報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

アルカティリ前首相を事情聴取

2006年07月22日 16時34分13秒 | ■東ティモール暴動
20日にアルカティリ前首相は事情聴取に応じたようだ。特にこれといった内容はなく、いまのところ形式的なものだ。

前首相は、15日間ディリ外へ出ることを禁じられた。自宅を出るときも、当局に報告しなければならない。かなり、屈辱的な通達だ。

事情聴取に付随するcnn.co.jpの記載は典型的なステレオタイプだ。

今春から表面化した東ティモールの権力闘争は、前首相が冷遇改善、昇進差別を訴える軍兵士の要求に耳を傾けず、除隊処分に訴えたのが大きな理由。東西地域の住民の対立感情も噴き出て、首都ディリなどで略奪、銃撃戦や放火などが頻発していた。多数の死者も出ている。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200607200032.html

今回の事態は、あくまで東ティモール国内の「権力闘争」であり、その責任は「アルカティリ前首相」にあると。「東西対立」も既成事実として忘れずに記載している。

こうした記載が繰り返されて「歴史」になっていく。


メディアは、前首相を小さく弱々しく写るようにしている。
そして、傍らにいるオーストラリア兵士は、強く逞しい印象を与えるように。

http://www.topix.net/content/reuters/3151074587106192220028187844873514154150














http://www.cbsnews.com/stories/2006/07/20/ap/world/mainD8IVKGG81.shtml



最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うみさんへ (中司)
2006-07-24 00:42:25
実は、僕自身、自分の書いたものを探すのに苦労することがあります。



少し時間を作って「カテゴリー」を整理したいと思っています。来月はしばらく夏休みをとることになると思います。



次ぎの中のどれかだと思うのですが、他にも何か書いた記憶があります。違うようでしたらまたご連絡ください。内容の一部でも分ると探しやすいです。



資源戦争について

http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/c6a65710482f8d0a824b09894590ac98



ベネズエラ、チャベス大統領の戦い

http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/d/20060507



アメリカの庭先での荒波

http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/d/20060513



コソボ紛争と石油の関係

http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/d/20060515
うみさんへ (中司)
2006-07-25 18:05:10
古いものを覚えていていただいて恐縮です。

参考になれば幸いです。

夏休みを取って、整理整頓したいと思います。
Unknown (ティモール)
2006-07-26 13:11:17
この間、NHK放送でベネズエラのことをやっていました。チェベス大統領のことはその時初めてしりましたが、なんだか中司さんが書かれていたティモール事情と似通っていて、本当にぞっとしてしまいました。NHKでよくそこまで放送してくれたな、とも感心しましたが、私のような無知なものはティモールのことからこんなに世界が理不尽にかつそこにいる国民が翻弄されていることに直面した気分でした。そうはいっても日本だって、知らないうちにいろいろなことが決まっていき、私達の国はどうなるのか、恐ろしくもなります。しかし、ティモールに関わったものとしてこうして中司さんの記事を読み、あらためて報道に関してもっと注意をはらい、そして真実をいろんな角度からみつめなければならないことを思い知らされているこのごろです。



私もティモールには戻るつもりでいます。政治的なことはなにもできませんが、ただ単にティモールの人達と共に過ごし、そして自分という価値感をこわすことも一つの賜物だと考えています。
熱い大陸 (中司)
2006-07-27 14:22:55
残念ながら見逃してしまったのですが、番宣を読むとなかなか核心をついた内容であることが察せられます。



「アメリカはこれまで軍事力でラテンアメリカの政権を転覆し、IMF(世界通貨基金)や世界銀行などを通じて経済の構造改革を求めてきた。しかし、そうしたアメリカの対策が、独裁政権を生みだし、貧困と格差をもたらしたことに民衆が目覚め、当のアメリカに対して異議申し立てを始めたのである。」



「脱アメリカ宣言 ベネズエラ 7年目のチャベス革命」

http://www.nhk.or.jp/special/onair/060721.html



この番宣自体、よくここまで書いたなと感心してしまいます。



いま、ベネズエラや東ティモールで起こっていることは、決して個別の出来事ではなく、世界の構造的なものからきていると言えます。



チャベス大統領も、アルカティリ前首相も、その構造を見抜いて、戦ってきました。チャベス大統領が、強国の執拗な攻撃をはねのけ健在であるのは、ひとえに国民の強い支持があるからでしょう。



チャベス大統領は、いま世界で最も熱い人物であり、南米は最も熱い大陸でしょう。今後の展開がとても楽しみです。
Unknown (Yegy)
2006-07-27 19:45:28
そのNHKの番組は、僕もまだ見ていないのですが、友だちに録画をお願いしてあります。

もしよかったら、今度あったときにでも、その録画をお渡ししますよ。

中司さんにいつお会いできるかわかりませんが。
Unknown (中司)
2006-07-29 12:49:55
お気使いなく。観なくても、内容はおおよそ理解できます。

数年前に、アイルランドのテレビ局が非常にすぐれた番組を作っています。