倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

「子どもの声は騒音ではない」政府が法制化も視野に検討とのニュースが

2023-04-27 | 日記

「子どもの声がうるさい」との一部住民(世帯)の苦情に起因して、子どもの欠かせぬ居場所であった青木島遊園地が廃止されてしまいましたが、その際に 遊園地の存続を願う市民運動に協力し合った同志ともいえる方から、ネットで報じられたニュース記事を目にしたとの連絡が入り、その内容を共々に注目しました。

それによると、国(内閣官房)が主宰する「こども未来戦略会議」の場で、子どもの発する「音」について 話題(議論)になったとのことです。

そのうえで政府は「子どもの声は騒音ではない」と法律で定めることも視野に検討に入ったとのことで、このことを 今年の夏を目処(めど)にスタートする「国民運動」の一つとして盛り込めないか、こども家庭庁を中心に調整が進めるとのことでありました。

この背景には、長野市で大きな社会問題となった「青木島遊園地問題」があることは間違いないことであり、罪も無き子どもの声を巡っての行政対応の如何(いかん)が行政不信にまでつながってしまったことが ひいては国までも動かすことになったようであります。

 

 

 

同会議では、長野市の青木島遊園地問題を初め、全国各地で散見される「子どもの声(音)がうるさい」の苦情に伴うトラブルや対策の事例が紹介されたとのこと。

長野市のような地方都市で かかる子どもを標的にした騒音(苦情)問題は、いわばレアケースと言えるところですが、住宅が密集し多様な人が暮らす都市部においては 遍在する問題のようです。

東京都内にある保育園では、住民に配慮し 7年前から高さ3mもの防音壁を設置しているそうです。

 

 

 

また 前掲の青木島遊園地においても、遊園地を利用する子どもの通う児童センターの関係者が、周辺環境に最大限配慮して子どもを遊ばせてきたり 送迎の車が発する音にまで気を配ってきましたが、その努力にも関わらず 遊園地は廃止されることになってしまいました。

 

 

 

そんな中、国における会議で出された「子どもの声は騒音ではないこと」を定める法制化の議論。

このことにおける先進事例は、遠くドイツで定められた「子ども施設の 子どもの騒音への特権付与法」があるとのことです。

文献によると、ドイツの連邦議会は 2011年「乳幼児・児童保育施設及び児童遊戯施設から発生する子どもの騒音への特権付与法」を可決したとのこと。

それは 騒音被害につき、現行ドイツ法上 周辺の土地から発生する騒音により本質的な被害を被った場合には損害賠償請求を行なうことが認められているのに対し、前掲の法律は「子どもたちが発する音についてはこれを特別扱いとし、そのような音を理由として損害賠償請求の対象にすることから除外する」とした特別法なのだそうです。

この背景には、これまでドイツでは 子どもらが発する音を理由として児童保育施設等を相手取った訴訟が相次いだことがあり、判決では多くの場合 子ども達の音に対して寛大な判決が下されてきたものの、保育施設の運営者や子どもを持つ親は法的に不安定な状態に置かれていることに変わりがなかったことから この際は法的に子どもの声は責めるに値しないことをルール化したというものだそうです。

なお 法律の理由書によると「子どもから発生する音」とは、子どもが発するあらゆる声(話し声・歌声・笑い声・泣き声・叫び声など)の他、遊戯・かけっこ・跳躍・踊りなどの「身体的活動による音」や、遊具や楽器による音・さらには子ども自身による音だけでなく 保育施設等の場合には、子どもの世話に従事している職員が発する音も含まれる とされているそうです。

会議の席上 岸田総理は「子どもの声が騒音であるという意見に対して 我々は考えを改めなければいけない。これこそ次元の異なる政策であると考えて これからも政策を進めていきたい。」と、取り組みに前向きな考えを示したとのことでありました。

異次元の少子化対策」を標榜する岸田総理においては、これら 子どもの声を騒音で無いと位置づけることにより〝子どもの発する声(音)〟を法的に庇護し、もって少子化対策に反映させたいとの狙いがあるようです。

 

長野市における「青木島遊園地問題」においても、少子化が悪しけく伸張する中にあって 子どもにとって欠かせぬ居場所である遊園地を廃止するとは何たる愚策か!と激しい反対意見が寄せられ、多くの市民 というより国民の多数が「子どもの声はうるさい」とする一部の苦情者に屈した長野市の姿勢に強い違和感を示したものでした。

一方で、全国のそこここで 子どもの声(音)に起因する苦情問題は後を絶たないところであり、それら いわば収集が付かない事態に陥っている中における「法制化」は、不毛な争いを避けるという面では大きな意義があると思います。

 

ただ その一方で、今回「青木島遊園地問題」に深く関わった者の一人としては、この手の問題における「初期対応の大切さ」や「対話の重要性」さらには「社会の中では課題解決に〝人間力〟が不可欠であること」を強く実感したところでもありました。

問題が発生したときに、表面的な対応…対話を抜きにして 物理的な造作などで片を付けようとする(した)ことが 却って事(こと)を難解なものにしてしまった。

そうなる前に、やるべきことはいくらでもあったんじゃなかったか。慚愧に堪えないところであります。

 

私の立場においても、今回の「子どもの声(音)は騒音ではない」の法制化に注目すると同時に、かかる〝法的措置〟は最後の手段とすること。その前に 人として理解と寛容の精神を発揮して(させて)、皆の総意をもって 未来ある子どもたちの環境を守る(守れる)社会を構築しなければ、との思いを新たにいたしたところでありました。


帯状疱疹 =季節の変わり目が要注意 とのこと=

2023-04-27 | 日記

私の知る御仁(男性/70代後半)の人(Aさん)が、何と「帯状疱疹」に罹(かか)ったことを知り ビックリさせられました。

と いうのも、件(くだん)のAさんは 家業は農業の元気な人で、確かロードレース(自転車)も愛好するバリバリのスポーツマン、いわゆる〝医者いらず〟の人だからです。

そんなAさんと電話で話すと「イヤ まいった…」と一言。いつもの「やぁ!元気か!?」の声は鳴りを潜め、いかにも具合悪そうなご様子でした。

訊けば、ここ数週間に天気が急変した頃に調子が思わしくなくなり、そのうえ 脇の下から首にかけて痛痒(いたがゆ)い症状が出たので、何年かぶりに医者の門を叩くと「Aさん、鬼の霍乱(おにのかくらん)だよ。帯状疱疹だ。」との診断を受けたそうです。

症状が出たときは、発症箇所の不快感と共に 全体の倦怠感も起きたことから「すわ コロナか?」とも思ったようですが、幸い そちらは陰性だったそうです。

医者いらずのAさん「こんなものは蕁麻疹(じんましん)の延長だろ。軟膏でも塗っとけば大丈夫じゃないか。」と啖呵(たんか)を切ったそうですが、その際 ドクターに「帯状疱疹を軽く見ない方がイイ。」と 強くたしなめられたそうで、結局 大事をとって病院に一泊してきたとのことでした。

そのうえでドクターには「おそらく この時期の陽気の急変に身体がついてゆけなくなって、それまでのストレスも手伝って発症したようだ。Aさんは〝万年青年〟を自負しているけれど、いつまでも若いと思わずに 自分の身体は労(いたわ)るようにしてください。」と指導された と、苦笑交じりに自戒の弁を述べておられました。

 

Aさんのみならず、私も含め 多くの方々が、ここ数週間の天気の乱高下ぶりに(身体が)戸惑っておられることと思います。

朝晩は例年並みに涼しいのに 日中は20℃をゆうに超える気温を観測、と思ったら その翌日は冷たい雨が降って長袖の出番…と、暑いんだか寒いんだか ワケの分からない陽気が続いています。

この〝ジェットコースター天気〟には、さすがのAさんも勝てなかったようでありました。

 

折しもネットの特集記事でも「季節の変わり目には帯状疱疹に注意を」との喚起記事が載っていました。

特に今は新年度の時期でもあり、気候の急変に併せて 進学や就職などで生活パターンが変わったり住み慣れた土地から転居したりと、新たな生活環境の変化で疲れやストレスがたまる可能性も高まりがちな季節でもあることが指摘されていました。

 

 

帯状疱疹は ご案内のとおり「水ぼうそう」と同じ『水痘・帯状発疹ウイルス』が原因だそうです。幼少期に水ぼうそうにかかることが多い日本人は 成人の9割ほどがこのウイルスの抗体を有していますが、ウイルス自体は背骨周辺の神経細胞内で症状を出さずに潜伏しており、それが 加齢や疲労・ストレスの蓄積によって体の免疫力が低下するなどし、そこに季節の変わり目などの普段と違う条件が加わるなどして 水痘・帯状発疹ウイルスが再び活性化を始め、帯状発疹を引き起こすようなのです。

それで、Aさんの主治医が「(帯状疱疹を)軽く見るな」と言ったのには、帯状疱疹には深刻な後遺症を遺(のこ)すリスクがあるからだそうです。

特に目や鼻の周りに現れた『眼部帯状疱疹』は 結膜炎や角膜炎などを併発して、視力低下や失明に至ることがあり、また 耳や顔面で発症すると『ラムゼイ・ハント症候群』と呼ばれる合併症につながり、めまいや耳鳴り・難聴などに悩まされることになるそうです。

また 今回のAさんのように肩(脇)や首筋にかけて発症すると、状況によっては腕が上げられなくなるなど運動麻痺(まひ)の症状が出たりすることもあるそうです。

 

 

また、発症した部位に関わらず 帯状疱疹の合併・後遺症で頻度が高いのは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」だそうです。皮膚症状が治まった後も、3ヵ月以上に亘って長く痛みが残る場合があるとのことで、他では「アロディニア(異痛症)」という症状もあり、これは持続性の痛みや疼痛(とうつう)/チクチクした痛み に加えて、着替えの際の皮膚と下着の軽い接触だけでも痛みがあり、日常生活や睡眠に支障をきたす場合もあるそうです。

こんな事例を列挙するだけでも、何だか痛みが想像されてしまうほどです。

 

そのうえで、帯状疱疹を予防するには「睡眠」と「食事」あと「適度な運動」と「入浴」が意外と大切です、と識者は述べていました。

過度な疲労やストレスなどにより免疫力が低下しないよう バランスの良い食事や十分な睡眠に加え、散歩やウォーキングなど体温が少し上がる程度の強さの運動を日々続け 夜にはゆっくりと湯船に浸かって疲れを癒やす。そんな何気ない日常こそが 帯状疱疹を予防する第一歩になるそうです。

で、逆に気をつけなければならないのが、激しすぎる運動や長時間のトレーニングなど〝やり過ぎ〟だそうです。

そういえば 件のAさん、やること常に全力投球「そんなにやって大丈夫?」と言いたくなるほどのバイタリティーでありました。

今回の思わぬ帯状疱疹は、Aさんにイイ意味で警鐘を鳴らしてくれることになったようです。

万年青年といえども、今後はご自分の身体とも相談しながら 無理のない範囲で日々精進していただきたい。

Aさんに見舞いの言葉をかけながら、自分自身も自戒しながら この季節の変わり目を乗り切ってゆきたいと思ったところでありました。