倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

帯状疱疹 =季節の変わり目が要注意 とのこと=

2023-04-27 | 日記

私の知る御仁(男性/70代後半)の人(Aさん)が、何と「帯状疱疹」に罹(かか)ったことを知り ビックリさせられました。

と いうのも、件(くだん)のAさんは 家業は農業の元気な人で、確かロードレース(自転車)も愛好するバリバリのスポーツマン、いわゆる〝医者いらず〟の人だからです。

そんなAさんと電話で話すと「イヤ まいった…」と一言。いつもの「やぁ!元気か!?」の声は鳴りを潜め、いかにも具合悪そうなご様子でした。

訊けば、ここ数週間に天気が急変した頃に調子が思わしくなくなり、そのうえ 脇の下から首にかけて痛痒(いたがゆ)い症状が出たので、何年かぶりに医者の門を叩くと「Aさん、鬼の霍乱(おにのかくらん)だよ。帯状疱疹だ。」との診断を受けたそうです。

症状が出たときは、発症箇所の不快感と共に 全体の倦怠感も起きたことから「すわ コロナか?」とも思ったようですが、幸い そちらは陰性だったそうです。

医者いらずのAさん「こんなものは蕁麻疹(じんましん)の延長だろ。軟膏でも塗っとけば大丈夫じゃないか。」と啖呵(たんか)を切ったそうですが、その際 ドクターに「帯状疱疹を軽く見ない方がイイ。」と 強くたしなめられたそうで、結局 大事をとって病院に一泊してきたとのことでした。

そのうえでドクターには「おそらく この時期の陽気の急変に身体がついてゆけなくなって、それまでのストレスも手伝って発症したようだ。Aさんは〝万年青年〟を自負しているけれど、いつまでも若いと思わずに 自分の身体は労(いたわ)るようにしてください。」と指導された と、苦笑交じりに自戒の弁を述べておられました。

 

Aさんのみならず、私も含め 多くの方々が、ここ数週間の天気の乱高下ぶりに(身体が)戸惑っておられることと思います。

朝晩は例年並みに涼しいのに 日中は20℃をゆうに超える気温を観測、と思ったら その翌日は冷たい雨が降って長袖の出番…と、暑いんだか寒いんだか ワケの分からない陽気が続いています。

この〝ジェットコースター天気〟には、さすがのAさんも勝てなかったようでありました。

 

折しもネットの特集記事でも「季節の変わり目には帯状疱疹に注意を」との喚起記事が載っていました。

特に今は新年度の時期でもあり、気候の急変に併せて 進学や就職などで生活パターンが変わったり住み慣れた土地から転居したりと、新たな生活環境の変化で疲れやストレスがたまる可能性も高まりがちな季節でもあることが指摘されていました。

 

 

帯状疱疹は ご案内のとおり「水ぼうそう」と同じ『水痘・帯状発疹ウイルス』が原因だそうです。幼少期に水ぼうそうにかかることが多い日本人は 成人の9割ほどがこのウイルスの抗体を有していますが、ウイルス自体は背骨周辺の神経細胞内で症状を出さずに潜伏しており、それが 加齢や疲労・ストレスの蓄積によって体の免疫力が低下するなどし、そこに季節の変わり目などの普段と違う条件が加わるなどして 水痘・帯状発疹ウイルスが再び活性化を始め、帯状発疹を引き起こすようなのです。

それで、Aさんの主治医が「(帯状疱疹を)軽く見るな」と言ったのには、帯状疱疹には深刻な後遺症を遺(のこ)すリスクがあるからだそうです。

特に目や鼻の周りに現れた『眼部帯状疱疹』は 結膜炎や角膜炎などを併発して、視力低下や失明に至ることがあり、また 耳や顔面で発症すると『ラムゼイ・ハント症候群』と呼ばれる合併症につながり、めまいや耳鳴り・難聴などに悩まされることになるそうです。

また 今回のAさんのように肩(脇)や首筋にかけて発症すると、状況によっては腕が上げられなくなるなど運動麻痺(まひ)の症状が出たりすることもあるそうです。

 

 

また、発症した部位に関わらず 帯状疱疹の合併・後遺症で頻度が高いのは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」だそうです。皮膚症状が治まった後も、3ヵ月以上に亘って長く痛みが残る場合があるとのことで、他では「アロディニア(異痛症)」という症状もあり、これは持続性の痛みや疼痛(とうつう)/チクチクした痛み に加えて、着替えの際の皮膚と下着の軽い接触だけでも痛みがあり、日常生活や睡眠に支障をきたす場合もあるそうです。

こんな事例を列挙するだけでも、何だか痛みが想像されてしまうほどです。

 

そのうえで、帯状疱疹を予防するには「睡眠」と「食事」あと「適度な運動」と「入浴」が意外と大切です、と識者は述べていました。

過度な疲労やストレスなどにより免疫力が低下しないよう バランスの良い食事や十分な睡眠に加え、散歩やウォーキングなど体温が少し上がる程度の強さの運動を日々続け 夜にはゆっくりと湯船に浸かって疲れを癒やす。そんな何気ない日常こそが 帯状疱疹を予防する第一歩になるそうです。

で、逆に気をつけなければならないのが、激しすぎる運動や長時間のトレーニングなど〝やり過ぎ〟だそうです。

そういえば 件のAさん、やること常に全力投球「そんなにやって大丈夫?」と言いたくなるほどのバイタリティーでありました。

今回の思わぬ帯状疱疹は、Aさんにイイ意味で警鐘を鳴らしてくれることになったようです。

万年青年といえども、今後はご自分の身体とも相談しながら 無理のない範囲で日々精進していただきたい。

Aさんに見舞いの言葉をかけながら、自分自身も自戒しながら この季節の変わり目を乗り切ってゆきたいと思ったところでありました。