二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2015明治安田生命J2リーグ第10節 C大阪vs京都

2015-04-30 | 蹴球

セレッソ大阪○3-0●京都サンガF.C.
18'フォルラン
 (PK)
33'フォルラン
 (直接FK)
64'フォルラン
 (PK)

[警告・退場]
・C大阪
20'丸橋祐介(C1)
66'山口蛍(C1)
87'扇原貴宏(C4)
・京都
17'山田元気(C1)
49'有田光希(C2)
55'バヤリッツァ(C2)
62'金南一(C2)
64'磐瀬剛(S4


【全体の印象】
序盤から京都が出足の速さで上回るが、セレッソは縦一本狙いから楠神がPKを獲得しフォルランが先制ゴール。さらにセットプレーでフォルランが2点目を挙げると、後半からセレッソは余裕を持って個人技を発揮。フォルランが再びPKを決めると実力差をまざまざと見せつけられてたが、GK山田の好守でどうにか3失点に止めた。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチは山下達也
・序盤優勢だった京都を、個の強さ+ラインコントロールでことごとく食い止める。
・宮吉や有田は歯が立たず。越えるに越えられない壁。
・山下のみならず、山口蛍や椋原、丸橋、染谷ら守備の踏ん張りが流れを呼び寄せた。
・ハットトリックよりも、ゲームの趨勢を決めたのはセレッソの個の守備能力かな、と。

■能力差アリ
・前半の京都はそれなりに攻勢に出られたものの、相手の個の強さを崩せず。
・攻め込めるもんだからやや前がかりになり、ロングボール主体の相手に隙を生む。
・相手にプレスをかけられていた時間帯は問題なかったが、緩むと途端にいいパスを通されまくる。
・つまり攻撃でも守備でも基本能力差があった。
・その差を埋めるのは献身性や走力や集中力。それを欠いた時点で勝てない。

■脆いメンタル
・序盤から両チームともに主審の笛に不信感みせる。特にフォルランと金南一。
・笛にいち早く文句を付けたフォルランは結果的には2PK含むハットトリック。
・笛にナーバスになった金南一はキレ気味なプレーが多く、荒れ放題。
・京都は得点差が付くごとに精神面の脆さが出まくり。

■後半の采配
・セレッソの守りをどうにか破ろうと後半からエース大黒投入。
・しかし大黒の動き出しに合わせる配球はほとんど送れず。
・結局後半の攻めは大黒頼みに終始し、よくみる手詰まり感とワンパターン感。
・内容的には戦えていた前半。戦うことすらできなかった後半。采配は間違ってなかったですか?
・かといって、前半のまま続けても点は取れそうになかったけど。うーん、難しい。

■磐瀬と山田
・関口やフォルラン相手にも粘り強い守備、後半からは攻め上がりも見せていた磐瀬。
・そんな磐瀬は渾身のシュートブロック→ハンド(ごまかし行為付き)でレッドカード&PK。結果的にゲームを壊した。
・GK山田は1失点目のPK献上は残念だったが、その後は雨あられのようにシュートやクロスをストップ。
・2人とも経験を積めば判断ミスは克服していけるだろう。


【本日のひと言】
桜の個の力に錯乱状態




2015明治安田生命J2リーグ第9節 京都vs北九州

2015-04-26 | 蹴球

京都サンガF.C.○2-0●ギラヴァンツ北九州
43'バヤリッツァ
(↑有田光希)
78'宮吉拓実
(↑石櫃洋祐)

[警告・退場]
・京都
15'磐瀬剛(C1)
・北九州
 なし

【全体の印象】
両者とも序盤から守備的で相手の出方をうかがうゲーム運び。プレーに精度を欠く北九州は京都の重量級守備ブロックを崩せず。京都はFW有田を経由する攻撃に連動性が生まれはじめると相手を押し込み、スローインからの流れからバヤリッツァのボレーで先制。風上に立った後半は京都がリトリート→カウンターで優位を保ち、72分には田森を投入して5バックで守備固め。即座にカウンターから宮吉が追加点を奪い、堅実に勝ちきった。

 
【特記ポイント】
■マンオブザマッチはバヤリッツァ
・先制点のボレーだけでなく、攻守に存在感抜群。
・フォアリベロの1つ前みたいな位置で自在に動き回り、奪ったり、パス出したり。
・北九州はそんなバキを掴まえきれず。

■貫いた“弱者のサッカー”
・北九州相手に基本はリトリート。穴を作らないことに重きを置いた守備重視ぶり。
・自分たちが弱いことを認識した戦い方で、全員がサボらず緊張感のある守りを貫く。
・残り15分で守備固めに入る現実的な戦術。勝ちにこだわる采配はブレなかった。
・守備的現実的路線がいいかどうかは別にして、チャレンジャースピリットは忘れないように。
・とりあえず次節セレッソ相手には、弱者の立場を貫いていきたい。

■ハードワークできるもん
・暑さで動きの重い北九州に対し、有田、宮吉ら前線の選手が走りまくってスペースを埋める。
・前線の守備が効いていたため、北九州は思うようにボールをつなげず。
・とりわけ最終ラインまで下がってボールを追い込む宮吉の運動量は圧巻。
・強靱な守りでほとんどサイドを破られなかった磐瀬の出来も出色。
・チーム全体で走り負けず、ハードワークできたのは開幕福岡戦以来。やればできるじゃない。

■めざそう脱大黒
・これまでは、誰か→大黒 という形で攻撃が単発で終わるこが多かった。
・今日は“エース”に縛られず、前線の複数が絡みながらの攻撃。
・有田が基点をつくって、伊藤和田宮吉が第2、第3の動きで攻めにバリエーションが出る。
・ルーキー和田も巧さ見せ、先制点につながるシュート。オフザボールの動き方はまだまだ課題。
・最前線の蓋が外れてのびのび感UP。脱大黒から感じる未来は明るい兆し。


【本日のひと言】
みんなギラに勝ちたくてギラギラしてたよ



2015明治安田生命J2リーグ第8節 徳島vs京都

2015-04-19 | 蹴球

徳島ヴォルティス○1-0●京都サンガF.C.
72'オウンゴール
(↑山口智←廣瀬智靖)

[警告・退場]
・徳島
 34'内田裕斗(C2)
 50'アレックス(C1)
 68'石井秀典(C1)
・京都
 なし

【全体の印象】
お互いにミスが多く、低調で見どころのない前半を終え、後半から徳島が攻勢に。京都はボールを前に運べず、攻撃は淡泊。局面を打開すべく選手交代に動いた直後、徳島の途中投入・廣瀬に左サイドの突破を許し、クロスからオウンゴールを献上。最後は次々にFWを投入し電柱放り込み作戦に出るも、強い風にロングボールはずれ、中盤の押し上もなく、わずかシュート5本で淡泊に破れ去った。

【特記ポイント】
■良かったところは特になし
・どちらも繋ぎの部分でミスが多く、チャレンジする場面も少なく、つまらないゲーム。

■京都の病状は深刻
・ボールをどうやって前に運ぶか?の共通理解がない。
・前にボールを入れて、あとは個人の判断でどうにかするという個頼み。
・前節の大敗を受け石櫃が上がりを自重し、サイドの攻め手も激減。
・「守備から入る」の名の元に、後ろは臆病でチャレンジせず。
・後ろの方でボールを持つと、本当にゆっくりしている。速く攻撃に切り替えようという意志がない。
・J2はハードワークする選手がピッチに7~8人いないと戦えない。京都にはほとんどいない。

■素材のミスアレンジ
・料理は、具材をたくさん放り込めばいいってもんじゃない。
・絵画は、色をいっぱい塗ればいいってもんじゃない。
・何かをトータルデザインするときは、引き算が大切。
・点が欲しいからってFWを並べりゃいいってもんじゃない。
・電柱(三根)を立てるなら、衛星のように周りを走る選手が必要でしょ?
・チームデザインができてないからやるサッカーの軸がブレる。
・まずは「引き算」から始めてみませんか?
・大黒、石櫃、金南一あたりを引き算してみたら意外とスッキリするかもしれませんよ?

【本日のひと言】
阿波であわわわ…19位


2015明治安田生命J2リーグ第7節 京都vs長崎

2015-04-11 | 蹴球

京都サンガF.C.●1-4○Vファーレン長崎
           14'木村裕
            (↑イヨンジェ)
           40'黒木聖仁
            (↑CK梶川諒太)
           45'イヨンジェ
            (PK)
           62'木村裕
            (↑梶川諒太)
87'有田光希
(↑こぼれ)

[警告・退場]
・京都
 31'ダニエルロビーニョ(C1)
 41'石櫃洋祐(C2)
 44'宮吉拓実(S5
 90+2'金南一(C2)
 ***'菅沼駿哉(S6
・長崎
 11'梶川諒太(C5)


【全体の印象】
序盤は京都ペースで攻め込むも、長崎はGK植草を中心に防衛しつつ反撃のカウンター。京都の右SB石櫃の裏を狙い撃ちにして狙い通り先制。守備が浮き足立つ京都はCK、PK(退場者伴う)で失点を重ね、精神的に白旗を上げる。後半も何が何でも追撃という気迫を見せることもなく、有田の焼け石に水ゴールのみ。組織として敵の弱点を的確に衝いた長崎の圧勝に終わった。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチは植草裕樹
・序盤に大黒のクロスから宮吉のシュートを止めたプレーがこのゲームの分水嶺。
・苦しい時間にGKが凌ぐとチームに勢いがつく。逆にGKがやらかせば崩れる。
・1トップのイヨンジェ、2シャドーの梶川、木村、右ワイドの岸田もMOM級の活躍。

■重なるポジション
・京都の右サイドは石櫃がやたらと上がるため、せっかく好調っぽかった伊藤の動く場所がなくなる。
・ダニエルロビーニョまで下りてきてそこらあたりは大渋滞。
・11人→10人になった方がスペースが広がって動きの重複は解消。
・それにしてもダニエルロビーニョは誰とも合わない。個人プレーに走りすぎ。

■バレバレの弱点
・石櫃のところにボールを入れれば易々と基点が作れる。
・石櫃の背後に人を走り込ませれば、ときどきCBが吊り出せる。
・石櫃と菅沼、伊藤のカバー関係も緩く、とてつもなく脆弱な組み合わせ。
・バヤリッツァは菅沼とのコンビが合わないのか、緩慢&適当なプレーを連発。
・GK杉本大地も最終ラインをコーチングしきれず、バラバラ。
・連携以前に互いの信頼感も薄く、各個撃破にかかって守備網が崩れてる。
・要するに崩壊。

■希望の光
・石田雅俊は数的不利でもボールを受ける、ボールを運ぶプレーで非凡さを見せる。
・課題だった守備面でもきっちり寄せ、広範囲を動けていた。
・インサイドハーフで使いたい素材。原川との相性も良さげ。
・大黒OUT後は有田の役割が明確になり、違う攻撃パターンが垣間見れた。

■曖昧でヌルい采配
・原川OUT→有田INの交代カードは意味不明。
・出来の悪い駒を切り捨てる非情さがないと、何も変わらない。
・不利な状況の時に士気を高めるのも、ベンチワークですよ?

■J2はフェアなリーグ
・相手をしっかり研究し、組織的に戦えば、個の強いチームにも苦杯を飲ませられる。
・この日の長崎しかり、セレッソを破った金沢しかり。
・J2はお金がなくても、いいサッカーやってれば結果はついてくるリーグだな、と。
・実績ある選手かき集めても、献身的に走れないチームは今後も苦しみそう。


【本日のひと言】
「長崎はちゃんぽん。京都はちゃらんぽらん」



2015明治安田生命J2リーグ第6節 京都vs千葉

2015-04-05 | 蹴球

京都サンガF.C.●0-2○ジェフユナイテッド千葉
           15'キムヒョヌン
            (↑FKこぼれ)
           54'ネイツペチュニク
            (↑田中佑昌)

[警告・退場]
・京都
 69'金南一(C1)

・千葉
 22'谷澤達也(C1)
 52'井出遥也(C1)
 56'高木駿(C5)


【全体の印象】
ピッチ全体に水が浮き、入場時にマスコットが転び、蹴ったボールも止まる劣悪なコンディション。互いに水含芝に苦しむも、FKのチャンスをモノにして千葉が先制。後半には田中佑昌のクロスをペチュニクが合わせるという芝状態を無効にする理想的な形で追加点。京都は有田を投入しエアバトルに持ち込もうとするも形にならず、何もできないまま完敗を喫した。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチはケンペス田中佑昌
・不安定だった石櫃のサイドを突いて価千金の追加点をアシスト。
・馬力のある突進で石櫃を押し下げ千葉の優位を決定付ける。

■水たまりピッチへの対処
・どちらが不利ということもなく、互いに苦しむ水上サッカー。
・滑りすぎてファウルを取られたり、ボールを置いていったり…。
・何が起こるかわからない、事故が起こりやすいとっても不安定な状況。
・そういうピッチ状態でのボールの動かし方を後半から整理できたのは千葉。
・最後まで選手が滑ったり、グラウンダーパスが止まったりしてたのが京都。

■バランスの差
・千葉はバランスよくピッチ上に選手が配置され、予期せぬ事故も未然に防ぐ安定感。
・京都は前4人と後6人が分断気味。重めのボランチ2枚で守りから入ったのだろうけど。
・山瀬やダニエルロビーニョが前に運べてた前半はまだよかったが、後半は対策された。
・無闇にリスクを冒さず、穴が少なく堅実な戦いぶりを見せた千葉。
・個の判断が追いつかないとすぐに穴ができる戦いぶりを見せた京都。
・ズッとお友達と思ってたのに、完成度が違いすぎるぜ…。

■漂う無策感
・大黒の良さが生きると思えないピッチ状態でも、大黒と最後まで心中するのね…。
・有田を入れても大して生かせない(もちろん関塚監督も空中戦は警戒済)。
・「ベンチにはパワフルな選手がいなかった(by和田監督)」←何で入れなかったの?
・どうにも打つ手なし。


【本日のひとふた言】
「いつも近くにいてくれる犬が…居ぬ」
「雨京極 終了待たず 去(い)ぬる客」