月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩-Space neighbor記  その一

2014-08-20 17:57:09 | 文学

 

                 

 

 

                      neighbor記    その一

                                                                                                    

入口も出口も不確かな家一点。溶ける空気温度あるとかで変化は楽しみとも

ぐり込む兜被りの勇士などもいて。

 

三日前には自分にはぐれた方がモワンモワンする声レコーダーに収めつつ

zero-zeroドリンク飲んでいたという記録。

 

次には何が見えるものか崖あればその下方に真綿の海など広がる飛び方考えよ。

メイル相手は百数十番目の承認国の顔知らず。

 

晴れの日には陽にsmileで応えて出るのが義務。なのか何に送られ永久の旅出る

のか束の間とも刷り込まれ夢のつづき。

 

 

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詩-Space  指だとか空

2013-03-15 00:07:28 | 文学

                                  

 

 

                                                           指だとか空

 

偶発

生ずる碧い場所に

来参

という匂い発する

名札つけて

朝陽

だとか

深夜

などの巡る日夜を辿り

つづけて

発見のように

己が指

見る

 

唯一無二と

刻み込まれたその土台

細胞からなる

息ふきかかる

あれこれの来襲なども

ある

謎も強まる

全て在るものの

最果てで

揺れる

 

思いに触れる

それ

幾十もの季節

いやいや幾百

幾千もの季節の

最先に

のぞけ見えてくるもの

映る

視界の

マワタ色した

クウの

 

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詩-Space  ジャイナ

2013-02-11 14:05:06 | 文学

                                        

 

                                                         ジャイナ

 

紺碧海岸のパトロール

前日は豪雨のために休み

故に本日は入念

肩から鸚鵡のビリー離れず

 

スポットライト

この世の闇にばかり当てる

というような偏狭

キッキと掻き消すのは

paradise bird

 

なのか

ジャイナ

理想を足首に結わえ

鉄のメインストリート

Garou-garou

 

踏めば

猿人たちする碧い眼の

直立

読みは鋭し

巡る時代は掌の上

 

なのか

選ぶ向きは

忘れた頃に飛来する季節鳥

ダイナミックに

開陳

 

するのか

ある者言うには

遠くを見る眼になる

時にはなにか

ある

 

なければ

おかしい遠近のなぞ

そこ山上の覚者に

今日を選んで

伺う

 

 

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詩-Space diamond

2013-02-10 19:08:46 | 文学

                               

 

                        diamond

 

新しい日の

手始め

一の次には二があるなどと

言わせない藍の口が

前日より行方

知れずとなっていることの

深刻さを

関係者に知らしむることと

伸びた太枝の上に立ち

言い放つ

今日も凛々しいあなたに

忠告することが

ひとつ

瞬間のちには

スッテンコロリンする

予言のあること

崖下は

一帯光満ちる

diamondの異郷にして

未知の衝突場

波乱も

待つ

その新しさをどうする?

 

 

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「牙」、「ガツガツ」が精神に向けて繰り返し発せられた時代などもあったけれども

2012-11-05 19:21:00 | 文学

                      

 

 

確か1980年代の初めの頃、住んでいた東京大田区南馬込の古本店で買ったもの。その時既に、他とは比較にならないほどの紙が茶の色に変わっていたような一冊だったけれども、今ではその旧さも本格的なものとなって、端も切れ、綴じようも不充分になって紙が離れてしまう部分もあるような状態。それをブックカバーに収めているのだけれども、その本のタイトル、「古典の讀みかた」。昭和28年4月、岩波書店発行の非賣品。その中に1980年代の当時、マーカーで線を引いた部分があって、そこにあったそれらの言葉は、なにか示唆的な意味を持つものとして記憶の何処かに残り続けていたものだったのだけれども、ここのところまたその一冊を取り出すことがあって、読み返したりなどした。その部分というのは、清水幾太郎(1907-1988)の「古典」というタイトルで書かれたものの、いくつかの部分。 

 

「(文途中より) こちらが特定の問題を追っていてる時である。結局は、現代社会の中に露出してゐる諸問題と関係があるのだが、さういう問題を追ってゐる時、いや問題に追ひかけられてゐる時は、精神的にガツガツしてゐるし、精神の牙ーというものがあればーが鋭くなってゐる。」

 

「時代や傳統の差のために、多くの古典は堅い殻に包まれてゐる。これを噛み破るには、生きた問題に心を掴まれた人間の、あのガツガツした精神の食欲、鋭くなった精神の牙、さういうものが要る。この條件はさう簡単に生れるものではないし、就中、権威の前に叩頭するやうな態度とは絶對に相容れない。」 

 

この二度現われる、ガツガツ、そして牙の言葉。そこに込められた強く関心ある課題や、立ちはだかるものに対して、望まれる精神の姿勢。食らいついて行こうではないか、という強い意図が感じられる。社会学者、評論家としての清水幾太郎について、その著書などは全く疎遠でその名前も定かではなくなっていたようものだったのだが、同じ幾太郎の西田哲学の幾太郎さんの評価等に比べ、社会学等の方面ではどのようなことになっているのだろうか。それはともかく、これが書かれたのは昭和28年、1953年の頃のことであるから現在からは、はるかな過去の時代。こうしたはっきりとした物言い、直截的にそうした姿勢をもって向かっていくという明快な絵柄。現代では何処辺りに見えるものだろうか、その背景模様のことなど思ってみたくなる。「牙」のような言葉を持ち出して語る学者や評論家のいる時代ではないというほどに、当たる対象もまた確かめがたい面を持つようになったりもしているという側面もあるように思える。当時古典として読まれていたものを、今同じように読む者はいない。最早、常識的な知識の中にはない。忘れ去られている。

 

「牙」、「ガツガツ」の持つ、攻撃的、挑戦的な意気イメージ。そして、今の時代。浮かぶのは、肉体と肉体のぶつかり合う闘争的な場面。ストレートには、その辺りになってしまうけれども、ともかく、清水幾太郎のそれらの言葉が自身の中にはっきりと残ったのは、「権威の前に叩頭するような態度とは絶對に相容れない」という部分によると思う。「牙」や「ガツガツ」は、また別のこととして、権威の前にひれ伏したりはしないという姿勢、それは一般、どの方面に於けることとしても、ひじょうに納得のいくこととして入り込んできた、というもののあったということ。                                      

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どのように終えるのか見ないと収まらないものか?

2012-10-24 19:19:03 | 文学

                         

 

ここのところ殆ど小説などは読まないのだけれども、教室でのテキストとして読む必要からのものがあって、今日などは梅崎春生の「幻化」。「桜島」も通して読んだ方が良いのだろうけれども、内容の概略を参照できるものを見る程度で、省略。理想としては、綿密に読むこと。言葉の使い方の細部にまで関心を向けて読むこと。作者の意図、傾向をその過程でそれなりに把握をしつつつ。などということが考えられるけれども、そこまでつき合いたい作者、作品であるのかにもよることで、この作家に関すれば例えばこの「幻化」、読みながら感じることはあれこれでてくるけれども、どちらかといえばこうした内容の領域。それほどにつきあいたいというものが、今の自身にはない。でも、ともかく通して読まなければ、という必要からの気持ちは一方で動くので、その展開を中心に見つつできるだけ早めに読み進めてしまう。

ちょっと立ち止まって、その部分だけに入り込んで、その周辺を辿り渡るだけで終えるというのは、どうか。ということなども、思っている。娯楽物の映画などのように、最後はどうなるのか、そこまで見ないことにはそれを見た満足は得られない、と思える形のものとは、ある種の小説などは異なるのではないか。この「幻化」などの場合でも、登場する人物のある時の一言などに、かなりのひっかかりを覚えたりなどする。考えることがいろいろと出てくる。その一言だけで人物の諸々のことも見えてくるし、その人生に色濃く根づいたものが感じられてくる、というものがあって、全体と部分は実は、同等。よって部分だけを見るだけでも、その先を自身のうちで追うことによって足りることもある。ということも思わされる。

 

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ノーベル文学賞は「他の人」に決まったけれども

2012-10-13 21:55:27 | 文学

             

 

4年前から早稲田大学のエクステンションに行っていて、前にも文学関係の教室で村上春樹の小説のことが出たこともあるけれども、個人的には関心の外のもので、読んだこともない。前日の10月12日金曜日、26号館702教室で文学部教授の中島先生が開口まず、「みなさんも、もうご存じのことと思いますが・・・・」と言い始めた時に、瞬時、なんのことかと思いめぐらせてしまったのが当方。当然早稲田の文学部の先生方によっては、その前夜、ノーベル文学賞の発表に気もそぞろであったわけで、受賞とあれば早稲田側にも取材があるだろうということで、その準備にかかっていた先生も。というようなことも、その時の先生の前夜のことに及んだ話で聞いたのだけれども。「みなさんも、もうご存じのことと思いますが・・・・・」と始めたのも、先生からすればも当然、自然のこと。

                                                                              

 だが、瞬時、分からなかった私の関心とはそれだけ距離があったわけで、ノーベル賞などあちらの話という感覚しかない私などでは、当然のことと言うしかないか。もちろん、中国人の作家に決まったというようなことは分かっていたけれども。何にしても、文学に深く関わられているのに加えて身内の文学部出身ということになれば、それは当然のことと、その瞬時の後には最初にそのことが出て当然、と納得。今年アジア人だったから、来年はないだろう、と。ご自身が他に日本人の候補として考えたいのは、古井由吉。だが、知名度が低いことなどもあり、その辺りがどうか、云々。上げられた古井の名前に意外さを感じたけれども、はるか昔ちょっと知った程度で、文学界のことなどには疎くなっているので、そういう見方もあるようになっているのかな、という程度の印象止まり。

                                                                             

中島先生の授業はたのしみで、昨年につづいて今年も四月から受講。現在は戦後まもなくの文学で、先週、志賀直哉の「灰色の月」、この金曜日は太宰治の「トカトントン」、次週は梅崎春生のもの。

                                                                                             

                                           

                                                    ***

 

現代詩手帖から、「現代詩年鑑2013」の「詩人住所録」掲載データの確認のハガキが今日届いたのだけれども、中に最近読んだ本で良かったものを書いていただきたいというような箇所があって、すぐには書けず考えた次第。読んで面白いと思ったりはするけれども、そう問われて書けるほどのものはないということにもなるようで。

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詩Space  端から端のこと 或いは ultimate

2012-02-24 07:35:17 | 文学

         

         

 

            plain biscuitsの

      一箱

      浮かせてその長さ

      横に伸ばした全地球時間と

      比べる

      始まりの位置

      別の端

      どちらも浮いて見え

      そこでは

      長さ

      どうやら等しい

      限りなく等しい

      ので

      結論

      見え見えと当方は

      判定す

 

      biscuit

      一枚

      5グラムの先に極小の

      地球を見る

      或る

      朝

 

      などもある

      場所

      日は数億倍も

      速く行く

             と推定す

 

      という

      或いは

      嘘

      或いは

      ultimate

       

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詩=Space  カキカキ (March 1989作)

2012-02-18 18:30:13 | 文学

          

                

        抜け地がどこにもない様子

      あきらめてるな

      グタグタ

      あちらで真赤な塔が延焼中

      鳥がキッキと飛び回る

      焼けるの怖いの

      適当に力を出しときな

      行きつくところはみんな同じなんだ

      いやなタイプ

      頭を吹っ飛ばしました

      それでトントン

      とりあえずの始末書

      郵便局の壁にピタリと押し当て

      またまたまたの取り組みはごめんなの

      鳥が飛ばないもの

      見て見ぬふりして格好つけるの流行ってて

      抜かれた玉ちっとも恋しくないみたい

      草風そよいで

      残り地モワモワ震えるのだ

      紙屑の舞う

      ワルツにタンゴ

      カキカキ

      紙の神は当然無愛想でした

      箪笥の方が思い出深いのである

      動かない立派な理由の深み

      やわらかに胸に活けて

      ボンヤリ立っていようよ

      永遠のひととき

 

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詩-Space  壁

2011-12-10 19:52:22 | 文学

                           


      いよいよ 
      抜けた籾殻吹く力
      増して
      辺りまことに
      平安なり

      そこに
      傾ける耳無し
      何処を見ているものか
      既に戻る眼も
      無し
      哀しき哉
      風

      訳は
      アルハンブラ語で
      カタカナ混じりに
      真夜中に
      壁
      裸足で抜け出して
      壁

      いつか
      願わくは丸ごと
      反転
      忘れもの無しで
      夢
      閉じるのだと
      あちらからの声
      それでも
      微か 


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詩-Space  ゆさぶる

2011-08-13 22:30:57 | 文学


            なれたfaces
            めいた言葉ばかりの
            伸び過ぎの道
            なるこれも
            また
            穏便にいかない
            攻め処となる
            など
            あれがあれだと
            言うこと
            もう些かも許さない
            と誰が
            何故に言うのか
            eggs
            なるものは
            X
            とは異なる
            それは
            実にそうであると
            右回りの
            先で
            意識の矛先見せる
            昼下がりなど
            知れた行先
            更に
            ゆさぶりたく
            なる
            かなり
            なる

                                            August 2011 


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詩-Space  YES-受容する

2011-07-27 21:55:00 | 文学



         YES
         なにゆえか
         何処から来る声なのか
         見るために
         地球
         一巡りする
         などとは言い出すな
         YESも
         JESUSの
         真違いではないか
         などと言い出すのも厳禁
         全ての知識なるもの
         消して
         あそこに見える
         紺碧の空の
         雲
         ひとつ
         ぽかあああんと仰ぐ
         夏の刻
         何処から来る声なのか
         YES
         また
         YES
July 2011



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詩-Space  出掛ける

2011-06-12 06:40:41 | 文学



        水平線号
        此処に迎えて昼前
        出掛ける
        という移動行為も
        木星
        などとは飛ばないのも
        木製の
        別名gatagoto号
        なのだからね
        限界認定済みは明らか
        だからとはいえ
        出掛けるのに
        支障は
        ない
        発進前
        穴倉に下って
        六百六十六秒の黙考
        time
        所望
                                 June 2011
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        



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詩-Space  雨

2011-04-18 22:56:20 | 文学


        音で
        雨
        此処だと
        知らしめる
        ニュアンスちがう
        放ち方して消え
        終わる
        ゼロは
        戻らないの
        暗黙
        真似ようかな
        進んで
        止まって消える
        ゼロ
        戻らない
        永劫の
        闇の
        中


                               March 2011



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