海がみえる
わけではない
島
なのかどうかも
わからない
そこにながれる
時間が
島のかたちを
しているだけ
なのかもしれない
島のかたちをした
時間の輪郭を
いのちのなかで
ながめ
つづけていると
だんだん
だんだん
だんだん
だんだんと
うすれにうすれ
うすれにうすれて
いつか
いつか
ふたたびそのかたちを
探りだせないほどに
その在処を
辿れないほどに
うすれに
うすれ
うすれに
うすれて
そこから
海の見える島に
ふたたび
戻れ
ない
戻れ
ない
from Six Poems No.2 2000