二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2016明治安田生命J2リーグ第1節 京都vs水戸

2016-02-29 | 蹴球

京都サンガF.C.1-1△水戸ホーリーホック
53'有田光希
(↑こぼれ)
           73'三島康平
           (↑兵働昭弘)

[警告・退場]
・京都
16'佐藤健太郎(C1反スポーツ的行為)
59'イヨンジェ(C2ラフプレー)
・水戸
75'宋株熏(C5遅延行為)
90'萬代宏樹(C3異議)


【全体の印象】
序盤から追い風を利して京都が押し込むが、水戸も納豆のように粘り強く守る。京都の攻撃は佐藤健太郎や山瀬功治が絡むとボールが回ったが、攻撃の8割は石櫃頼み。後半セットプレーの流れから有田の一撃で先制するも、水戸は割り切ってロングボールを放り込む三島大作戦を発動。三島に当てたセカンドボールの対応にバタついて失点。それでも全体的に守備は安定していた。終盤エスクデロを投入後にようやく牙を剥いてみせたが、攻撃面は京料理のように淡泊だった。

【雑感】
■はんなりサッカー
 開幕前、攻守にアグレッシブであることを掲げたものの、蓋を開けてみればずいぶん大人しいサッカーだった。まず最終ラインの守備がかなりの安全運転。染谷悠太は周囲によく目を配り、裏狙いの長いボールをケア。ラインはそれなりに高く保っていたものの、当然後ろ重心になる。やんちゃな菅沼駿哉も自重気味。ひとたび敵にボールが渡ると帰陣も早かった。そうしてラインを下げると、攻撃的な駒である石田雅俊あたりも自陣に引く。すると今度は攻撃に転じる時、パスコースが限られる。パス出しで迷う。基本水戸が引き気味だったこともあるが、守→攻の切り替えは総じて遅かった。ゲーム運びに落ち着きがあって悪くはないんだけど、どうにも煮え切らない。ああこれが去年金沢の実況アナウンサーが言ってた「はんなりサッカー」か――。ところで「はんなり」は大人しくておっとりしているという意味ではない。語源は「華あり」。できれば華があってパッと明るくなるような「はんなりサッカー」を目指したい。

■攻撃の駒不足
 攻撃面はちと苦しい。何が苦しいかって、控えメンバーを見渡しても純然たるアタッカーがエスクデロ競飛王しかいなかった点。怪我やコンディション不良による駒不足なのだが、開幕早々手詰まり感あふれていた。思い返すと去年は両翼に単騎でボールを運べる駒井善成、伊藤優汰を置いていた。同じような役割を考えていたであろう堀米勇輝や田村亮介、アタッカーのダニエルロビーニョが使えないのは石丸監督には大きな誤算だったか。ただ、エスクデロは間違いなく「敵陣にボールを運べる選手」。プレーを見て真っ先に思い浮かんだのはセルジオ・ドゥトラ・ジュニオールで、ドゥトラのように切り込み隊長として敵陣に穴を開け、二の矢、三の矢で敵陣に雪崩込むようなやり方も不可能ではない。とは言え敵陣まで雪崩込むにはまだまだ走力不足、積極性不足。前述したように守攻の切り替えのスピードも遅い。連携不足を怖れるあまりセーフティーに行きたい気持ちは痛いほどわかるが、多少リスクを懸けて前に出ていかないと、「このクラブはどうしてチョウキジェ監督招聘に動いたのか?」というビジョンにも疑問符が付いてしまう。機を見て前線に飛び出していた佐藤のようなプレーを、もっと全体として増やしていきたい。

■新しいビジョン
 開幕戦は「42分の1以上の価値のある大事な一戦」と言われる。だがしかし1年前のことを思いだしてみよう。去年の開幕戦、京都は3-1で快勝、首位発進だった。後から振り返れば、それは相手チームの不出来ゆえのラッキーパンチだったに過ぎない。京都に苦杯を舐めさせられた相手・アビスパ福岡は、その後もしばらく苦しんだ。布陣変更など戦術面の問題点に向き合い、やがて全員が同じ方向を向いて戦う集団へと変貌。尻上がりに調子を上げて最終的に3位で昇格を果たしたことは揺るぎなき事実だ。ラッキーパンチで開幕勝利した京都が辿った末路とはあまりに対称的である。開幕戦はもちろん重要だが、人生万事塞翁が馬。何がどう転んでいくかわからない。目先の1勝、勝ち点3を求めすぎて場当たり的になってしまうより、42節トータルに戦い抜くための基盤を作りたい。
 例えばこの試合の終盤、高橋祐治を投入して3バックに変更して両翼から攻勢に出る構えを見せた。単に勝ち点3を狙うだけならば、背の高い選手を前線に上げて電柱を立てるやり方もあったかもしれない。けれど、3バックに変えるやり方は、長い目で見ると武器になるかもしれない。そこからまた違ったオプションや起用法が生まれるかもしれない。満足な結果は伴わなかったが、新たに生まれ変わるための「ビジョン」はあったような気がする。新しいビジョンはいいぞ。




2016順位予想〈明治安田生命J2リーグ編〉

2016-02-23 | 蹴球
ここは実在しないきょうえもんスポーツ編集部。
引き続き脳内座談会が行われているようです…

■昇格の本命は?
デスク「さていよいよJ2の予想だ。戦力的にはC大阪と清水が抜けているとの下馬評だ」
記者C「そうは問屋が卸さないのがJ2魔境」
記者A「セレッソの前線の戦力は確かに凄いが、バランスがいいとは言えない」
記者B「監督後任人事でも迷走して、結局大熊監督続投。FC東京の時は苦しんで昇格したが、個の能力頼み大味なサッカーになりそうだ」
記者C「J2は年々個頼みへの対策進んでますからね。2013年のガンバ・神戸くらい圧倒的なら別ですが」
記者A「大熊監督のチームはそもそも守備が安定する印象がない」
デスク「セレッソには死角あり…か。清水はウタカが抜けたが陣容はほぼ去年のままだ」
記者B「チームを変えていないのに、監督を代えたのは気になる。新監督を迎えたのに小林色が薄い」
記者C「言ってみれは大榎仕様のチームを、田坂、小林で使い回している感じですね。サッカー王国静岡のカラーと、現実路線の小林監督は折り合うんでしょうかね?」
記者A「ここに来て角田と鄭大世がケガで開幕アウト。小林監督も去年徳島で序盤つまづいただけに視界良好とはいえない」
記者D「攻守のエースがバルスされた訳ですね。エースバルス!」
デスク「去年の大宮はまとまりのある組織力で序盤から勝ちまくった。組織力のあるチームはどこだ?」
記者A「それなら北九州と愛媛だろう」
記者B「両者とも監督続投、去年の主力を残しつつ、きっちり戦力も積み上げている」
記者C「北九州には地元のレジェンド・本山が加入。新スタジアムの完成を控え、いよいよ昇格も可能。モチベーションは高いはずです」
記者A「小松塁と原一樹のトップも点が取れそうだ。ヘッドコーチには美濃部氏が就任。柱谷-美濃部体制は2005年に京都で独走昇格したタッグです」
デスク「…思いだすなぁ(遠い目)」
記者B「愛媛の木山監督は、現時点のJ2で最も優秀な監督ではないか」
記者C「去年のプレーオフ進出は誰も予想できなかった。しかし今年はマークもキツいかもね」
記者A「清水からのレンタル組の引き留めに成功し、CFの阪野など不足箇所を補強したフロントの手腕も的確。去年以上の躍進もありえる」
記者D「サクセスストーリーはまだ未完成ですね。みかんだけに」
デスク「…。降格組はどうだ?清水以外の、松本と山形」
記者C「山形はキムボムヨン、宮阪ら主力も抜けて、かなりメンバーが入れ替わりました。オフには社長交代の件ですったもんだもありました」
記者B「とはいえディエゴを中心とするチームの骨格は残っている。もうひとりのディエゴ、ローザ次第かな」
記者A「松本も岩上、前田ら主力が抜けました。ただ、GK村山の代わりにシュミットダニエルを確保したのは大きい。近年いい守護神がいることが昇格の条件のようになっている」
記者C「ですが、誰が点獲るのかな…ロングボールにオビナ?」
記者B「宮阪のFKからのセットプレーは強そうだ」
デスク「反町監督のことだ。最低でもPO圏内以上のチームは作るだろうな」
記者D「結果が出ずにとてもごめんね、Sorry Muchってことにはならないかな~」

■カオスと書いてJ2と読む
デスク「J1もそうだが、今年はJ2も主力が引き抜かれたチームが多いな」
記者B「話題をさらったのが千葉」
記者A「血液型が変わるくらいに血を入れ替えた。だが関塚監督はそのまま」
デスク「それでもプレシーズンマッチでは結果が出ているようだな」
記者C「アランダが相当堅いとの評判です。富澤とか近藤直とかがガチ守りしてエウトン・船山にブッ込むガテン系サッカーになるのかしら?ん~、もう」
記者D「現役パラグアイ代表が期待外れなら、あら、なんだ?の声が聞こえそうですが」
記者B「データ主義でならした高橋GMは成績次第で容赦なく関塚監督を切るんじゃないか?むしろ切ったら切ったで面白そうだ」
記者A「どんな手を使ってでもJ2で繰り返す流れを断ち切りたいところだ」
記者C「同じことは京都にも言えますねぇ」
デスク「京都は千葉より半年早く体制を変えて、一斉処分した感じだな。エース大黒を切り捨てたのは決意の表れだろう」
記者B「それにしても駒井、宮吉の流失は痛い」
記者A「ただ、最終ラインはいい面子を揃えた。特にGK菅野はJ1トップクラスだ」
記者D「菅野はすげぇーのぅ」
記者B「松本同様、あとは得点力がどうなるか」
記者C「ところがまさかのエスクデロ競飛王獲得」
記者D「エロデスク大変です!」
デスク「誰がエロデスクだ。…徳島はどうだ?」
記者D「待ってました!」
デスク「どうした?」
記者D「徳島のことを言いたくてウズウズしてたんです」
デスク「……。」
記者B「徳島は小林監督が退任してヘッドコーチから長島監督が昇格。無理な路線変更をせずに抜けたところにピンポイント補強と理にかなった編成をやっている」
記者A「J2奪取王・岩尾とパスを出せるカルリーニョス。ボランチのところぱJ2屈指かもしれない」
記者D「…全部言われた」
記者C「前線には佐藤、長谷川、山崎とタワー系パワー系を揃えた。山崎くんは相当イケメンだし♡」
記者A「パワー系といえば、札幌はパウロンを切って増川を補強。そして新外国人が3人」
デスク「ヘイス、マセード、ジュリーニョ…か。当たりはいるのかな?」
記者B「オランダでやっていたヘイスは大物とのことですが、問題児だった過去もあるようで」
記者C「エメルソンとか、ときどき性格難ありの大物引き当てますからねー」
記者A「ベテラン勢含め、個の強い集団を四方田監督が操縦できるかどうか」
デスク「去年プレーオフに入った長崎は?」
記者D「ヴィヴィくんがかわいい!」
記者C「去年のふんどし…良かったですねぇ(ぽっ)」
記者A「…。刀根、黒木、イヨンジェなど攻守の主力が抜けました」
記者B「だが永井龍は面白そうだ。アジアの大砲・高木監督の現役時代に近い雰囲気がある。セレッソは彼を出したことを後悔するかもしれないな」
デスク「あと去年上位といえばヴェルディか」
記者A「基本的には去年のままだが、GK佐藤と三竿が移籍したのは地味に痛い」
記者D「富樫監督のマイブームは“真田丸鑑賞”ですって。こりや謀略を駆使しますぜ」
デスク「たとえば?」
記者D「秘技!味の素フィールド・空城の計!西が丘と思って攻めたらアミノバイタルフィールドだった…的な」
記者A「勝手にやってろ」

■躍進or残留争い?
デスク「去年、我々はいろいろ外したが、金沢の躍進を見事に当てた。今年はどうだ?」
記者B「今年の金沢はさすがに苦しい。清原・佐藤ら主軸が抜けて積み上げてきた組織力もやり直し。山崎や熊谷アンドリューなど面白い素材が生きる組織まで成熟できるかどうか」
記者C「去年も後半全然勝てませんでしたもんね。あら、古田くん金沢なんだ。ふーん。やっぱりイケメンね」
記者A「今年の昇格組は山口と町田。特に山口の爆発的な得点力がJ2で通用するかどうかは興味深い」
記者C「ですがカテゴリーが上がると守備のレベルも格段に上がりますからね。前がかりに人数かけてカウンターの餌食になる怖れもある」
デスク「去年終盤安い失点が多かったのも気になるな」
記者B「計算が立つのはむしろ町田の方。相馬監督がきっちり作ったチーム力の高さは、入替戦でも証明した」
記者A「身の丈に合わせた戦い方ができる。そこに中島や谷澤、ヨンアピンのような個人能力のある選手が加入。面白い存在になりそうだ」
デスク「躍進といえば、讃岐は去年最少失点タイだった」
記者B「割り切って守りに入れる、キャラの立ったサッカーだ。上位陣からすればまるで蟻地獄。北野監督は10位を目標に掲げるが、不可能でもない」
記者D「その粘り、讃岐うどんのようなコシの強さ!」
デスク「それ去年も散々聞いた。そういえば岡山の名前が出ていない」
記者A「川又が抜けて以来ずっとFWの決定力に悩んできましたが、赤嶺が加入。エース押谷や五輪予選でブレイクした豊川など、攻撃のカードは充実している」
デスク「だが女子マネみさっきー退団は痛手だな。実に痛い。J2全体の損失だ」
記者C「それはさておき去年はホームであまり勝ててませんねー。コーチに布・牧内が揃ったのと関係あるのかしら?」
記者B「そこには触れない方がいい」
デスク「あとはどこだ?熊本、横浜FC、群馬、岐阜、水戸…」
記者A「その中で面白そうなのは岐阜。新外国人レオナルドロシャの出来次第ですが、ボランチ秋葉はいい補強」
記者D「ロシャがもうひとりいて、エヴァンドロ、レオミネイロ、ブルーノ、パウロに、ラモス…カタカナだらけ」
デスク「最後の3人は日本国籍だから」
記者C「熊本はシュミットや齊藤和樹など、結構奪われちゃいましたねー…」
記者B「小野監督はパワハラ事件があり、スッキリしない形で退任。後任の清川監督も目立った実績がない」
記者A「台所事情は苦しいね。同じく群馬も主力を抜かれて苦しい」
デスク「千葉ばかり目立つがここも相当入れ替わってるな…」
記者C「ボクの江坂くんがいなくなっちゃった!でもアタシの常磐様が加入よーー!」
デスク「……」
記者D「群馬はブラジル人総入れ替えでガラガラポン。アタリが出ればびっくりぽん!」
デスク「ぴっくりぽんと言えば横浜FCのルス監督が戻ってきたのは驚いた」
記者D「不連続テレビ小説・るすがきた♪」
記者A「本当に休養で留守にしてたんだ…みたいな。中田TDはその人脈を生かして津田などを補強しましたが、さてはて」
記者B「ルス監督はカズに点を獲らせられる貴重な監督。今年も最年長ゴールを更新するだろう」
記者C「水戸も岩尾や馬場などいろいろ抜けてますねー。でも三島の男っぽいプレーは好き♥」
記者A「軸になるのは兵働なのか、ロメロフランクなのか」
記者D「いやいややっぱり本間でしょ。ホンマ、これだけは譲れへんよ~」
デスク「で、結局順位予想は?ホンマに今年のJ2は難しいなぁ」
記者D「ほな、下に書いとくさかい、ミトくれやす」




〈明治安田生命J2リーグ予想順位〉


1位予想 ギラヴァンツ北九州

→昇格を視野に入れた体制が整った。…はず。


2位予想 松本山雅FC

→得点力は気がかりだが、相手に応じて勝ち点を拾えるしたたかさ。


3位予想 愛媛FC

→知将木山率いるみかん軍団、さらにパワーアップ。


4位予想 清水エスパルス

→去年勝てなかった面子のままで、勝てるチームに変われるか。


5位予想 徳島ヴォルティス

→中盤の構成力+パワータイプの前線で自動昇格をうかがう。


6位予想 京都サンガF.C.

→前線の迫力不足や連携面に不安も、守護神・菅野は別格の存在。


7位予想 ジェフユナイテッド千葉

→戦力大変革で充実はうかがえるが、関塚監督でいいのかどうか。


8位予想 セレッソ大阪

→柿谷らタレントを揃えた。むしろ揃えすぎた。大声の指示でまとまる?


9位予想 Vファーレン長崎

→抜けた主力は補充完了。浮沈のカギはFW永井のブレイク。


10位予想 ファジアーノ岡山

→赤嶺+押谷は期待できる前線だが、冬キャンプは目立たなかった。


11位予想 モンテディオ山形

→チームの背骨は残っている。肉付け次第で上に行くかも。


12位予想 北海道コンサドーレ札幌

→地味にスタメン平均年齢上昇気味。ヘイスはエースになれるか?


13位予想 東京ヴェルディ

→若さでアタック!といいつつ、結局中後や平本が効いている。


14位予想 カマタマーレ讃岐

→世界の北野が手がける堅守。馬場のプレーと髪型に期待。


15位予想 FC町田ゼルビア

→生真面目な相馬監督らしい、地味ながら安定した試合運びに期待。


16位予想 FC岐阜

→思いの外にバランスのいい編成。高地+秋葉の中盤は玄人好み。


17位予想 ツエーゲン金沢

→全員が歯車になるチーム。部品の取り替え作業は早く済むか?


18位予想 水戸ホーリーホック

→PSMで鹿島相手に健闘。あれ?もっと上に行けそう…?


19位予想 レノファ山口FC

→敵陣に殺到する攻撃サッカーは諸刃の剣。そこにロマンがある。


20位予想 横浜FC

→留守にしてたルス監督が再登板。津田は横浜でも阿波踊るのか?


21位予想 ロアッソ熊本

→新任清川監督を支えるのは元札幌の財前監督。うーん、読めん。


22位予想 ザスパクサツ群馬

→当ブログはよく外れるとの定評。安心してください、吉例ですよ。







2016順位予想〈明治安田生命J1リーグ編〉

2016-02-22 | 蹴球
ここはとある脳内の架空新聞社・きょうえもんスポーツ。
おやおや、今年も編集部内で座談会が始まっているようです… 

■まずはネタみせ
デスク「今年も恒例の脳内座談会を始めるぞ」
記者A「恒例…!?やっぱりこの人頭おかしいと思われますよ?」
記者D「まぁまぁ。物事は段階を踏むことが大事ですからね。開幕前には座談会で予想する。これぞTHE段階!」
記者B「去年はJ1の1stステージの予想をしたが、終わってみればやはり重要なのは年間順位だった」
デスク「浦和が独走した1stステージは何だったんだろうな」
記者C「やはり予想も年間順位の方がいいんじゃないでしょうか?」
記者D「1stの予想はよそう」
デスク「…。そうだな、今年は年間順位の予想にしよう。まず今年の移籍市場を見渡すと…、びっくりするような大物の補強はなかったな」
記者C「大物…であれば、名古屋が199cmのFWと191cmのCBを獲りました」
記者B「サイズは大きいな。サイズは」
デスク「このオフ、ストーブリーグの主役は名古屋だった。監督がGMまで兼任して、しかも実績のない小倉というのは大丈夫なのか?」
記者A「闘莉王を契約非更新にするなど大ナタをふるったものの、DFの編成が開幕前から怪しい」
記者C「せっかく前線には川又とか松田力とか男くさいFWがたくさんいて魅力的なのにね」
記者B「とにかく開幕前からいろいろネタに事欠かない」
デスク「いわゆる“ネタフリ”だな。もはやサプライズ降格候補に挙げてくれという“お約束”みたいになっている」
記者A「あー…ダチョウ倶楽部の“絶対押すなよ!”的な」
記者D「実は小倉監督が凄い名将で、SEKAI NO OGURA と呼ばれたりして。けどやっぱり NAGOYA NO OWARI かもね」
デスク「“尾張名古屋は城で持つ”と言うから城彰二の方が良かったかもな…って何を言わせる。ネタに事欠かなかったといえば、マガト招聘に動いた鳥栖もオフの主役だった」
記者D「残念!結局マガントスならず」
記者B「監督人事で相当出遅れたが、運良くフィッカデンティが余っていた」
記者C「水沼や藤田らが抜けましたが、豊田やキムミヌ、林は残留。そしてフィッカ監督もダンディよね~♥」
記者A「昨年4位の実績はダテじゃない。Jへの理解はさらに深まっているだろうし、マガトよりフィッカで良かったんじゃないかな」
デスク「ネタクラブ化かと思えば、ダークホースまでありうるな」

■上位争いは?
デスク「上位争いはやはりACL組が中心か?」
記者C「ACL組は日程的に不利ですが、4チームとも戦力流失も少なく手堅く戦力を積み上げていますね」
記者A「ただし王者広島はドウグラスを失った。これは痛いところ」
記者B「ドウグラス抜きに去年の優勝はなかった。ウタカや宮吉が上手くフィットできるのかどうか」
記者D「ドウグラスなしでどう暮らす?ってか」
記者C「けど、去年の開幕前はドウグラスなんて誰も気に留めてなかったですよねぇ~」
デスク「広島は化けさせるのが上手い」
記者C「ですが、やはりACLとリーグ両方を勝っていくのは難しいですね。非ACL組だった去年とは立場も大きく変わります」
デスク「ガンバはどうだ?」
記者B「新スタジアムも完成し、一番勢いを感じる」
記者A「懸念された宇佐美の海外移籍もなく、アデミウソンを補強。そして国内最高峰専用スタジアムと好材料だらけ」
記者D「新スタ当分混むのかなー。すいたら吹田に行きたいね♪」
デスク「…。ガンバに弱点はないのか?」
記者B「守備陣にコンディション不良が目立つのとアデミウソンのフィット。あとはシーズン途中で宇佐美やアデミウソンに海外からオファーも考えられる」
記者A「あとはACLと並行する戦いの乗り切り方だ。トップに加えJ3参戦のU-23まで抱えている」
デスク「昨年失速した浦和は?」
記者C「主力放出がなく、遠藤航、駒井、イリッチらを補強。去年戦力にならなかった石原まで計算すれば層は確実に厚くなりましたね」
記者B「ここはやはりミシャ監督次第。大事なところで勝負弱いのはやはり監督に原因がある」
記者D「えーそんなん言わんといてぇ~ウチ悲しいわ~ぁ、…安田ミシャ子です!」
デスク「……。去年4位だったFC東京は監督を変えた」
記者A「満を持しての城福再登板ですが、今回は現実的に戦うのだろうか?ロマンを追い求めるのだろうか?」
記者C「水沼や阿部拓馬みたいな仕掛けるタイプを獲った」
記者A「ACLプレーオフでは攻撃が大爆発したが、フィッカが築いた守備面をどうするのか気になるところ。本命は打ちづらい」
デスク「4チームを崩す存在は?」
記者B「鹿島だ。石井監督交代後のいい流れのまま、今年は最初から石井体制で戦える」
記者D「金崎サプライズ帰還で鹿島サポは夢が生まれますよね」
デスク「むぅ…そうだな」
記者C「ACLもなくてリーグに専念できるのも買い材料」
記者B「ここも夏に柴崎に海外オファーがあるもかしれないが、きっちり永木や三竿を獲った」
記者D「柴崎岳を獲られてもガクッと来ない」
デスク「またダジャレか、かしましいやつだ!」

■ダークホースを探せ
デスク「他に上位に食い込みそうなチームは?」
記者A「例年なら川崎の名前を挙げたいところですが、風間サッカーも年々鮮度が落ちている印象だ」
記者C「ハマらないととことん脆いですよねー。谷口きゅんはイケメンだけど」
記者B「ダークホースなら湘南を推したい」
記者D「え?しょーなんですか?主力ごっそり持ってかれたよ?」
デスク「遠藤、永木らを失い今年は人気薄だろうな」
記者B「湘南は個の力ではなく、組織で戦うチーム。戦術が落とし込めさえすれば後半戦には確実に伸びてきそうだ」
記者C「それでまた引き抜かれる、と」
デスク「まさに賽の河原だな…。主力が抜けたといえば柏はどうなんだ?」
記者A「最終ラインの主力が抜け、新外国人と新監督は未知数」
記者C「やだ帰ってきた田中順也様を忘れないで♡」
デスク「メンデス監督、グラサンかけてベンチ入りはしないよな?」
記者A「はい?」
デスク「サービス精神旺盛な外国人監督を見るととちょいちょい思い出すことがあってな…」
記者A「…。まぁそれはさておき、日本が初めての外国人監督でいきなり結果出せるかは疑問。そう考えると去年のフィッカ監督は優秀だ」
デスク「その柏を率いていた吉田監督が新潟に行った」
記者B「新潟は貴裁監督にフラれての、吉田達磨。どうもチームとしての方針のブレが見える」
記者C「ヤンツー門下の大井山本も磐田に帰り、補強も地味め。むしろ新ユニフォームのハッピーターンの方が話題になりました」
記者D「身を粉にして走るってことでしょうよ」
デスク「粉々にならなきゃいいがな。横浜はモンバエルツ体制継続だ」
記者B「ここはアデミウソンの移籍で大打撃。ラフィーニャも離脱し、前線はいかにも物足りない」
記者A「外国人選手補強の噂もあるが、そこ次第かな」
記者D「ハマればいいね。よこハマだけに」
記者B「そもそも外国人、来るのか?」
デスク「いざとなれば大黒でどうだ?」

■下位予想
デスク「昇格組の大宮、磐田、福岡はやはり苦しいか?」
記者A「3チームともいい去年のチームを大きく変えず、いい補強をしたんじゃないかな」
記者C「大宮は面白い補強しましたね。ペチュニクや沼田らJ2の主力級を引っ張ってきました。あとイケメン江坂!でもケガしちった」
記者D「江坂はええサッカー選手ですよねー」
デスク「磐田の外国人トリオは、J1でも十分通用しそうだな」
記者B「アダイウトンはJ2では別次元だった。ジェイはきちんと稼働できるかどうか」
記者A「魅せるサッカーを捨てた名波監督が色気を出さず勝ち点1にこだわる戦い方をしていけば」
記者C「福岡は去年J2終盤の最強のチームでした。中村航輔は失いましたが基本線はそのままなので面白いかもしれません。あと、やっぱり井原監督はダンディ♥」
記者D「井原監督、今まさみ勝負の1年!」
デスク「まだ名前が挙がってないのは神戸、仙台、甲府か」
記者B「神戸は編成段階で後手を踏み続けてしまった」
記者A「CBは土壇場で伊野波を獲ったが、チョンウヨンと森岡を引き留められず。特にウヨンの穴は小さくない」
記者C「マルキーニョスの件もそうですが、名将はの下でチームがなかなか一枚岩になりきれない印象ですね。やはり若手の成長が不可欠。男前な山口くんとか…」
記者A「仙台は基本的に去年から変わらないが、守備は厚くなった」
記者D「はぁ…渡邊監督かっこいいわぁ」
記者C「あっ、それワタシが言おうと思ってたのにぃ~」
デスク「…?甲府はどうだ?」
記者B「阿部拓、阿部翔、下田、伊藤純と主力が奪われ、ブラジル人も総入れ替え」
記者C「佐久間監督もGMに戻るといいながら監督続投。クリスチアーノは売りたかったけど、結局出戻り。本来構想してなかった体制で臨んでいる感は拭えませんね」
記者A「長崎の黒木とか渋い補強はあるんですが、いかんせん渋い」
デスク「うーむ。こうしてみると、去年のようにわかりやすい降格候補がないな」
記者D「どこを降格予想に置いても角が立ちますが、ナゴヤかに収めたいものです」
デスク「結局最後まで小倉ンパスか!」




〈明治安田生命J1リーグ年間順位予想〉


1位予想 鹿島アントラーズ

→ACL組より日程有利。しぶとく勝ちきってしぶとく逃げ切るか。


2位予想 浦和レッズ

→派手さはないが的確な補強。あとは監督のマネジメント力次第。


3位予想 ガンバ大阪

→リーグ屈指の攻撃陣だがやや連携に不安。新スタ効果やいかに?


4位予想 サンフレッチェ広島

→監督の采配含めた総合力はNO.1。ただドウグラスの穴が…。


5位予想 サガン鳥栖

→フィッカの堅陣カウンターサッカーがハマりそう。ダークホース。


6位予想 湘南ベルマーレ

→またも主力を奪われたが、足りない戦力を補える走力は侮れない。


7位予想 FC東京

→城福就任で構築した組織も作り直し。若手の奮起次第では上位へ。


8位予想 大宮アルディージヤ

→地に足の付いた補強。ムルジャペチュニクは絶対合うはず。


9位予想 柏レイソル

→とにかく明るいメンデスの手腕がどっちに転ぶか。守備はやや不安。


10位予想 川崎フロンターレ

→年々大久保頼みが強くなってきた。大きく変化するとも思えず。


11位予想 ベガルタ仙台

→去年から体制継続で連携に一日の長。三田がハマれば面白い。


12位予想 横浜Fマリノス

→深刻なFW不足。逆にそこさえ何とかなればもっと上に行けそう。


13位予想 ジュビロ磐田

→For the teamを求める名波監督。外国人トリオ+上田康太で勝負。


14位予想 ヴィッセル神戸

→ネルシーニョのチーム作りに順調さ欠く。CBとボランチは薄い。


15位予想 アビスパ福岡

→やたと求心力のある井原監督。J1の戦い方に早く慣れれば残留できそう。


16位予想 アルビレックス新潟

→チームが目指す方向性がブレている印象。レオシルバ次第だが…。


17位予想 名古屋グランパス

→今年のJ1は42歳小倉監督兼GMが魅了する。どっちに転んだとしても。


18位予想 ヴァンフォーレ甲府

→売却を目指していたクリスを中心に据えざるをえなかった苦しさ。





京都サンガF.C.2016陣容

2016-02-02 | 蹴球
2年ぶりに陣容ネタを。去年はそんなもの書く気すらなれなかったけれど、今年は書いてみようじゃないか。ポイントはやはり「監督の意向が入ってる編成」ということ。シェフが作りたい料理のために必要となる食材を集める…という、ごく当然のことが何年かぶりに実現。一方でJ2下位低迷の代償として必要不可欠な看板選手を失ってしまった。トランスファーマーケットの収支はプラスなのか?マイナスなのか?さてはて。

             
ゴールキーパー

☆新【1】菅野孝憲
  【21】清水圭介
  【33】山田元気
持論として「いいGKが昇格への近道説」を唱える者として、菅野孝憲の補強はウルトラスーパーエクセレント。昨年の昇格組には加藤順大、カミンスキー、中村航輔というスペシャルな守護神がいたが、菅野ならば同等以上。特徴は圧倒的な反応の俊敏性と、“スゲノイアー”(by玉乃淳)と称される守備範囲の広さ。そのプレースタイルがあれば、最終ラインを高く保つ強気な守備、防→攻のスピーディ展開まで容易に想像できる。清水圭介も昨年チームMVP級の活躍しており、この2人のレベルは今年のJ2屈指。3人体制はやや不安ではあるが、よほどのアクシデントがない限りは問題ない。素晴らしい陣容。


             
センターバック

  【2】菅沼駿哉
☆新【3】染谷悠太
☆新【4】牟田雄祐
☆復【20】高橋祐治
長年京都の守備を支えたバヤリッツァを放出したが、高さ+スピードを誇る牟田雄祐の補強に成功。菅野+牟田の機動力ある最終ラインこそが、石丸監督の目指すサッカーの肝になりそう。セレッソの中心選手としてクレバーで責任感ある守備に磨きをかけた染谷悠太、突貫癖はあるものの石丸サッカーに順応している菅沼駿哉、J2最少失点のうどん軍団で実戦経験を積んだ高橋祐治と多士済々な上、上背はないが対人に強い本多勇喜をCBで使うことも可能。去年きっちりと守備を立て直した石丸監督がこの面々でどれだけ魅力的な守備を構築できるか。ただ守るだけでなく、攻撃の起点になるような最終ラインが見てみたい。相当いい陣容。


             
サイドバック

☆新【6】本多勇喜
  【24】内田恭兵
  【26】下畠翔吾
☆復【28】齊藤隆成
  【30】石櫃洋祐
貴重な左利きSB2名がOUTとなったものの、J1レベルのプレーヤー・本多勇喜を神戸との競合の末獲得。昨年は左サイドに右利きを使ったため、攻撃面でスムースさを欠いたが、今年はようやく本職のサイド攻撃が見られるか(FC大阪から復帰の齊藤隆成もレフティ)。加えて岩沼俊介も左利きのサイドのプレイヤーで、駒は揃った。右サイドは攻撃的な石櫃洋祐と内田恭兵、守備に強みのある下畠翔吾と、讃岐で右SBをこなした高橋の争い。左が本多で盤石なのに対して、右はそれぞれ長所と弱点があり一長一短。こうしてみるとサイドバックのタイプは豊富で、3バックの布陣にも対応できる幅の広さも。とはいえJ2で突出するほどの陣容でもない。いかに戦術理解を深めるか。


             
ディフェンシブハーフ

☆新【5】岩沼俊介
☆新【8】アンドレイ・ジロット
☆新【22】佐藤健太郎
☆復【25】國領一平
  【27】永島悠史
☆昇【32】荻野広大
守備職人の田森大己が抜けたが、同じくJ2で実績のある守備職人・佐藤健太郎が加入。献身性を求める石丸監督の重要なピースになりそう。岩沼は守備的MFというよりは左サイドのMF。さまざまなポジションをこなせる便利屋さんの予感(國領一平もユーティリティタイプ)。アンドレイ・ジロットは大物感のある助っ人ながら、未知数。セントラルMFとして原川力をスケールアップしたようなタイプであれば理想だが、日本(J2)特有のちょこまかと忙しい、ガツガツ来るサッカーに順応できるかどうか。見る限り身体つきもシャープで性格も真面目そうなので、順応できる気はするが…。1アンカー+2インサイドハーフにするのか、2ボランチにするのかわからないが、荻野広大にはこの一角を崩すことを期待したい。でもまぁここはアンドレイ次第。


             
オフェンシブハーフ

☆新【11】堀米勇輝
  【14】山瀬功治
  【23】和田篤紀
駒井善成、伊藤優汰という去年の主力が抜けた攻撃的MF。補強はプラチナ世代で甲府の至宝・堀米勇輝のみ。手駒を見渡しても稼働率が心配な山瀬功治と、献身性や運動量に不安のある和田篤紀くらいしかおらず、FW陣でMF的な使い方ができそうな選手(石田雅俊など)もいるにはいるが、層は薄い。山瀬は去年終盤同様にインサイドハーフとしての起用、堀米は伊藤がやっていた右ワイドでの起用になりそうだが、駒井の抜けた大きな穴は開いたまま。豊富な運動量と献身性で“石丸流走るサッカー”の旗手となった駒井役をこなせる選手が出てくるのかどうか。これ以上の補強がないならば、次に挙げるFWの選手の中から駒井に代わる存在が現れてくれないと結構苦しい。明らかに手薄なボジション。


             
フォワード

☆復【7】田村亮介
  【9】ダニエル・ロビーニョ
☆新【16】イヨンジェ
  【17】有田光希
  【18】石田雅俊
☆新【19】矢島卓郎
☆昇【29】沼大希
攻守に献身的だった宮吉拓実のOUTは数字以上の戦力ダウン。長崎では前線の基点+突破型だったイヨンジェ、鳥栖帰りのスピードスター・田村亮介がポスト宮吉の候補か。1トップ的に身体を張れるタイプは、昨年から主軸の有田光希と、フィジカルの強い“怪我持ちの大器”矢島卓郎。セカンドストライカータイプには、去年病気で稼働できなかったダニエルロビーニョ、トップ下タイプの天才肌・石田雅俊、ルーキー沼大希が控える。FW陣の“軸”となるのが有田なのは間違いないが、そのプレースタイルゆえに怪我を抱えがちなのが心配。矢島は輪をかけて怪我がちだし、ロビーニョは病み上がり、イヨンジェは合流遅れ、田村、石田、沼は経験不足と不安点だらけ。FW起用が考えられる堀米も現時点で怪我。とはいえ、それぞれに特色があるので、戦術という歯車が上手く回るようになれば、ゴールへの選択肢は増えるはず。ここ2年間個頼みでワンパターンに陥った原因・大黒将志を容赦なく構想外にした判断はチーム全体にとっては大きなプラス。不安もあるが決して期待できない陣容ではない。


             
コーチングスタッフ

  【監督】石丸清隆
☆新【ヘッドコーチ】大嶽直人
☆新【コーチ】佐藤尽
  【GKコーチ】平井直人
☆新【フィジカルコーチ】古邊考功
湘南の貴裁監督招聘に動くも土壇場のところで失敗。すぐさま石丸監督の続投を打ち出し、コーチングスタッフには石丸監督が現役時代、京都や福岡に共に戦った大嶽直人、佐藤尽、古邊考功を加え“チーム石丸”を鮮明にした。とりわけ大きいのが大嶽ヘッドの加入。J2を知り尽くす北九州の知将・柱谷幸一監督の右腕として、主に守備面の構築を担当した。「ヘッドコーチってかなり重要だよ」論者としては、選手の補強以上に見過ごせない補強と感じている。ただ、佐藤尽はよくわからないし、古邊フィジコは昨年の清水がさほど走れないチームだった点で何やら不安。とはいえここ2年間感じていた「この監督で、なぜこのコーチ?」のような取って付けた感、チクハグ感はなく、「一丸」を掲げるチームらしい陣容になった。石丸監督の目指すサッカーの方向性は正しいと思うので、。あとは監督の考え、戦術、戦略を大きなグループでいかに共有できるか。その伝道師として、やっぱりコーチ陣の力は重要。


             
まとめると、守備陣は充実の陣容。守備範囲の広い菅野を中心とする守り方までイメージしやすく、説得力がある。ただし、アグレッシブに行きすぎるのも考え物。実戦を重ねながらラインの高さをアジャストしたい。一方で中盤前目~攻撃陣は不安点が多い。現状まだコンディション不良が多いことと、駒井の抜けた穴。思惑通りにいかなければ、去年から大幅なマイナスになる可能性も孕む。ただし、もともと個の能力で打開するような編成にはなっておらず、チームのために走れる選手を揃えている陣容。それがブレなければ去年のような大幅なつまずきはないはずだが、決定力不足に陥れば夏の補強で路線の見直しも必要となる。杞憂に終わればいいけれど…。