Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

5th Week in Han Fes

2007-09-28 23:56:31 | K-Movie Notes

2007年の韓フェスも、終盤です。今週はこの3本。
来週はあと1本見たら、おしまいだわ~

 『強敵 <강적>』 (2006年 監督:チェ・ミノ)

               

期待していなかったので、思ったよりは酷くなかったです。それでも朝っぱらから見るには、ややコッテリした作品でした。シネマートさんは、「エディー・マーフィーとニック・ノルティの『48時間』をスタイリッシュにした作品」と評していますが、もともと『48時間』を意識した作品だったのでしょうか? 

もっとも、パク・チュンフンとチョン・ジョンミョンのこの 2 人、コンビとしてはいまひとつでした。そもそも、コンビになって事件を解決する設定に説得力がなくて・・・

パク・チュンフンは、刑事の顔と父親の顔を演じており、生活感やら悲哀が滲み出ていて、病いの息子を愛するかなりベタなオヤジ刑事映画の中にいるような感じで、一方、チョン・ジョンミョンは、ヤクザの世界から足を洗ったはずの青年役ですが、友情にほだされヤバイ仕事に手を出して仲間から裏切られ、色恋もチラリと絡ませた、お決まりの若手チンピラ映画の中にいる感じでした。

刑事とチンピラって相性がいい(?)ように思えるのですが、混ぜてみたら、混ぜるおかずの取り合わせがミスマッチでビミョーな味のビビンバが出来上がったような、そんな感じです(笑)。

だれが悪党かは、観客にはすぐ分かってしまうこともあり、2 人がそこにたどり着くまでもたつきすぎて、イライラ度  も満点でした(笑)。

普通、見る前にチェックするものだけど、あまり関心がなかったのでこの作品の監督が誰かさえ知らず、後でチェックしたら、「抱腹絶倒」というコピーにもかかわらず全く笑えなかった『ジャングル・ジュース』の監督さん。この監督さん、男2人組を描くのが好きなのかしら・・・

 

 『サム~SOME~ <>』 (2004年 監督:チャン・ユニョン)

               

ドラマ「グリーンローズ」のコ・ス効果なのか、ほぼ満席でしたが、上映中、船漕ぐアジュンマ続出(笑)。『強敵』の後に見たせいか、同じ刑事モノのジャンルでも、切り口が変わっていて「おっ 」と思いました。
 
交通番組のレポーター、ユジン(ソン・ジヒョ)のデ・ジャヴと、麻薬事件を追いかける刑事カン・ソンジュ(コ・ス)の直面する現実が、2 つの別々のストーリーのように走ったり、2 つが交錯したりするため、とても感覚的で、なかなかスリリングかつスタイリッシュだと思います

ストーリーの根幹は、ユジンの頭の中にあるわけですから、実際のところユジンが主役なのではないかと思いました。いずれにしろソン・ジヒョもコ・スも、ちょっと硬さを感じるのは否めませんが、「新感覚」という点では、この硬さがよかったのかも。

時間軸をずらすため、定点が収まらず、最初は訳が分からず混乱するのですが、全体が明らかになるとスッキリ  します。そこに到るまでの過程は、スピード感と緊張感があって、意外と面白かったです。一体誰が悪党なのか分からず、絶対コイツがワルに違いないと、最初から疑ってかかっていた某氏には裏切られ、読みが浅かった~

脇を固める布陣も、カン・シニル、カン・ソンジン、とアジョシ好きの方は見逃せませんよ。

 

 『ミスター・ロビンの口説き方 <Mr.로빈 꼬시기>』
    
(2006年 監督:キム・サンウ)

               

この作品を、ロマコメの王道と銘打ったのはどこのどなた? 

正直、こんなにつまらないロマコメ、久しぶりだわ~と感動すら覚えました。キャスト云々以前に、シナリオがつまらなすぎます。そして要らぬ心配が 2 点。オム・ジョンファの引きつった二重まぶたがスクリーンのアップに耐えられないのではないかということと、劇中の買収劇がお粗末なディールで、韓国ビジネスのレベルを疑われやしないかということでしょうか。 

ロビン(ダニエル・へニー)の女友達ジェニファーが、ミンジュン(オム・ジョンファ)を「ポカホンタス」と呼んでいるのに超ウケたのですが、悲しいかな、字幕の字数制限のせいか字幕になっておらず、誰も笑っていない! ココだけが面白かったのに

↑「ポカホンタス」。ヨーロッパ大陸からやってきた白人男性に恋する原住民の娘を揶揄するジェニファーの優越感に満ちた態度が、この言葉に凝縮されているのですが、ある意味、見事に言い当てていました。

ダニエル・へニー出演というだけで、なにやらアメリカンなメロに仕立てあげたかったのか、『ワーキング・ガール』(古いっ!)やら、それこそ『ポカホンタス』の「玉の輿」ドリームのかけらを取り入れてみたのでしょうか。・・・・と思ったら、あらあら、この監督さんは「英国映画のようなロマンティック・コメディを目指した」と語っておられるではありませんか。ということは、ダニエルは、ヒュー・グラント路線狙いってことなのかしら 。 

隣席に座られたお2人、映画が始まって30分もたたないうちに、寝息 をたてて、ロビンの夢でも見ておられたのでしょうか。でも、これは仕方ないですかね。

先日見た『HERO』では、キラースマイルなお方より出番もセリフも多かったペク・トビン。この作品では助演レベルで、アチラでは日本語、コチラでは英語をペラペラと、目指すはマルチリンガル俳優なのでしょうか。でもやっぱり、お父上のペク・ユンシクではなく、お母様似なのかもしれません(笑)。