月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

ひとの失敗を見ている

2008-09-11 23:57:01 | Weblog
ひとの失敗を見ている。ここのところでは、例えばひとりの外国から来た相撲取り。若く、強く、数年の間に出世。これからのたのしみな未来が待ち受けていたところであるのに、思わぬことから法を犯す行為が明るみに。確か、まだ20才。その年齢の若者たち。自身のその年齢の頃のことを思っても、あれこれとやりたい頃。人間的にも、まだ未熟。そうした失敗をもって、その世界での未来を総て失ってしまったこと、彼にとっては大き過ぎるものとなってしまったことになる。自分の行為を悔い、いかに反省の思いを示してみても、もう相手にされないという現実。許してあげれば良いのに、とその反省の様子など見ていて思わなくもなかったが、可哀想ながら将来的に絶対に同じような過ちを犯さないという、保証はなし。解雇も仕方のないところだったんだろう。失敗の代償が、大き過ぎた。
メディアによって伝えられる、それによって知るクローズアップされた、そうしたひとの失敗の数々。致命的、破滅的失敗と思えるものなど、日常的に伝えられるそれらのことを、さしたる変化ない凡々たる日々を送る自身。およそ近辺の世界とは無縁の、あちら側のことと感じ、受け止めているというのがこちらの現実のようである。感情移入。心情移入。その現実にいる、そこにいるその人の気持になれないものか。あちらの世界で、演じられているもののごとくに起きているものとしてではなく。その距離を思ってみたりなどする。
その一方で、ここにある自身の現実。ある種、失敗の中にあると言えなくもないようなもの。弱さという共通項にはあちらもこちらもない、同じ人の世界のこと。それも、良く見えていること。

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