要となる智を継ぐもの

株式投資について観察した結果をつらつらと書くブログ(走り書き)。20年後に200億は行くでしょ。普通に。

複数年跨ぎのROEの変遷とそれを応用した投資戦略

2014-04-20 14:13:43 | 投資日記
各企業のROEをプロット。ROEは経常*55%/資本ベース。企業数は4014社対象。期間は2009年及び2013年。



不景気まっしぐらの2009年に比べれば2013年は若干持ち直した感はある。ただ各企業により相当のぶれ幅があることは否めない。そういう意味で安定性を求めるのであれば投資先を分散させた方がいいでしょうね。当たり前だけど。で、ここから読み取れるトレンドがある。それは各ROEの範囲によってその後のROEが変わってくる。ここで①~③つに分けて考えてみる。





①は2009年時点でROE10%以上の会社。この会社の2013年時点の値を見ると、かなり値を落としていることに気が付く。グラフ中に斜めに入れているオレンジの線より↓の場合はROEが下落していることを示す。要するに資本効率が落ちている。大よそ8割くらいの確率でROEが落ちる形になる。なぜROEが落ちるか。大まかに理由が二つあって①資本蓄積が進んだか、②利益が剥落したか。のいずれか。少し調べてみたところ、8割くらいの確率で後者となる。なので高ROE銘柄に手を出すときはそのROEがどこまで続くのかどこまで成長できる余地があるかをしっかりと考えた方がいいでしょう。当たり前ですが。

②は2009年時点でROEが5%-10%の会社。ここらは結構安定してるというか、景気に左右されやすい感じでしょうか。もちろんぶれ幅は結構ありますが、まぁほどほどに儲かっている会社と位置づけられると思います。投資戦略としては、特になし。分散して不景気に買って景気良くなった時にうっぱらえばいいんじゃないかと思います。至極普通の分散投資ですん。

③は2009年時点でROEが赤字の会社。なかなか興味深いのは高い割合で黒字化を達成しているという点。生存者バイアスがどの程度あるのかが計測できないのと、どういう形で黒字化を達成したのかを分析しないと一概に赤字企業買って放置しとくといいよとは言えないけど、分析しがいはとてもあると思う。赤字で資本の大部分が焼失して資金繰りもままならないけど、社長は銀行から金引っ張ってこれる、この危機を乗り切れば道が開ける系の企業を複数銘柄激安で仕込んで何割かが倒産したとしても生存銘柄で大幅なリターン超過を得るとかね。


エクセルデータはこちら。エクセル2013で作ってるので不具合あるかも。あったら教えてください。
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