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Left to Write

司法書士 岡住貞宏の雑記帳

科学技術と事業仕分け

2009-11-30 00:36:25 | 世の中のこと
立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力
立花 隆
朝日新聞出版

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 「事業仕分け」の掛け声のもと、わが国の科学技術予算が大幅に削られようとしています。無残にも、そして、愚かにも。ノーベル賞受賞者をはじめとする学者・研究者たちは大変な危機感をいだき、こぞって反対の意見を表明しています。

 不況を反映してか、「無駄な予算を削減する」という掛け声は、その内容をじゅうぶん検討されることもなく、かんたんに人々の支持を集めてしまうようです。

 このような大衆の支持に媚びるつもりなのでしょうか。先日、さる大新聞で、予算削減反対を訴える学者・研究者を揶揄する、イヤミたっぷりのコラムが掲載されました。論旨をやや強引に要約すると、次のような内容です。

――ノーベル賞はスゴいとは思うけど、「対称性の破れ」とか言われてもお手上げなんだよね。こちとら科学は大の苦手だし。科学研究に、ほんとにそんなお金が要るのかねぇ?よく分からないことに税金が使われようとしてるんだから、文句をつける権利くらいあるでしょ――

 一読し、あまりに不愉快だったので、「よく分からないなら文句のつけようもないだろう。モノを言うなら少しは勉強してからにしろ!」と抗議の手紙を送りました(怒)。

 さて、民主党の議員さん、「事業仕分け人」と呼ばれる人たち、そして新聞・マスコミの記者たち。科学技術予算のことを論じるならば、最低限、この本くらい読んでください。「科学が大の苦手」でも大丈夫。自他ともに認める超文系人間の私でも理解できる内容です。

 科学技術になんの前提知識も持たず、ただ「予算削減ありき」の現在の議論は、あまりに乱暴です。

 民主党議員、曰く「スーパーコンピューターは世界一を目指すなんて言ってますけど、どうしても1位なんですか?2位じゃダメなんですか?」

 科学とは、もともと未知の分野を解明しようとする人間の営みです。その営みが「1位」を目指すものであることは、論理的に必然でしょう。だって、「まだ誰も知らない、分からない」ことを「私こそが解明してやろう」と頑張るのが科学なのですから。そもそも「一番乗り」を目指すことが本質なのです。

 科学で解明された分野を応用し、製品化する際などには、コストとのかね合いで「2位でもいい」ということもあるでしょう。でも、それは産業の分野の話です。科学とは別次元のことです。

 あの議員さん、科学と産業を混同しているのではないでしょうか。もっと具体的に言えば、スーパーコンピューターの開発を、会社や役所にパソコンを導入するようなもんだと思っているのではないでしょうか。そうでなければ、「2位じゃダメなんですか?」なんて発想自体が出てこないように思います。

 最近、忙しくてブログ更新できませんが、この件はどうしても言っておく必要があると思って、急ぎ書き記しました。


衆愚

2009-01-14 20:32:12 | 世の中のこと
国家〈上〉 (岩波文庫)
プラトン
岩波書店

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 昨年は原油高からガソリン価格が急騰し、国民の生活を圧迫しました。

 マスコミの報道では、政府の無策ぶりを非難する声のオンパレードでした。「ガソリン税を減税すべき」という意見や、「国民に対して直接補償しろ!」という主張もありました。現に一部の漁業関係者に対しては、直接補償が実施されたようです。「政府は石油備蓄を放出しても、燃料価格の安定を図るべき」との主張もよく目にしました。

 さて、今月。一時は1リッター当たり190円台にまで高騰したレギュラーガソリン価格が、90円台に急落しました。

 おかしいですね?「こんなにガソリンを安くしてくれて、政府ありがとう!」という声は、ちっとも聞こえてきません。

 そりゃまぁ政府のおかげで価格が下がったわけではありませんので、当たり前といえば当たり前ですが……。でもそれをいうなら、原油価格が高騰したのも別に政府のせいではありません。

 それにしても皆さん、原油価格高騰のことをもう忘れてしまったのでしょうか?いまや原油価格に関して、ほとんど何も報道されてはいません。「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」のは人間の習性だとしても、ちょっと忘れっぽ過ぎやしないでしょうか?

 「政府は石油備蓄を放出しても、燃料価格の安定を図るべき」という主張が幅を利かせていたのなら、「再び起こりうる高騰に備え、いま、原油価格の安いときに政府は石油備蓄を増量すべき」との意見が出てきても良さそうなものですが……。もちろん、政府が石油備蓄を増量するには相当の支出を伴います。そしてそれを負担するのは、結局、国民以外にはいないでしょう。もしかして、その負担がイヤだから「備蓄増量」の声も出ないのでしょうか……?

 どうも「悪いことはすべて国のせい」だけど「国に協力するのはまっぴらゴメン」という態度が、社会に蔓延しているように見えます。これを言い放つのは大変に勇気が要りますが、「衆愚」という言葉を思わざるを得ません。

 現政権、現在の政府を、全面的に支持するつもりはありません。しかし、何でもかんでも悪いことはすべて「政治のせい、政府のせい」にする(主にマスコミによって形成されている)世論にも、心底辟易しています。

 現在、わが国が大変な難局にあるのは誰しも認めるところでしょう。これを乗り切るためには、政治・政府の努力がもちろん必要ですが、私たち国民の側でもなし得ることを考える必要があります。

 Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country.

 この言葉の持つ重みと、これを受け入れた国民の度量の大きさを、強く感じずにはいられません。


司法書士の脱税事件

2008-12-12 12:04:44 | 世の中のこと
確定申告の書き方―平成21年3月16日締切分
渡辺 義則
中経出版

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 債務整理事件を多数手がける東京の司法書士が、9000万円の脱税容疑で告発されたそうです。

 私にとってはなんともショッキングな事件であり、また、迷惑な事件です。

 「迷惑な」という意味ですが、ひとつには、この事件をきっかけに「司法書士に対する税務署の眼が厳しくなったらイヤだなぁ」ということ。もちろん、私自身はきちんと申告していますし、何も恐れることはないと言えばそのとおりなのですが、それでもやっぱり「痛くもない腹」を探られたくはありません。ただでさえ忙しく人手不足の最中、税務調査があったらその対応にはツラいものがあります。

 ふたつ目は、依頼者の方々に「司法書士はボロ儲けしてんだなぁ」と思われるんじゃないかということ。おかげさまで私もいまの忙しさに見合うレベルの収入は頂いておりますが、それでも同世代の大企業サラリーマンと比較したら平均的な金額です。正直に言って、私の事務所では売上が上記事件の脱税額の何分の1かというところ。そして、それはあくまでも売上ですから、そこから人件費をはじめとする諸経費を差し引いた残額が収入となります。とてもとても「ボロ儲け」というお話ではありません。

 声を大にして言いたいです。

 ほとんどの司法書士はマジメに仕事し、その結果として社会的に妥当なレベルの収入しか得ていませんよ。

 依頼者の方々、税務署の方々、どうぞ誤解のないようにお願いします。

小渕大臣

2008-12-08 14:14:57 | 世の中のこと

内閣府特命担当大臣 小渕 優子〈大臣フォトレポート〉


 自民党の笹川総務会長が、小渕少子化対策担当相の任命理由について、「子供を産んだから云々」と発言したことが問題となっています。

 笹川先生・小渕先生、共にわが群馬司法書士会の顧問の先生ですので、この問題はぜひとも穏便に収束して欲しいものです。

 小渕先生は、私の住所地の選挙区選出でもありますので、ご活躍を期待しております。……が、いまだ目覚ましい活躍はなく、残念です。良くも悪くも「目立つ存在」なのですから、もっと思い切った政策立案をして欲しいと思います。

 少子化問題は、国の未来を左右する重大問題であり、しかも数十年~数百年というスパンで取り組まなければならない問題です。現在のわが国は、お世辞にも「子供を育てやすい社会」ではありません。私自身のことを振り返っても、いまでこそ子供が成長し(中学3年と小学6年)、手がかからなくなりましたが、少し前までやはり相当大変だったというのが実感です。

 「小渕さんはお嬢様育ちだから、庶民の子育ての苦労が分からない」などという声も聞かれますが、これは的外れな批判でしょう。そんなことを言っていたら、自ら経験したこと以外の事柄には何も口出しできなくなって、政治は成り立たなくなってしまいます。

 重要なのは、想像力と共感力。これを存分に働かせて、つまらない批判に負けずに頑張って頂きたいところです。


モンスター・ペアレント

2007-08-08 17:10:39 | 世の中のこと
ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式ぼうけんクリアガイド (メディアファクトリーのポケモンガイド)
元宮秀介&ワンナップ
メディアファクトリー

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 学校・教師に対して、とんでもない要求やクレームをする親のことを、「モンスター・ペアレント」と呼ぶそうです。

 最近はワイドショーなどでも、その「非常識ぶり」が面白おかしく取り上げられたりしています。また、不当要求・クレームに傷ついた教師の「心のケア」を充実させようとする向きもあるようです。

 しかしながら私は、この「モンスター・ペアレント」の実在に、やや懐疑的です。実は正当な要求・クレームを受けているのにもかかわらず、教師側で「モンスター」と曲解しているケース、あるいは、「モンスター・ペアレント」という言葉を隠れ蓑に、教師が自らの問題を隠ぺいしているケースが多いのではないかと思うのです。

 例えば、「テストは全部やめろ」と要求する親の存在が、教師によって報告されたとします。この要求だけ聞くならば、いかにもとんでもない「モンスター」ですが、その背景に、もし以下のようなやりとりがあったとしたら、どう思いますか?


親「ウチの子はどうも算数が苦手で…授業の速さについていけないみたいなんです。少し配慮していただけないでしょうか?」

教師「はぁ?私の教え方が悪いっていうんですか?」

親「いや、教え方の問題ではなく、授業の進みが速すぎるらしいんです」

教師「他にそんなこと言う子はいませんよ。おたくだけですよ、そんなクレーム付けるの」

親「…いや、しかし現にウチの子はついて行けないと言うのですから…」

教師「まぁ、どんなにいい教え方をしても、受ける生徒の能力が低ければどうにもなりませんがね」

親「そんなこと言うなんて、ひどい!」

教師「だいたい、本校は公立ですよ。そんなワガママ言うのだったら私立にでも転校したらいかがです?」

親「もうアンタなんかに頼まない!ウチの子は教えなくて結構!テストで評価するのも止めて頂きたい!」


 このやりとりは、教師側からすると、「親から『テストを止めろ』という不当要求があった」ということになるのでしょう。けれども、いったいこれは、どちらがモンスターなんでしょうね?

 無論、これは架空の会話です。しかし経験的には、十分あり得る話だと思っています。

 確かに、中には実際とんでもない要求をする親もいることでしょうが、それは「親と教師」の関係に特有の問題ではありません。非常識な人というのは、どの世界にも存在するのです。そのような特殊な人の問題を、「モンスター・ペアレント」などと名付けて、あたかも「親一般」の問題であるかのように騒ぎ立てる姿勢は、いかがなものかと思います。少なくとも、学校・教師側の言い分を鵜呑みにする訳にはいかないと思うのです。

 まして教師の「心のケア」などとは……「自己防衛だけには熱心なんだな~」と、少しあきれ気味です。


学校評価アンケート

2007-08-07 00:07:32 | 世の中のこと



 長女の通う中学校から、「学校評価アンケート」のお願いがありました。

 「最近は学校でも保護者の意見を聴いて、教育の質を高めようとしているのだな」と好意的に受け止めました。「さてさて、なになに…」と、質問項目を読み始めたのですが……

 ちょっと長くなりますが、質問の全文を掲載します。

【学校評価アンケート】
1.学校からのいろいろな便りを通して、学校が行っている教育活動や子どもたちの様子がわかりますか。
2.授業参観の後の学級懇談会に出席しましたか。
3.あなたのお子さんは、普段の様子から授業が分かっていると思いますか。
4.あなたのお子さんは、家で家庭学習や読書を1時間以上していますか。
5.あなたのお子さんは、進んであいさつをしていますか。
6.あなたのお子さんは、相手の立場や気持ちを考えた言動がとれていますか。
7.本校は、いじめのない学校、学級づくりに努めていると思いますか。
8.あなたのお子さんは、食事や睡眠をきちんととり、規則正しい生活をしていますか。
9.あなたのお子さんは、日頃から体を動かしたり、運動したりしていますか。
10.本校では、定期的に防犯や避難などに関する訓練を実施していますが、学校では、安全管理を徹底していると思いますか。
11.あなたのお子さんは、正しい歩行や安全な自転車の乗り方等の交通ルールを守っていますか。
12.通学路の危険個所や事故に遭わないようにすること、事故に遭った時の対応策等についてお子さんと話し合っていますか。
13.学校では、進路や職業観育成等に関する指導を計画的に行っています、ご家庭では、お子さんと将来の夢や希望、進路について、話し合っていますか。

 な~んじゃ、これは!?

 13項目中、「学校評価」を目的とする質問は、7.と10.のわずか2項目だけ。1.はやや微妙ですが、2.との関連で、「懇談会の出席状況」と「学校活動への理解」の相関関係を調べることが目的でしょう。1.7.10.以外の10項目は、明らかに「学校評価」を目的とする質問ではなく、単なる生徒の生活調査です。

 こんな「学校評価」に回答してもまったくムダなので、質問には答えず、その旨を書いて提出しました。

 おそらく文部科学省あたりから各学校に対し、「学校評価を実施するよう」お達しでもあったのでしょう。しかし、学校現場ではこのように「骨抜き」にされてますよ。わかっているのですか?文部科学大臣。

 私はかねて、自省能力の欠如したワースト団体は学校と警察だと思って来ましたが、学校については、このアンケートで図らずも実証された形です。


画像ちゃんねる管理人逮捕

2007-05-30 17:00:51 | 世の中のこと


 インターネットの画像掲示板サイト「画像ちゃんねる(画ch)」の管理人が、わいせつ図画公然陳列の疑いで逮捕されたとのこと。このあおりを受けて、(主にエロ系の)画像掲示板やアップローダーのサイトが次々に閉鎖されているようです。

 投稿された大量の違法画像を放置していたようなので、ま、逮捕も当然でしょうが・・・

 インターネット文化の最大の魅力は「何でもあり」な網羅性。あまり規制を強化すると、その魅力が失われることにもなります。

 今回の逮捕は、「各論賛成、総論反対」といったところでしょうか。

カーナビの功罪

2007-05-20 18:04:16 | 世の中のこと



 このたび引っ越した新事務所は、かなり分かりやすい場所にあります。電話で案内をするのも簡単です。説明どおりに来てもらえば、迷う余地はあまりありません。

 ところが・・・

 案外、迷ってしまう方が多くいます。それも相当に離れた場所から、「近くまで来ているはずなんですが?」と電話をかけて来られるのです。

 なぜ?

 不思議に思っていたのですが、最近理由が分かりました。

 以前、当事務所と同じ電話番号を使用していたお店があり、その電話番号を古いカーナビに入力すると、遠く離れた間違った場所に誘導されてしまう、ということのようなのです。

 自分の耳で説明を聞いていたとしても、便利なカーナビについ頼ってしまうのでしょうか?それだけカーナビへの信頼度が高くなっているとも言えるのでしょうが、頼りきってしまうことの恐さも、少しばかり感じます。

アイスクリーム

2007-05-10 23:00:21 | 世の中のこと

↑最近お気に入りの白くま


 5月9日はアイスクリームの日なんだそうです。

 なにを隠そう、私は自他ともに認めるアイス好き。特にお酒をやめてからは、アイスひとすじとなりました。でもこのところ、すっかりキツくなったベルトの穴を見つめては「食べるべきか、食べざるべきか」と悩む日々が・・・。

 しか~し!すばらしい朗報が飛び込んで来ました!!!

 アイスクリーム、実は「太りにくい」!?

 アイスクリームの脂肪はエネルギーとして消費されやすく、しかも、アイスクリームを食べて冷えた体は体温を元に戻そうとするため、エネルギーを消費するのだそうです。

 今日からもっと美味しくアイスが食べられますな!

滅びゆく企業

2007-02-19 21:56:40 | 世の中のこと
読む禁煙

徳間書店

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JTが「禁煙反対」の組織票、ネットアンケに社員動員


 神奈川県が実施した、「禁煙条例」の制定の賛否を問うインターネット・アンケートで、日本たばこ産業(JT)は社員を動員し、反対の投票をさせていたそうです。

 JTが人々に「もっとタバコを吸って欲しい」と思うのは、その立場からして分からないでもありません。しかし、最近のJTは、このアンケートといい、禁煙治療への保険適用反対運動といい、「なりふり構わぬ」姿勢が見苦しいです。

 自ら衰退産業であることを強烈に意識しているのでしょう。しかし、どうせ滅びるのだったら、もっと美しく滅びたらどうでしょうか?滅びにも美学はあるもんだ。

 私はもはや、JTの飲料もいっさい買いません。

郵便が遅い

2007-01-24 17:08:01 | 世の中のこと



 今年は「年賀状の配達が遅い」という苦情が2割増だったそうですが・・・年賀状に限らず、近ごろ郵便が遅くありませんか?

 昨日(平成19年1月23日)、知人から2007年のカレンダーが郵便で届いたのですが、同封のお手紙を読むと、「ん?いつの話?」という内容。消印を見てみると、何と「平成18年12月6日」でした。知人にお礼の電話をかけ「実は今日届いたのですが・・・」と言うと、「えーっ!」と驚いていました。確かに先月初めに送ったそうです。

 郵便局に確認しましたが、書留郵便ではないので詳しいことは分からず終いでした。

 これはまぁ「事故」と言うべきできごとなのでしょうが、それ以外にも思い当たるフシがあります。

 債務整理や破産事件を受任した場合、司法書士は「受任通知書」を各債権者に送ります。司法書士の受任通知書が到達した後は、債権者は取り立て行為をすることができなくなりますので、多重債務に苦しむ人々にとって受任通知書は天と地を分ける切り札です(ちょっと大げさ?)。ところが最近、受任通知書を送付したはずなのに、なかなか取り立てが止まないケースが増えています。「ったく、サラ金は最近ゆるんでるんじゃないか?受任通知書が届いたらすぐ請求止めろよな!」と憤っていたのですが、もしかして、郵便の配達が遅いせい?

 折りしも、昨日届いた別の郵便について差出人に電話する要件がありましたので、「昨日届きましたよ」と伝えたところ、「あれー?ずいぶん日数かかりましたね。19日に出したのですが」とのこと。差出人はさほど遠方ではなく、隣の市の人です。

 こうなると偶然とは思えない状況ですね。

 郵政民営化を阻止するため、職員が極秘裏にサボタージュを行なっているのでしょうか?「民営化すると、こんなにサービス低下しちゃいますよ」ということをアピールするために。

 まさかそんなことはないでしょうが、いずれにせよ遅配はどうにかして欲しいものです。

 みなさんは「近ごろ郵便が遅い」という印象はありませんか?


東京法経学院が民事再生申立

2007-01-16 23:33:01 | 世の中のこと
詳細 登記六法〈平成19年版〉

東京法経学院出版

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 司法書士試験などの受験指導校である東京法経学院が、民事再生の申立をしたとのことです。

 東京法経学院といえば、近ごろ勢いのいいLECなどよりも受験指導校としては老舗です。私も○○年前(←二桁・・・)の受験生の頃は、東京法経学院の書籍や模擬試験でお世話になりました。

 破産ではなく民事再生なので、受講生にはこれまでどおり授業や指導を行ない、不利益のないようにするとのこと。ぜひとも影響のないようにして欲しいものです。

 民事再生手続きを管轄する裁判所や、選任される監督委員なども、受講生の取り扱いには十分配慮して欲しいと思います。このようなケースで裁判所は、形式的な平等にこだわるあまり、往々にして金融機関など「プロ」の債権者と消費者など「素人」の債権者を画一的に取り扱い、「素人」の債権者に酷な結果を強いることが多いように見受けられますので。


三洋信販、業務停止命令へ

2006-12-15 00:09:23 | 世の中のこと
三洋信販、全店業務停止へ…顧客の取引履歴改ざん


 金融庁は、消費者金融大手の三洋信販(ポケットバンク)に対して、全営業店を対象とした数日間の業務停止命令を出すとのこと。顧客の取引履歴を改ざんして、過払い利息の返還額を抑えていたそうです。

 まったく、とんでもない話ですね。これまで受任した三洋信販関係の事件の取引履歴について、みなで再開示請求を出しましょうか?

 三洋信販とは別の問題ですが、金融業者がする取引履歴「不開示」の最近のトレンド(?)は、「一般には解読できないような内部帳簿を提供して、それをもって開示を済ませたものとする」方法です。つまり、一応は取引履歴が記載してあるのだけれど、関係者でなければ解読不可能な帳簿(というより、数字の羅列)を出して、「ハイ、開示しました!」と澄まし顔でいるのです。このトレンドは、おもに信販系の金融業者の間で大流行のきざしを見せています。

 説明を受けない限りそれが何を意味するのか分からない数字の羅列は、その説明文と共に提供されるのでなければ、ただの落書きと同じです。「暗号」で書いた文書をいくら出したって、開示義務を果たしたことにはならないのです。

 今後、このような帳簿の提供をもって取引履歴の開示とする金融業者がいたら、取引履歴不開示に対する慰謝料を請求しようかと考えています。

タスポ

2006-10-22 20:32:55 | 世の中のこと


 タバコの自動販売機では、成人であることを確認するためのICカード「taspo(タスポ)」を使わなければ、タバコが買えないこととなるそうです。このタスポ、喫煙人口の約7割に当たる約2100万枚の発行を見込んでいるとのこと。

 何もICカードの発行を受けてまでタバコなんて買わなくてもいいんじゃないの、と思います・・・いまでは。

 かつて、私は自他共に認めるヘビー・スモーカーでした。夜中にタバコの残り本数が少ないことに気が付くと、うろたえました。台風が来ても、雪が降っても、タバコだけは絶対に買いに出ました。買わずにガマンする、などという選択肢はあり得ませんでした。それだけに、このICカードの発行を受ける喫煙者の気持ちは分かります。

 私がタバコを止めて、3年半ほど。不思議なものですね、もうすっかりタバコのことなんて忘れています。ときどき、「あ~、そういえば俺タバコなんて吸ってたよな~」と思い出す程度です。15年以上毎日吸っていたタバコを、わずか3年半止めただけで、そうなってしまうのです。

 結局、人がタバコを吸う理由なんて ― 喫煙者は、誰もがもっともらしい理由をたくさん挙げますが ― ひとつしかありません。

 タバコに依存しているから。

 タバコから完全に離れた現在では、はっきりそれが分かります。

西洋史研究・比較文明論…木村尚三郎氏が死去

2006-10-19 10:09:51 | 世の中のこと
ヨーロッパ思索紀行

NHK出版

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西洋史研究・比較文明論…木村尚三郎氏が死去

 著名な歴史学者(西洋史)の東大名誉教授 木村尚三郎さんが、10月17日お亡くなりになりました。

 どのようなご縁があったのかは知りませんが、私が高校1年生か2年生のとき、木村さんが私の通っていた高崎高校でご講演下さいました。

 山猿だった私が、初めて本格的な「知性」に触れた経験でした。木村さんのお話に感銘を受け、「知的興奮」というものを知りました。まじめで淡々とした、しかし力強い語り口は、いまでも鮮明に覚えています。

 しかし、残念なことに、どのような内容の講演だったのかはよく覚えていません。多分、歴史に関するお話だったとは思うのですが・・・

 ま、私の「知性」なんて、こんなものです。

 木村さんのご冥福をお祈りします。