二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2019明治安田生命J2リーグ 第5節 雑感

2019-03-27 | 蹴球

インターナショナルAマッチデーウィークだったが、J2はお休みなし。J2からは唯一柏の中村航輔がA代表へ。その他はU22に長沼(愛媛)が選ばれてはいるものの大多数は関係なし。そんな第5節、得点が全体的に…少なかった。


 守護神中村航輔を代表で、中盤の要・ヒシャルジソンを出場停止で欠く柏だったが、ホームで岡山に敗れ連勝は4でストップ。基本的に慎重なゲーム運びをみせる柏に対して岡山の方が押していた印象。今季の柏はそういう展開こそ強さを発揮しているのである意味柏の勝ちパターンにも思えたが、終盤岡山はセットプレーからイヨンジェが好機を逃さず押し込んだ。柏がセットプレーや単発攻撃から何度か繰り出したパワフルな一撃が決まっていれば結果は逆だったかもしれない。
【公式】ハイライト:柏レイソルvsファジアーノ岡山 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 柏の結果を受けて、翌日の山形vs琉球は“首位攻防”の一戦に。琉球は相変わらずボールを速く動かし、相手エリア内に人が侵入する攻撃に特徴があり、後半、富所悠が倒されPK獲得。目下J2得点王の鈴木孝司のPKは一度は止められたものの、蹴り直しを決めた。しかし山形もそれ以外は琉球の攻撃をよくしのぎ、三鬼海の精度の高いクロス、FKからチャンスを創出。終了間際の同点弾も三鬼のFKから。あんまり目立つとJ1に奪われるぞー。
【公式】ハイライト:モンテディオ山形vsFC琉球 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 土曜のゲーム。好調水戸はアウェイ大宮に乗り込んだ。前半は大宮が優位に攻め込み、水戸にチャンスは少なかった模様だが、後半にセットプレーから村田航一が合わせて水戸先制。攻撃のカードを次々に投入した大宮は、ポテンシャルの高さをうかがわせるパスワークから大前元紀がテクニカルに同点弾。それでも水戸は無敗継続だが「ゲーム構成力を高めないと、今日のゲームは勝てなかった」と長谷部監督は内容に納得いってない様子。
【公式】ハイライト:大宮アルディージャvs水戸ホーリーホック 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 強力2トップを擁する甲府はホームに金沢を迎えたが、大苦戦。辛くも1-1のドローに持ち込んだ。金沢はウタカ&ドゥドゥにしっかり身体を寄せて自由を与えず、対策はおおむね上手くいっていた。そしてクロスのクリアミスをクルーニーが押し込んで先制。ドゥドゥ封じを任されていた長谷川巧退場後も10人で粘り強く守っていたが、甲府はほぼラストプレーで小柳達司のミドルのこぼれを佐藤洸一が押し込んで同点の幕切れ。甲府の2トップ封じが成功しかけたところで、元金沢の“第3の役者”が登場するあたり、やはり甲府攻撃陣の層は厚い。
【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vsツエーゲン金沢 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 ホームに福岡を迎えた新潟は、0-1と福岡に初勝利を献上。福岡も新潟も互いに中央に陣取るストライカーを使ってゴールを狙うという「力vs力」の展開だったが、新潟としては後半田中達也が絶好機を外したシュートミスが痛恨。一方福岡はCKからヤンドンヒョンが合わせて、これが決勝点に。相変わらず守備の甘さは見られるものの、緊急補強の新戦力が結果を出し続けており、流れは上向くか。新潟はアウェイで勝ち点を稼ぐが、ホームでは負けが続く。
【公式】ハイライト:アルビレックス新潟vsアビスパ福岡 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 三浦知良を先発させた横浜と上位をうかがいたい岐阜は2-0で横浜の勝利。とはいえ前半は岐阜の方がコンビネーション良くゴールに迫り、横浜はカズも機能せず、沈黙。後半FKから岐阜の先制ゴールに見えたプレーがオフサイドで取り消しになると、イバを投入した横浜に流れが傾き、岐阜・竹田忠嗣のやや不運な形のハンドからPKをイバが決めて先制。その後はイバの前線で収める能力を活かして横浜が追加点を奪ってゲームを決めた。岐阜としては運もなかったが、イバが切り札となった横浜に対し、新加入の前田遼一は劣勢を挽回できるカードにはなれなかった。
【公式】ハイライト:横浜FCvsFC岐阜 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 土曜夕方のゲームは愛媛0-1長崎で、長崎が久々の勝利。とはいえ動きの良さが目立ったのは愛媛の方で、長崎はCKから先制したものの、積極性を欠き前半は受けに回った。後半から長崎は開き直ったのか中央を固める守備を徹底し、ゴール前にブロックを構築。愛媛はどうにか壁をこじ開けようと近藤貴司や神谷優太を中心に攻め立てたが、可能性の低い形でのシュートが多くなり、角田誠・チェキュベックが身体を張り、GK徳重健太が鍵をかける長崎ゴールを陥れることはできなかった。「今日のミーティングでは守備のことだけを話した。リアリストになろうと」とは長崎・手倉森監督の談。
【公式】ハイライト:愛媛FCvsV・ファーレン長崎 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 日曜のゲーム。鹿児島vs町田は、町田が競り勝ってようやく2勝目。唯一の得点場面はCKの競り合いからのPK献上という展開で、ハッキリとクリアできなかった鹿児島は悔やまれるところ。町田は攻撃はさておき、粘り強い守備と球際で無失点に抑え、ようやく復調の兆し。鹿児島は敵陣エリア内に多数の人数が入って攻勢をかけてもゴールを奪えず。内容は良いのに勝ちきれない…と思っていたらいつの間にか18位まで順位が下がってしまった。ここが踏ん張りどころ。
【公式】ハイライト:鹿児島ユナイテッドFCvsFC町田ゼルビア 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 エスナイデル監督を解任し、江尻新監督が就任した千葉はホームで京都と対戦し、1-1のドロー決着。新監督の出方がわからない京都はリスクを避けながら慎重な戦いだったが、千葉の横パスを奪うとクロスから小屋松知哉が先制。しかし千葉はここで精神的に崩れず、京都のパス網を寸断するハイプレスと、前線の高さを活かすパワフルな攻撃で対抗。後半は連携の良さが出てきた京都にチャンスがあったが、GK佐藤優也が広い守備範囲をカバー。するとCKから新井一耀が合わせて千葉が同点に。江尻千葉はまずまずの船出だが、このゲームでも複数の負傷者を出してしまった。
【公式】ハイライト:ジェフユナイテッド千葉vs京都サンガF.C. 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 やたらと1-1ドローが多かった今節、徳島と東京Vも1-1。後半徳島の先制シーンは、徳島の繋ぎや岸本武流の抜け出しの巧みさよりも、ボールに寄って大空間を生じさせた東京Vの守備の緩さが気になった。しかし90分、東京VはCKからラッキーな“背中ゴール”で同点に。「ゲームを支配しながら相手に攻撃の時間を与えないことを意識していましたが、最後の最後に説明するのが難しい失点を許してしまいました」とリカルドロドリゲス監督。こういうこともあるさ。
【公式】ハイライト:徳島ヴォルティスvs東京ヴェルディ 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 日曜のラストゲームは山口が栃木の牙城を崩せず0-1と苦杯を舐めさせられた。PKを献上したシーン以外でも守備が簡単に破られるシーンが散見され、攻撃偏重の強気の戦術が裏目に出ているようだ。ところがその攻撃面も、きっちりブロックを布いた栃木の守備を崩しきれず。特にGKユヒョンは八面六臂の大活躍。1試合平均セーブ数5.4とズバ抜けた数字を残す。栃木は好調に転じており、田坂監督は「ミスマッチを作りながらチャンスを作ること、また、カウンターからチャンスを作ること」と狙いも明確だ。
【公式】ハイライト:レノファ山口FCvs栃木SC 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


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全試合レビューは一旦今節でおわり。次節以降は何か面白そうなネタがあれば不定期で記事にしてみたいと思いまする。


2019明治安田生命J2リーグ 第4節 雑感

2019-03-19 | 蹴球

J2は4節を終了。だいたい全日程の10分の1くらい。5節まではこの形式でレビューやって、それ以降はちょっと考え直そう…。


 今節直前、琉球は去年からの主力・中川風希がJ1横浜に強奪されたのも何の、徳島を下して開幕4連勝。先制点こそ上門知樹がラッキーボーイぶりを発揮したものだったが、この日も「球際を厳しく、奪ったら守→攻を素早く切り換え、敵陣に殺到」というサッカーが炸裂。2点目はまるで相手ゴールに矢印が向いているかのようで、どこか湘南サッカーを彷彿とさせる。徳島は最終的にヨルディバイスを前線に上げて放り込み。らしくない。
【公式】ハイライト:FC琉球vs徳島ヴォルティス 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/16


 柏も無傷の4連勝。京都との無敗対決は土壇場の93分にセットプレーから鎌田次郎が決めて勝ちきった。攻撃力にフォーカスされがちだが、GK中村航輔を中心とする守備力の高さはやはり今季のJ2No1か。京都は5バックで対策した守備面はおおむね良好で、柏を後手に回らせる時間、ボールを握る時間も多かったが、好機があっても敵陣に斬り込む人数は少なく、勇敢さと決定力を欠いた。さすがにシュート4本では勝てない。
【公式】ハイライト:京都サンガF.C.vs柏レイソル 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 水戸は千葉とドローで連勝は3でストップ。千葉は通常よりもずっと守備的で堅めに勝点を取りに行っていたようで…。狙い通り先制し逃げ切りを計るも、水戸が底力を発揮して92分に志知孝明のファインゴールで同点に。長谷部監督のガッツポーズが眩しいぜ。結果を受けて千葉はフアンエスナイデル監督を解任。とにかくキャラの濃いサッカーで存在感抜群だったエスナイデル監督。その勇姿を忘れることはないだろう…(元福岡のプシュニク監督的な存在として)。
【公式】ハイライト:水戸ホーリーホックvsジェフユナイテッド千葉 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 甲府はホーム開幕戦で長崎に2-0勝利。前半でウタカが2ゴールだったが、目に付いたのはむしろ長崎のミスキックや球際の甘さ。手倉森監督のコメントにも冴えがない。収穫はPKストップなどGK徳重健太の活躍か。甲府はゴールを獲ったらしっかり守ることがオーガナイズされているようで、伊藤監督はかなり手堅い。
【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vsV・ファーレン長崎 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 雪国・山形もいよいよホーム開幕戦となり、大宮を1-0で撃破。ジェフェルソンバイアーノが獲得したPKを自ら決めて得点。“マシンガンパフォ”でコーナーポストを抜いたことでイエローカードを頂戴したため、パフォはこれで見納めかも。中盤でのプレスや奪ってからのボール運びに戸惑いもないようで、今季は木山スタイルへの適応が順調そう。大宮はファンマ、大前にチャンスはあったものの、不発。眠れるリスはまだ起きてこない。
【公式】ハイライト:モンテディオ山形vs大宮アルディージャ 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 もうひとつのホーム開幕戦は北陸・金沢。去年はホームでなかなか勝てなかったが、なんと町田相手に6-1の圧勝で今季初勝利を飾った。初先発の新外国人クルーニーはCKから1点目、2点目と4点目のアシスト、5得点目の基点プレーと大活躍。中央に張ってる訳ではないので周囲も動きやすそうだ。4失点目以降は町田も精神的に切れてしまったのだろうか、プレーもかなり雑になっていた。相馬監督のチームらしくない崩れ方で、ちょいと心配。
【公式】ハイライト:ツエーゲン金沢vsFC町田ゼルビア 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 土曜日のデーゲームでは栃木が東京Vを下して初勝利。先制後2失点はしたものの、クロスとCKから点で合わされたもので、崩された訳ではなかった。後半からはボールも支配できるようになり、田坂監督の切ったカードも当たって逆転勝利。東京Vの守備に甘さが見えたのも確かで、ホワイト監督曰く「理由もなく最終ラインが下がることもあり、真ん中で間延びが生じてしまった」。
【公式】ハイライト:東京ヴェルディvs栃木SC 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/16

 土曜日のもう1試合は新潟が横浜FCに勝利。新潟が先制したPK獲得シーンは、後日「ジャッジリプレイ」でミスジャッジと指摘されており、横浜FCには不運だった。2失点目もクリアが敵に渡るなど勝ち運に見放された。新潟は相変わらず相手ゴールへ力強く迫ることのできるチーム。新外国人シルビーニョもパンチ力あり。
【公式】ハイライト:横浜FCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/16

 今季存在感を見せている岐阜と鹿児島の両チームは0-0決着。スコアレスながらお互いにゴールへ迫るシーンが多く、かなり見応えあり。どちらも守備よりも攻撃意識が高い同士だが、違いを見せたのは岐阜GKビクトル。3度は決定機を防いだ。大木監督は「無失点は良かったと思っています。ただ、良かったのなら得点する力をもう少しつけて行きたい」。鹿児島はあと少しで勝てたのに…という試合が続く。進んでいる道は正しい。
【公式】ハイライト:FC岐阜vs鹿児島ユナイテッドFC 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 岡山が福岡を退けて10位に浮上。岡山はGK金山隼樹のビッグセーブや“魔術師”上田康太の先制直接FKなども目立つが、イヨンジェがかなり好調のようで、前線からのチェイス、ボールの引き出し、そして2得点目につながるシュートなど好機を演出した。福岡は緊急補強のヤンドンヒョンがゴールを決めたものの、まだまだ連携ミスも多い模様。ペッキア監督は「フィジカル的に負けた」「高いプレッシングを受けた」とコメントしているが、J2の戦いはそういうものですぞ。
【公式】ハイライト:ファジアーノ岡山vsアビスパ福岡 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17

 日曜最後のゲームでは、愛媛が山口との「河野氏vs大内氏 海賊ダービー(←勝手に命名)」を制した。愛媛の奪ってからのカウンターの速度はかなりのもので、見ていて面白い。タイプ的には首位を走る琉球にも近い。このゲームではエース神谷優太が落ち着いてゴールを奪い、前節の悔しさを払拭した。山口はようやく工藤壮人が得点したものの、守備の甘さは相変わらず。ゲーム運びにも落ち着きがない。攻撃力はあるだけに、勿体ないところ。
【公式】ハイライト:愛媛FCvsレノファ山口FC 明治安田生命J2リーグ 第4節 2019/3/17


2019明治安田生命J2リーグ 第3節 雑感

2019-03-12 | 蹴球

第3節にして首位琉球、2位水戸と、早くも「魔境」の様相を呈してきたJ2。3位には大本命の柏。この3チームが3連勝を飾り、逆に金沢、福岡、栃木、千葉の4チームにはまだ勝ち星がない。シーズンはまだ始まったばかり。5節くらいまでは、まだまだどっちに転ぶかわからない。と思う。

 

 

 3連勝で首位に立ったのは昇格組の琉球。とにかく攻守の切り替えが速いし、それを90分やり続ける運動量もある。鈴木孝司は早くも5ゴール。勢いあるなぁ。何より驚異的なのが2017年9月からホームで負け無しという魔境ぶり。愛媛はエース神谷にいろいろ託しすぎてるのかも。最後の方は精神的に未熟な面も見せていた。
【公式】ハイライト:FC琉球vs愛媛FC 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/10

 水戸も3連勝。しかも未だに無失点。前線から追い込む守備の動きも良い。得点はこの試合も「サイドに開いて中へクロス」から。完全にパターン化してる。長崎は3試合目にして初の失点。守備は大きくは崩れない。しかしなかなか点が取れない…。CFの緊急補強とかしないのかな?例えばの話、ウェリントンとかいればボコスカ点取るかもしれない。例えばの話、ね。
【公式】ハイライト:V・ファーレン長崎vs水戸ホーリーホック 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 もうひとつの3連勝チームは。ホーム開幕戦の新潟相手に、豪腕で殴り合うような力勝負を制した。だけども、新潟がよく弾き返していたという印象の方が強い。それでも相手の綻びを見逃さず、クリアミスをきっちり仕留められるのがネルシーニョ軍の強かさか。今季J2の破壊力御三家は、この両チーム+甲府、かな。
【公式】ハイライト:アルビレックス新潟vs柏レイソル 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 その甲府はアウェイで鹿児島に1-0勝利。破壊力御三家…とはいえこの日は内田健太のFKから、こぼれ球に詰めるというセットプレーを守り切った格好。追いかける鹿児島が人数をかけて攻めれば、甲府は人数をかけて守る。前線は破壊力あるけど、先制できれば守りを固めるという「ちょっと前のJ2」っぽさが甲府にはある。鹿児島は敗れたとはいえ相変わらず内容は良さげ。
【公式】ハイライト:鹿児島ユナイテッドFCvsヴァンフォーレ甲府 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 京都福岡の単調な攻撃を冷静に抑えつつ、ボールを握れば組織力の高さを発揮して連勝。得点シーン含め、ボールと人がテンポよく動いて敵陣を崩すシーンが目に付いた。それは福岡の連携が悪かっただけかもしれない。ペッキア監督曰く「精神的に試合に入る準備ができていませんでした」。何となくスカウティングの時点で京都が優位に立ってたような気もする。
【公式】ハイライト:アビスパ福岡vs京都サンガF.C. 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 6位に浮上した山形は3-0で町田を圧倒。ハイライト映像では山形の攻撃だらけ。精度の高いクロスやセットプレーのボールに対し、中でFWがしっかり潰れてそのセカンドボールを狙う。この手の仕事をさせるとFW大槻や阪野は上手い。そして新戦力のジェフェルソンバイアーノも初得点。町田は相馬監督の「分かりやすい完敗のゲームだったと思っています」というコメントが全て。
【公式】ハイライト:FC町田ゼルビアvsモンテディオ山形 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/10

 

 岐阜岡山を降してホームでは連勝。とはいえ内容的には岡山の方が主導権を握り、ゴールに迫る回数も多かった。繋ぐ意識が高いゆえにミスが出たところを、岐阜が前線からのプレスで絡め取るという形で2得点。岐阜は危ない場面も多かったが、夫人の葬儀を終えた大木監督を勝たせたいという団結力で乗り切った。岡山はまったく悲観することはない敗戦。ただ、GK金山が後ろで繋ぐサッカーに合ってない気も…。
【公式】ハイライト:FC岐阜vsファジアーノ岡山 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 大宮がアウェイで徳島を破り今季初勝利。得点は完全にバブンスキーの独力打開。全チームがこの男に持たせたら厄介だとインプットした。ファンマも調子は上がってきてるようで“春のファンマつり”も近い?ただ、大前とは共存できないのね…。徳島はシュートまでは行っているものの、まだ連携がスムーズでない様子。
【公式】ハイライト:徳島ヴォルティスvs大宮アルディージャ 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/10

 横浜FC栃木との未勝利対決を93分の土壇場で制して初勝利。相手を押し込み、チャンスはたくさんあったようなので本来ならもっと早く得点を奪うべきだったのかも。あんなに決定力があったイバ、どうした? 逆に栃木の守備がしっかり身体を張って得点を許さなかったという見方もできる。しかし栃木は横浜FC以上に深刻な決定力不足。3試合で得点は0である。
【公式】ハイライト:栃木SCvs横浜FC 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/10

 東京V金沢も未勝利対決となったが、東京Vが今季初勝利を挙げた。2得点の林陵平は、1点目は金沢最終ラインの乱れ、2点目はGK白井のキャッチミスを上手く衝いた。ただ、攻守ともにチームとしてまだまだ未完成のよう。敗れた金沢は内容は悪くないようだが、ミス絡みで勝ち点を逃すのはとても痛い。次節ホーム開幕戦で悪の化身に喝を入れてもらおう。
【公式】ハイライト:東京ヴェルディvsツエーゲン金沢 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9


 千葉vs山口は、前節大敗した同士だったが、ここでは山口が5得点で大勝。千葉は早い時間帯でMF堀米が一発退場したが、その後も高いラインを保って前がかりに攻めるなるなど、強気のエスナイデル采配が裏目に出た。山口は大勝はしたものの、無秩序なドタバタサッカーに付き合っていた印象。田中パウロの無秩序なスマホ自撮りパフォとかを含め。ゴールを奪う能力は高いが、試合運びに課題が残る。千葉は3試合で9失点、最下位に転落した。
【公式】ハイライト:ジェフユナイテッド千葉vsレノファ山口FC 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/10


2019明治安田生命J3リーグ 順位予想

2019-03-08 | 蹴球

 J3の予想はよそう、と思ってたけど、ちょっとだけ首を突っ込んでみる。
 とりあえず本命的な立場にいるのはJ2からの降格組(熊本、讃岐)なんだろうけど、J3からすんなり帰還できたチームがほとんどないことを考えれば、J2とJ3はかなり土俵が違うんだろうな…と。夏場にもデーゲームあったり、交通が不便な遠征を強いられたり、J1のアンダーチームがいたり…(休み節はなくなったけど)。唯一1年で帰還できた大分すら結構苦しんだ末の昇格だった。

■昇格レースの本命と対抗は?
 ということは。J3の戦いに馴れてるクラブを本命にするのがよいのでは、とひらめいた。てことで浮上するのが【カターレ富山】。昨シーズン終盤には安達監督が目指す戦い方が表現できていた気がする。GKには榎本哲也とかいるし、FW高橋駿太は地元で期すものもあるだろう。本音をいえば富山を優勝予想する人も少ないだろうから、というひねくれ精神。2番手評価は【ロアッソ熊本】。戦力的にはOUTが多いしFW皆川ら主力も抜けたけど、渋谷監督体制は継続で、実績あるFW原一樹らが加入。敏腕・織田GMのことだからJ3で戦えるチームは編成できてるんじゃないか…と。根拠はない。よほどの計算狂いがない限り昇格争いはするだろう。たぶん。

■実力ありそうだけど未知数な3チーム
 評価が難しいのが【ザスパクサツ群馬】。主力を含む大量の戦力がOUTになり、ほぼまっさらな戦力で再出発。どっちに転ぶだろうか? DF渡辺広大とかそれなりの実績者もいるけど、うーん…。同じく判断しかねるチームが降格組の【カマタマーレ讃岐】。新人の上村監督の能力がまったく不明。今をときめく「サンフレ系指導者」なので意外な実力を秘めてる可能性も。専用の練習場確保というニュースを加味すれば、昇格争いまで食い込むかもしれない…監督次第で。監督が未知数といえば【ガイナーレ鳥取】も。須藤監督が辞任し、後任は京都時代大木監督の下でコーチをやってた高木理己氏。だから個人的にはすごい楽しみ。エース・レオナルドを引き抜かれたものの外国人の質は高そうだし、DF福村なんかJ2レベルだし、お、いいとこいけそうな気がするぞ…。

■ダークホース候補の2チーム
 昇格ライセンス無し組ながら上位に顔を出しそうなのが【アスルクラロ沼津】。メインスポンサーの某銀行の経営面がとても心配だけど、吉田監督がいる限り選手が入れ替わってもサッカーの質は変わらないだろう。ひたむきで献身的で魅力的。今年もJ2降格圏チームに“おれたちの沼津”という希望の灯をともすか。念願のJ2ライセンスが交付された【プラウブリッツ秋田】は3年前にチームを躍進させた間瀬監督が復帰。戦力的にもFW和田ら面白そうな若手をレンタルしてきているので、追い風が吹けばダークホースに…と思いたいのだが、間瀬監督の求心力が再び発揮できるかはちと疑問符。

■不本意な成績からの再出発組
 昇格を悲願としながら不本意な成績が続く【AC長野パルセイロ】はフロントも監督も一新。横山監督は栃木でJ3の戦いも熟知。ただ、大きく体制が変わる中基礎固めが優先か。戦力的には前線が火力不足な気が…。長野以上に不本意な成績だったのが、元J2勢ながら昨年最下位に沈んだ【ギラヴァンツ北九州】。こちらは小林伸二氏が監督兼スポーツダイレクターに就任。気持ちはわかるけど、強化もチームの未来も小林監督丸投げになってないか?他と比べて戦力的にも厚くはない。“昇格マスター”のお手並み拝見。この2チームには「新しいスタジアムを建てると停滞するジンクス」にそろそろ終止符を打ってほしいのだが…。

■昇格ライセンス無し組の中から曲者が?
 監督含めて大幅戦力入れ替えの【SC相模原】はMF稲本や元岡山勢の千明、伊藤、末吉ら実績のある選手がいるものの、どうもクラブの方向性がわからない。新監督の三浦文丈氏も結果が残せる監督ではないし…。田坂監督を引き抜かれた【福島ユナイテッドFC】は松田岳夫氏が新監督に。湘南色も薄くなったし、今度はどんなチームカラーになるのだろう…(田村亮介が加入したので個人的には注目はしたい)。キヅールの存在感抜群の【グルージャ盛岡】は菊地監督3年目。チームがうまくまとまればリーグを掻き回す曲者になるかもしれない。だが今年の曲者候補No.1は石崎監督率いる【藤枝MYFC】。FWにデカモリシ森島、MFに谷澤や成岡、星原、養父、DFに秋本(!)らJ1J2でならしたビッグネーム揃い。クセのある面々をクセのある石崎監督が率いるのはすごく楽しみだけど、こういうのはえてして上手くいかなかったり。【Y.S.C.C.横浜】には34歳のシュタルフ悠紀リヒャルト監督が就任。噛まずに名前言うのが大変だ。いろんな意味で新風を吹かせたいが、肝心の戦力が手薄すぎる。

■初昇格の新顔と謎のアンダーチーム
 JFL3位から昇格の【ヴァンラーレ八戸】は、前藤枝監督の大石監督が就任。戦力的には心もとないがJ3を熟知する大石監督が構築する組織力で対抗したい。「となりの鶴には勝ちたい」と豪語するマスコット・ヴァン太も要注目。J3リーグ全体の“謎の玉手箱”になるのがU-23のアンダーチーム勢。去年は【ガンバ大阪U-23】が6位に入ったが、監督が森下仁志氏に代わり、こちらは監督の育成まで見込んでいるのだろうか…。鳥栖や群馬での実績をみれば典型的な補佐官タイプに思えるが…。昨年7位の【セレッソ大阪U-23】は大熊(弟)監督のまま。こちらはトップとアンダーの棲み分けが確立しており、3つの中では一番上の方に行きそう。【FC東京U-23】には前岡山監督の長澤監督が就任。ここはオーバーエイジよく使うし、良くも悪くも爆弾か。よくわかんないや。

                                            
《順位予想》
【 1位予想】カターレ富山[昨J3-11位]
【 2位予想】ロアッソ熊本[昨J2-21位]
【 3位予想】ガイナーレ鳥取[昨J3-3位]
【 4位予想】カマタマーレ讃岐[昨J2-22位]
【 5位予想】セレッソ大阪U-23[昨J3-7位]
【 6位予想】アスルクラロ沼津[昨J3-4位]
【 7位予想】藤枝MYFC[昨J3-16位]
【 8位予想】ギラヴァンツ北九州[昨J3-17位]
【 9位予想】ブラウブリッツ秋田[昨J3-8位]
【10位予想】AC長野パルセイロ[昨J3-10位]
【11位予想】グルージャ盛岡[昨J3-13位]
【12位予想】ザスパクサツ群馬[昨J3-5位]
【13位予想】SC相模原[昨J3-9位]
【14位予想】FC東京U-23[昨J3-14位]
【15位予想】福島ユナイテッドFC[昨J3-12位]
【16位予想】ヴァンラーレ八戸[昨JFL-3位]
【17位予想】ガンバ大阪U-23[昨J3-6位]
【18位予想】Y.S.C.C.横浜[昨J3-15位]
※当ブログの予想はあまり当たらないことで定評があります。


2019明治安田生命J2リーグ 第2節 雑感

2019-03-05 | 蹴球

第2節の雑感。全試合で気になったことなどを書き出したなんちゃって防備録(※ハイライトベースで、細かい点までつぶさに見てる訳ではございません)。毎節やるかどうかは気分次第。

 

 今節の大きなサプライズとなったのは琉球の連勝。それも相手は昇格候補の一角・大宮。琉球はとにかくモビリティにあふれている。人が人を追い越していく動きは思い切りが良く、勇敢。大宮は守備の対応が後手に回った。とはいえ3点奪い返せるのは実力だろう。渡部の得点に至る流れるような繋ぎは美しかった。 →【大宮vs琉球ハイライト】


 今節首位に立ったのは栃木を3-0で下した水戸。開幕節でも目に付いていたサイドに開いてから中への攻撃が冴えている。長谷部監督の手腕は確かであり、首位はサプライズではない。栃木は失点に絡むミスもあるが、シュート数はたったの1。開幕戦は5だったので、まだ6本しかシュートに至っていない。 【水戸vs栃木ハイライト】


 5得点と破壊力を見せつけたのが甲府。ウタカは剛と柔を使い分けディフェンスラインを翻弄。2点目のウタカに出した曽根田のスルーパスは絶品だった。あんまり目立つと夏にJ1に奪われるぞ。山口はGK山田をはじめミスから自滅。得点は取れるものの、悪い状況で簡単に崩れるメンタル面に課題がありそう。 【山口vs甲府ハイライト】


 も開幕から連勝。コンパクトな陣形を保つ町田に対して幅を使って大きくボールを動かせるあたりさすがの実力。先制点はクリスティアーノと瀬川それぞれの能力を重ねて発揮できた。これをやられるとJ2の守備では止められない。町田にも惜しい場面もあったようで、今回は相手が悪かったという感じか。 
【柏vs町田ハイライト】

 ポテンシャルのあるところを見せつけて初勝利を挙げたのが新潟。ボールを縦向きに進めてゴールに向かうという攻撃はかなりパワフル。田中達也のスーパーゴールは、その前で奪った戸嶋の守備も光った(なんでハイライトに入ってないのだろう)。ホーム開幕戦で惨敗の千葉は苦しい状況。フアンエスナイデルの采配にファンも不安のようだ。 【千葉vs新潟ハイライト】


 開幕戦で徳島に殴り勝ちアウェイに乗り込んだ鹿児島だったが、京都が返り討ち。京都は庄司の組み立てが冴え、複数人数が小気味よくパスを繋ぎ得点を奪った。2点目の宮吉のテクニカルなアシストは“柳沢2世”。鹿児島は後半数的優位に立ち圧倒的に攻めたが、逆に武器であるカウンターが繰り出せず。この日も得点した韓勇太は身体も頭も強く、要注目のCF。 【京都vs鹿児島ハイライト】


 福岡と長崎の「バトルオブ九州」はスコアレスドロー。福岡は攻守ともに連携ミスがあり、まだまだ綱渡り状態か。後半はチャンスを作っていたが、ことごとく長崎GK徳重に阻まれた。長崎は守備面は上々の気配ながら、攻撃での局面打開が個々の能力頼みな印象。福岡が今季ホームで使用する博多の森陸上競技場がなかなか新鮮。 【福岡vs長崎ハイライト】


 開幕戦もいい内容だった愛媛が東京Vを退け初勝利。テンポのいいパス交換+軽兵が敵陣に斬り込んでいくようなモビリティーのある攻撃は面白いし、去年から継続している組織力は侮れない。一方敗れた東京Vも終盤の猛攻はかなりの迫力で、ほんの数センチで勝ち点を獲り逃がす。“神福元”の再現はならず。 【愛媛vs東京Vハイライト】


 岡山も金沢を降し今季初勝利。敵陣内で身体を張れるイヨンジェや、パスでもドリブルでもボールを運べるレオミネイロ、突破力のある齊藤など個を上手く活かせた印象。金沢はとにかく連続クリアミスからの失点が悔やまれる。放り込みから1点は返したが、新外国人クルーニーが粗削りすぎて、脅威にはなってなかった。 【岡山vs金沢ハイライト】


 雪国の宿命で未だキャンプから転戦中の山形も初勝利。セットプレーから阪野がヘッドで2得点。三鬼のプレスキックは今後もストロングポイントなりそう。守備面も後半イバにいい形では撃たせず、手応えを感じているのでは。横浜FCは“ファンタジスタ”松井のCB→SB起用が大きな話題に。後半テコ入れしたもの山形の守備を破ることはできず。敗戦後早くもタヴァレス監督の進退問題に発展しているとかいないとか。 【横浜vs山形ハイライト】


 徳島も今季初勝利。前半から主導権を握って攻め立てたが、岐阜GKビクトルの壁を敗れず。逆に流れが岐阜に傾いていた終盤になって清武が起死回生のジャンピングボレーが飛び出した。岐阜は後半になってプレス&アタックが活性化したものの、前節のように決めきれなかった。大木監督は前日に夫人を亡くされていた中での指揮だったという。絶句するくらいに、つらい覚悟。京都時代も「紫のG-SHOCK」のエピソードなど、名将を影から支えてくれた方でした。ご冥福をお祈りいたします。 【徳島vs岐阜ハイライト】