報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

マッチポンプ

2006年06月07日 18時44分36秒 | ■東ティモール暴動
われわれは、世界で起こる政変や動乱、内乱、内戦に関する情報には十分注意して接する必要がある。

たいていの場合、出来事の原因とされるものは実際には存在しない。
存在しないものを、あるかのように見せかけて火をつける奴がいるのだ。

しかし、もっともらしい理由をつけて報道されると、世界はいとも簡単に信じてしまう。
”湾岸戦争「油まみれの水鳥」”
”ユーゴ、セルビア人による民族浄化”
”イラク、大量破壊兵器”
”東ティモール、東部人と西部人の対立”
すべて、でたらめだ。

戦争が終わるたびに、われわれは、自分が騙されていたことに気づく。
そして、次の戦争が始まるまでは「もう二度と騙されないぞ」と心に誓う。
だが、再び戦争が始まると、われわれは性懲りもなく、また騙されてしまうのだ。

アンヌ・モレリ著『戦争プロパガンダ 10の法則』p9

国連海洋法条約に照らせば、ティモール海の資源は100%東ティモールのものだ。しかし、オーストラリアは18%しか認めようとしない。一方で、領海も定まっていないのに勝手に盗掘を続け、すでに10億ドルの利益をあげている。これは、国際犯罪だ。そんなオーストラリアが、親切心でわざわざ税金を使って東ティモールの危機を救いにやってくるだろうか。

なぜ、誰もこのことを口にしようとしないのだろうか。
オーストラリアは東ティモールの親切な隣人と、本気で信じているのだろうか。
いま、東ティモールで起こっていることは、アフガニスタンやイラクで起こっていることと同じだ。

火をつけた盗人が、武器を持って消火に来ているのだ。
その結果、何が起こるかは目に見えている。
根こそぎ持っていかれるのだ。


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