錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

地中蛹化の蛾には・・・

2015年06月01日 | 昆虫・植物
イボタガやオオシモフリスズメなど地中蛹化をする蛾をプラケースにテッシュや土を敷いて蛹化させようとすると蛹化失敗(蛹化不全)を起こすものが多くいました。
そここで…
スレートで仕切った中に半分は固い土、そして残りは耕すように柔らかくした土の上に双方の半分に落ち葉を敷き詰めた中に徘徊を始めた幼虫を数頭入れて観察してみました。
すると、土に潜るとばかり思っていた幼虫たちは土と落ち葉の隙間に潜込み、土の半分と被った落ち葉を利用して曖昧な蛹室を作って蛹化していました。
そして、この時にイボタガは鼻をつくような臭気を放ち、オオシモフリスズメは排泄肛から、やや赤いゼリー状の臭い物質を土壌と落ち葉に塗り付けるようにしてアヒルの卵大(鶏卵よりも一回り大きい)の蛹室を作って蛹化していました。
※次回にでもカキコしようと思いますが、この臭い物質には抗菌作用があるのかな?
そこで、プラケースに同様の条件を作って蛹化させてみると、ほぼ、全ての幼虫を問題なく蛹化させることができました。
が!、これでは湿度管理やスペースをとってしまい、とにかく面倒。
そこで、考えたのが、これ保水オアシス。
園芸店や花屋さんで購入したら高価なので100円ショップで買えば財布にも優しい。


これを4~5cm幅に切って細いスプーン(マドラーみたいなやつ)で荒く削ります。
※オオシモフリスズメの場合は卵大のサイズよりも少し大きく深めに穴を整形します。


削り終えたら水道水で流しながら指を入れて軽く擦ると、なんとなく整形出来ていく感覚が指を通して伝わってきます。


そうやって半分の2ヶ所(矢印部分)を仕上げたのが、この画像です。
※左側の2ヶ所は、荒削りのまま。


そして全ての穴(蛹室)が仕上がったら、これまた100円ショップなんかで買える容器に並べて出来上がり。
この穴って言うか蛹室に縮んだ前蛹態の幼虫を入れて乾燥しないようにラップかビニールをかけておけばOK。
大きさ、形状、湿度は、これで蛹化時の条件が全て整っていますので、余程のドジを踏まない限りはイケルはず…
但し、終齢期にエサ不足を経験させたり、徘徊時に極度な乾燥環境下に放置してしまうと蛹化失敗を起こす事例が多いようにも感じます。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« LEDスタンドライト | トップ | ん? ん… »
最新の画像もっと見る

昆虫・植物」カテゴリの最新記事