二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2015回顧

2015-12-31 | 蹴球
 2015年のシーズンについて、何かまとめたいと思いつつ、何らまとまらないまま大晦日を迎えてしまいました。

 とりあえず脳内スポーツ新聞の座談会でJ2を振り返る企画とか馬鹿な事も考えていたのですが、22クラブ分のネタを仕込む時間もなく…。どうして仕事って年末になると増えるの?ねぇどうして?

 せめて京都のことだけでも回顧しましょうかね。

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■腐敗から不敗へ
 前監督・前社長の体制のことは折に触れて何度か書きました。ファン・サポーターカンファレンス(以下サポカン)で明らかになった“事実”は、おおよそ推測していた通り。いや、推測の上をいく腐敗っぷりでした。「強化部が獲得したかった選手はほとんどいなかった」「本来主導すべきじゃない人間が(選手編成を)主導した」……(嗚呼、絶句)。

 石丸監督はそんな腐敗した組織をどうにか戦える状態に立て直し、不敗(=13戦負けなし!9戦連続引き分け!)のチームに変貌させたことは、相当評価していいことかと思います。一旦腐ってる部分を切り離して鮮度のある素材だけで真夏の3連戦(C大阪○→東京V●→福岡●)を戦った「固定連闘」は、今となれはベターな判断だったかんじゃないかと。あそこで戦い方に一定のベースができ、軸が明確になりました。軸は、有田・宮吉・駒井(+清水)だったかと思います。彼らは「自分さえよければいい」というプレーはせず、自分または周囲のミスを挽回するために人一倍走り回ることのできる選手たちでした。チームのためにプレーできる選手がきちんと評価されるという当たり前のことが、それまでとても軽視されていた異常事態がようやく終わったのです。本当に2014年~2015年前半の1年半を無駄にしたことが悔やまれます。


■とにかく明るい来季
「  闘争心を持ち 
   フェアプレーに徹し 
 最後まで全力でプレーする  」

 ―これがサポカンで山中社長が示した来季以降のチームコンセプトです。前述の“軸”のフィールドプレーヤーたちは、まさにそういうプレーを体現出来る選手たちでした。その主軸が抜けてしまいます。軸を失って来季の船出をせねばならないことは、とてつもなく痛い。しかも2人はクラブが育てた象徴的存在であり、チーム1・2を争う人気選手。悲観的にみれば、クラブの存在意義すら危うくなるようなシーズンオフを迎えています。(ユースの選手たちの去就について思うことはいずれまた)

 期待の星たち(スカラーアスリートプロジェクト1期生第1世代)がチームの軸に成長し、引っ張った1つの時代は、残念ながら2015年で終焉を迎えました。ただ、新しいフェーズに切り替わって、次の主軸も必ずや出てくるはずです。ストーブリーグの話題をかっさらうような大型補強を敢行中ですが、掲げたコンセプトからは外れていないし、バランスも悪くない。あとは放出。監督の掲げる「チーム一丸」からズレている存在、反乱分子といかにケリを付けるか。『Jリーグラボ』で磐田・名波監督がチームの人心掌握に腐心したことを吐露したように、その部分の正否が「とにかく明るい来季」を迎えられるかどうかのカギとなりそうです。安心してください、(毒を)吐いてますよ!


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 実は去年の大晦日、とてつもない空虚な気分で記事をこっそりとエントリーしました。昨オフのわけのわからない監督人事やチーム編成の動向を見て、このクラブが何事かを書くに値しないチームになっていることを悟ったからです。その時に比べれば、少なくとも今季後半の確かな積み上げがある分、かなり前向きな年の瀬です。そりゃ主力が巣立ってしまうのは寂しいけれど、去年のような空虚感はない。もちろん不安がない訳ではないです。クラブが目標に対して風呂敷を広げすぎている部分とか…。とりあえず、もう少しストーブリーグの行方を見守りましょうか。


 本年もつまらない文章にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。よいお年を。