柴又の江戸川土手を模した祭壇の前に献花台が置かれ、
参列者の行列は1キロ離れた大船駅まで続いたといいます。

 

併設の山田洋次ミュージアム

寅さん記念館のチケットで入ることができます。
というか、誰もチェックしません。

山田洋次監督の数々の映画にまつわる展示。

なにしろ、91本の映画を撮り、
今も現役の監督。92歳。

大船撮影所のミニチュアもあります。


松竹入社以来、一貫して松竹大船撮影所のみで仕事をした47年間。

ここは、映画館風に作られたコーナーで、


この機械で、山田洋次監督の全作品の予告編を観ることができます。

私は、一番好みの第6作「純情篇」 (1971) を観ました。

マドンナの若尾文子さんに失恋した失意の寅次郎が柴又駅から旅立つ時、
見送りに来たさくらに、
16歳の時の家出の際、
泣いていつまでも追いかけてきたさくらの話をして、
お互いに感慨にふけった後、
発車間際、
「つらいことがあったら、いつでも帰っておいでね」
というさくらに対し、
「そんな考えだから俺はいつまでも一人前に……」
と言葉に詰まり、
「故郷ってやつはよ、故郷ってやつはよ」
と言う寅次郎のその後の言葉は、
電車のドアに阻まれてさくらには聞こえない。
という心に残るシーンのある作品です。

京成電鉄は初回より撮影に協力。
日本の鉄道事業者で初めて鉄道施設内での撮影を可能としました。
当時は日本国有鉄道(現JR)でも
鉄道施設内の撮影は例外を除き認められていなかった時代です。

柴又の一角にあるこの二つの施設、
映画ファンなら、一度は訪れるべき場所だと思いました。
来てよかった。

 


日本の物価

2023年10月02日 23時00分00秒 | 様々な話題

最近、アメリカ旅行した人が、物価の高さ、
中でも飲食店の値段の高さに驚いた、
という記事が増えている。

たとえば、ニューヨークに仕事で入った経営コンサルタントの経験。
到着してすぐに入ったカフェ。
現地の人が食べるような普通の朝食を食べたいと思い、
クロワッサンとコーヒーを2つずつ、
さらに卵とベーコンが入ったクロワッサンを1個注文。
クロワッサンは2つで9ドル(1個4.5ドル)、
コーヒーは11ドル(1杯5.5ドル)。
卵・ベーコン入りクロワッサンは12.5ドル、
合計32ドル50セントに税金2.88ドルが加わり、
最終的な価格は35ドル38セント
日本円にして5130円(1ドル=145円計算、以下同)。
クロワッサンとコーヒーだけで5千円(多分二人分)は、
日本人の感覚からしたら、
バカ高い。
でも、現地の米国人は当然のように支払っている。

仕事を終えて、ミッドタウンのホテルに戻ろうと歩いていると、
うどんチェーンの「つるとんたん」が。
そのメニューを見て驚き。
30ドル以上のメニューがずらりと並んでいる。
「プレミアム10握り+うどんセット」が38ドル。
日本円で5510円
ニューヨークの外食、
中でも日本食は特に高い。
高級料理と思われているからだ。

コロナの前の2019年8月、
私はニューヨークとワシントンDCに12日間の旅をしたが、
6年ぶりのアメリカで物価が高くなっていることに驚かされた。
最初の夜、庶民的なフードコートでとった↓のジャンクフードが
19ドル。 


当時のレート108円で換算して2080円
今のレート(145円)なら2785円。
マクドナルトの朝マック↓が


6.95ドル、当時のレートで750円。
日本なら400円。
ニューヨークでも、スーパーの食材は比較的安いが、
それでも、↓の500㎖のスプライトが2.29ドル。当時のレートで250円。


日本なら100円しないのに。
また、ラーメン屋の前で値段を調べて驚いた。
ラーメン一杯が2500円もする。
なのに、客は結構入っている。
今はもっと高いだろう。
その値段でいいのは、
食べる人がいるからだ。
ニューヨークは飲食代金だけではない。
レストランで食べたら、
15から20パーセントのチップが加算される。

これだけの高い食事をニューヨークの人たちは支払えるのか。
その答は、「給料が高いから払える」だという。
なるほど。
物価が上がっても、収入が多いから、
大丈夫、ということなのだ。

発展途上国を見ると、年収100万円、などというのはざら。
それでも暮らしていける。
なぜなら、物価が安いからだ。

つまり、物価と収入は、
両輪の輪のようになって、
経済を構成している。

人件費を上げるということは、
生産コストが上がるということ。
すると、価格を上げざるをえなくなる。
当然のことだ。
人件費が上がれば、価格も上がる
人件費が低い国は、価格は安い。
問題は、そのバランスだ。

日本は、「失われた30年」ということで、
経済成長はほとんどなかったと言われる。
給料は30年間上がっていない、と。
しかし、物価も上がっていない。
日銀が設定したインフレ目標はなかなか達成されない。

人件費や物価が上がらないと、
GDPも上がらない。
従って、経済は成長していないということになる。
中国に抜かれて、GDP世界2位の位置から転げ落ち、
近く、ドイツに抜かれて、
4位の座に甘んじなければならないという。
もっとも、4位の原因は円安のせいで、
GDPはドルベースで計算するから、
円安ならば、総額が減るのは当然だ。

ここで、大きな疑問。
そんなにGDPは増えなければならないのか
経済は、成長し続けなくてはいけないのか
適度なところでとどまるということはないのか。

ニューヨーク市で、
雇用労働者の最低賃金(時給)は15ドル、2175円
ロサンゼルスでは、ホテルで働く従業員の時給は
19.73ドル、2860円。
そりゃ、物価も上がるはずだ。

日本では、最低賃金の全国平均が初めて1000円を超え、
1002円になった。
2、3倍の開きがある。

その結果、今、日本は、世界有数の物価の安い国になった。
円安も加わって、
外国人旅行者にとっては、
買い物天国になっているという。
特に、日本の食事はうまい上に安い
なにしろ、1000円出せば、
極上のおいしい料理が口にできる。
1000円ださなくても、
かつやのかつどんは、税込で594円。


今のレートなら、4ドル少々。
4ドルで、あんなにうまいものが
腹一杯食べられる国は他にあるまい。
吉野家の牛丼並盛が税込み468円。


サイゼリヤのハンバーグステーキランチは500円、
餃子の王将の炒飯は550円。
基本的に、日本は500円前後(3.5ドル)で
おいしい食事が食べられる。
アメリカ人がきいたら腰を抜かすだろう。

要するにバランスの問題だ。
収入も増えるが、物価も上がる国に住みたいか。
収入はそれほどではないが、
物価が安定している国に住みたいか。

昔、東南アジアに出かけて、
物価の安さ、特に飲食の安さに驚いたが、
その思いには、
半分は軽蔑が含まれていた。
物価が安いのは、
社会全体が貧しいからだと。
収入が少ないからだと。

今、日本が世界の中で物価が安い、
と思われていることに、
軽蔑が含まれていると、
自虐的に思ってはいないか。
先進国の中で、収入も物価も下の方にいるから、
見下されているとしゃくではないのか。
それは錯覚というものだろう。

日本の物価が安いのは、社会が貧しいからではない。
努力と工夫で適正さが保たれているのだ。
私には、日本のバランスはいいと思える。
今の水準が適切ではないか。
最近の物価上昇は心配だが、
まだ、デモが起こる段階ではない。
ストライキも起こらない。
みんなそこそこに豊かに生きている。
飢えて死んだ人は、いない。
(ただし、母子家庭などの貧困家庭には、
 救いの手を差し伸べる必要がある)

賃金が高いとはいえ、飲食価格も高いニューヨーク、そして米国。
賃金が安く、飲食も安い日本。
今後、日本も米国のように飲食価格は上がっていくのか。
そして、その時には賃金も上がるのか、
あるいは日本独自の道を歩むのか。

私の娘はリベラルで、
30年間給料が上がっていないことを怒っている。
上記のような「バランス」論を口にすると、
「政治家たちが言っていることだ」と怒る。
物価が安い=日本社会は貧しい(と外国に思われている)
とくやしがっている。
最近では、政治ネタは我が家では禁句となっている。