SakuraとRenのイギリスライフ

美味しいものとお散歩が大好きな二人ののんびりな日常 in イギリス

エッセイでDistinctionを得るのは簡単ではないが、不可能ではない

2014年04月20日 | 【イギリス生活】学生生活
イースター休暇も今日で終わってしまって、明日から夏学期開始です。
夏学期は3週間ほど授業があるだけで、そのあとは試験。

Renはイースター休暇のほとんどをエッセイの執筆に費やしてしまったため試験勉強が全然できていなくてピンチです。
エッセイのために使った文献たちが試験にたまたま出てくれたら嬉しいのですが、どうなることやら。

さて、大学院に入ってからこれまでRenは9本のエッセイを提出してきました。
もうエッセイを提出することはないはずなので、執筆する中で得られた教訓を共有しておこうと思います。

そもそもRenはwrritingに苦手意識しか持っていませんでした。
TOEFLでもIELTSでも試験の中にwritingが含まれているのですが、日本で受けたときは一度も制限時間以内に書き終えることはできませんでした。
(1月にこちらで受けたIELTSでようやく初めて制限時間内に規定文字以上を書くことができました。)

また、以前書いたような気がしますが、Pre-sessionalコースの中で練習で書いたエッセイの評価は散々でした。
あのときは本当に自信喪失していて誰にも言えなかった点数をいまここで公開してしまいますが、なんと「50点」しかもらえなかったのです。

イギリスの大学の成績評価は下記のようなシステムになっています。

50点~59点 Pass
60点~69点 Merit
70点以上  Distinction

「君の点数は50点だ。でも気落ちしないでいい、Passだから。」
Pre-sessionalの最後にtutorの先生からフィードバックをもらったときにこう言われたのですが、あとで成績評価システムを知ってすごく落ち込んだものです。
あれだけ頑張ったのに単位が取得できる最低の点数しか取れなかったのですから。
「こんなのでは大学院を修了できない」と本気で悩みました。

イギリスの大学の成績評価が厳しいことはいろいろネットで書かれていたので知ってはいました。
でも、まさかここまで厳しいとは…。
めったにもらえないというDistinctionで修了するという目標はそこでほぼ諦めました。
Pre-sessionalですらものすごく頑張って50点しか取れなかったんだから、大学院ではもっと頑張らないと50点すら取れない。

さて、ここからは自慢です。
そう思っていたものの、僕が大学院に入って提出したエッセイの過半数でいただいた評価が、Distinction。
いったいどうしたことでしょう。

正しいかどうかは分かりませんが、僕が心がけていることは以下の3点です。


(1)相手が期待している以上の文献を読む
エッセイのテーマは授業に関連するものなので、授業の中で示された予習文献及び参考文献は当然すべてチェック。
それ以上に、Google Scholarを使って関連する文献を探します。
授業で取り上げられる文献はそのテーマに関する「古典」が多いので、最近の学界でどんなことが主張されているのかをこれによって把握することができます。

僕のエッセイ執筆時の最大の楽しみは、Referenceを書く瞬間。
2ページ以上にわたって参考文献を書き入れられたりすると嬉しくなって仕方ありません。(毎回そうできているわけではありませんが。)

(2)授業で先生が言ったことと違うことを言う
エッセイで授業中で言われたこと(示唆されたこと)をそのまま言っても面白くないし、良い評価も得られなさそう。
授業で取り上げられた論点とは違った視点で論じることをいつも目指しています。
うまく新しいことが言えたなというときはやっぱり良い評価をいただけているように思います。

(3)とにかく時間をかける
ネイティブの人たちを見ていると、3,000words程度のエッセイはわりと簡単に書けてしまっています。
「良いエッセイをどうしたら書けるか」というセッションに一回行ってみたことがありますが、そこで注意事項の一つとして、「エッセイを数時間で書こうと思うな」みたいなことが挙げられていました。
つまりそれは、数時間で書けてしまう人が少なくないということだと思います。
僕も日本語なら8,000字とか10,000字くらい1日か2日あれば十分書けてしまうと思う。

でも、僕はwritingを特に苦手とするノンネイティブ。
彼らと同じ土俵で勝負しても仕方ありません。
なので、とにかく時間を使ってエッセイを書くことにしました。

一つのエッセイを書くのに文献の読み込みを含めると少なくとも2、3週間はかけています。
おかげで学期期間中は常にエッセイに取り組んでいました。
毎週の予習もあるので、土日も含めてだいたい毎日寝るのは26時以降。提出期限が近いときなんかは徹夜もします。
これだけ勉強していた人はほとんどいなかったんじゃないかと思っています。


この心がけが正しい方向なのかどうかは分かりません。
能力やセンスが良い人ならこんなことしなくても余裕でDistinctionを取っているのかもしれません。
でも、Renのような凡人にはこうやって周りの人の何倍も頑張らないと置いてけぼりになってしまうのです。

試験では制限時間もあるし辞書も使えないのでそんなにうまくいかないでしょう。
でも、エッセイに関しては「Distinctionを得るのは簡単ではないが、不可能ではない」と言えると思います。
これから留学を控えている方の参考になれば幸いです。


(投稿者:Ren)

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