8月25日(土)より、シネマート六本木で韓流シネマフェスティバルが開催されています。何といっても目玉は、「ルネサンス2007の世界展」のチョ・インソンの肖像画!?
(ウソです)
おもわずプッ
と噴きだしました。どうして油絵なのでしょうか。別に特大写真パネルでもいいような。その方がインソン君の美しいお顔を拝めるかと思うのですが。ゲストのインソン君来日を盛り上げるのに、油絵っていう発想がね・・・ちょっと理解に苦しみます。
韓流にはいつもこう、どこか本筋を脱線するというか、読み違えというか、履き違えというか、ファンでさえドン引きだったりするようなことが起こるのは、なぜでしょうか。
『卑劣な街<비열한 거리>』(2006年 監督:ユ・ハ)
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オープニング作の『卑劣な街』はやはり見ておかなければ、と思って見てきました。平日の最終回にもかかわらず、そこそこの人が入っていました。
DVDで見るのとはまた違って、大きなスクリーンで見ると、ますます胸が痛み、不覚にも涙してしまいました。イベントなどで見るインソン君のほんわかした雰囲気とは違って、スクリーンの顔は相当な集中力を感じました。そのギャップが魅力なのでしょうか。
カンベ(ちんぴら)は韓国映画によくある素材ですが、『卑劣な街』が他のカンベ映画とちょっと違うと思われるところは、コミカルな部分を排除したところでしょうか。ちょっとお間抜けな道化役のカンペが前に出てきて、安堵感をもたらす演出が出てきそうなのに、この作品では、馬鹿騒ぎする場面以外、観客が安堵感を持てるような設定がなかったような気がします。
このナイーブな主人公に何かが降りかかってくるのではと、常に心配になってしまうのです。そんな危なっかしさと、主人公のナイーブなところが、バランスよく収まった作品という気がします。
そして、久々に聞きました。アジュンマ客のかなり大きな声での解説。インソンファンなのでしょうか。私から5席ぐらい離れていたのに・・・まるで自宅のソファで見ているような感覚だったのでしょうか。
「やられたらやりかえされるわ。あはは」(←闘争場面。笑うところじゃないのですが・・・)
「あら、やだ、うふ。」(←インソン君のパンツ一丁姿に反応して)
「ここ、ここでキスするのと違う?」(←言わんでも・・・)
「この子が悪いわ」(←ナムグン・ミンを批判)
「あー、やっぱり死んでるわ」(←今、見てたじゃない!なぜにわからん?)
ツッコミ返すのも疲れました・・・
『角砂糖<각설탕>)』(2006年 監督:イ・ファンギョン)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/7a/17f10a3869df4d7247485f8023193e47.jpg)
動物モノには滅法弱いのです。私はペンギンのアニメでも涙ぐむ方なので、きっと泣くだろうなと心の準備をしていたにもかかわらず、大泣きでした
。
映画が終わった後に、化粧室で見た自分の顔にビックリ。目も鼻も真っ赤でヒドイなんてものじゃなりません。夜の闇にまぎれて家に帰れてよかった。このときほど1人で見に来てよかったと思っことはありませんでした。
ここにイム・スジョンをキャスティングした監督は偉いです。彼女以外には考えられないですね。ストーリーは、女性騎手と馬の話ですから想像の範囲内です。思いがけないエンディングと、どこかに書かれていましたが、動物モノはそう来るのが定番だと思いますが・・・。言い訳がましいようですが、韓流的ベタで泣いたのではなくて、お馬さんに泣いたのであしからず・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
この作品は、韓国映画では初の動物映画だそうで、怪獣やら動物やら、かの国では人間以外の生き物が新素材なんですね。動物は目で語るというのを意識してか、馬の目とイム・スジョンの目の映し方が丁寧だなぁと思いました。それにしてもあのお馬さんは、演技をしているのか、していないのか、ドッキリ
させられる表情があったりするのですよね。
お馬さんとイム・スジョンにやや圧倒されていたのが、友情出演のユ・オソンでしょうか(笑)。無骨者だけど動物を商品扱いしたくない心優しい調教師という、いかにも定番の役どころでした。イジワルな調教師の方が印象に残ってしまいましたが・・・
日本で競走馬を扱った作品といえば『優駿』、アメリカでは『シービスケット』。どちらも競走馬をとりまく多くの人間の悲喜こもごもに焦点が当てられていたように思うのですが、『角砂糖』はぎゅっと視点が絞られた「馬と人間」が描かれ、もしかして、お馬さん主演?とも受け取れます
。馬の目から見える何かがあるような、馬の気持ちまで語っているような、そんな気がしました。