二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2015明治安田生命J2リーグ第4節 京都vs讃岐

2015-03-29 | 蹴球

京都サンガF.C.△1-1△カマタマーレ讃岐
           48'仲間隼斗
            (↑高橋泰)
85'大黒将志
 (PK)

[警告・退場]
・京都
 90+1'山口智(C3)
・讃岐
 62'アンドレア(C4)
 65'永田亮太(C1)

【全体の印象】
5バックを布いた讃岐は、中盤も素早く引きスペースを消して強固なブロックを構築。京都はブロックの手前でボールを回すだけ。後半早々讃岐はアンドレアを走らせるカウンターからサイドを揺さぶって狙い通りの得点。京都は終盤まで強固なブロックを崩せなかったが、駒井のクロスを山本が腕ごと防いでPK。どうにかドローで終えられ3連敗は免れた。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチは岡村和哉
・大黒を徹底マークし京都のストロングポイントを消す。
・岡村の両側にいる武田と藤井が適宜援軍に回り、シャッターを閉める。

■真のマンオブザマッチは北野誠監督
・京都の戦術の中心・大黒を消し去る徹底した作戦がズバリ。
・ボールの奪い所、潰し所、抑え所が明確で、よく訓練されていた。
・あえて攻め込ませてからのカウンターがハマる。まさに釣り野伏。
・引いた守備でも消極的ではなく、むしろ貪欲でアグレッシブ。
・組織力と知恵があれば、運営費少なくても戦えますよ、と証明。

■知恵比べに敗れた和田監督
・エースが対策されても、エース頼みの姿勢は変えず。
・対策されてない別ルートはないの?プランBはないの?
・てゆうか讃岐がスペース消して守備固めてくるのはわかってたよね?
・選手交代しようが大きな流れは変えられず。
・結局どんなチームを作りたいの?個の能力頼みのチーム?
・全体的にハングリーさに欠ける。貪欲さが感じられない。
・「モチベーション上げるのが上手い」(野口強化部長談)との触れ込みだったけど………(???)。

■讃岐に暴かれた守備の弱点
・アンドレアにかき回され、金南一、山口、バヤリッツァの機動力の低さが鮮明に。
・金南一の両脇のスペースはかなりの弱点。
・攻守の切り替えが遅いため、カウンターを浴びるとスカスカに。
・杉本がどうにか止めたが、永田が抜け出したシーンは致命的。
・左右に揺さぶられると、すぐに守備網が広がってしまう連動感のなさ。
・相変わらずクロスに対してボールウォッチャーになりがち。


【本日のひと言】
「う…どんどん離れていく」

2015明治安田生命J2リーグ第3節 大宮vs京都

2015-03-21 | 蹴球

大宮アルディージャ○2-1●京都サンガF.C.
54'カルリーニョス
(PK)
            67'大黒将志
            (↑CK山瀬功治)
89'河本裕之
(↑渡部大輔)

[警告・退場]
・大宮
  3'菊地光将(C1)
 22'横谷繁(C2)
 90+2'金澤慎(C2)
・京都
 88'ダニエルロビーニョ(C5)

【全体の印象】
 開始早々PKを獲得するも大黒が決められなかった京都。その後も走力で上回って圧倒的優位を保つが、ゴールは脅かせず。攻守に精彩を欠く大宮は後半開始から積極的に押し込み、PKを奪って先制。セットプレーから追いついた京都だが、「大黒頼み」でプレーは去年同様アバウト。終盤、大宮のロングボール主体の攻撃に守備が綻びをみせ、苦杯を舐めた。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチは加藤順大
・もしも大黒のPKを止められてなかったら、大宮は大敗した可能性も…。
・大宮は全体的に出来は良くなかったが、加藤の安定感は傑出。
・頼もしいGKがいれば、最終ラインもズルズル下がらなくてすむしね。

■前後半で潮流が逆転
・前半は京都の早い出足と早いボール回収でゲームを支配。
・大宮はアバウトに前に蹴るだけで怖さなし。横谷はラフでミスだらけ。
・後半から大宮の前線が裏を衝きはじめ京都の最終ラインを押し下げる。
・最終ラインと金南一との間にスペースが空き、そこを横谷に使われ大宮ペースに。
・流れを掴んだ時間帯でのPK獲得&ゴールゲットした大宮。

■大黒の功罪
・前半はボールを引き出す動きも少なく存在感もなく、すこぶる不出来。
・後半山瀬が入ってからは大黒目がけてボールを入れる「戦術大黒」に。
・一発で決めきる得点感覚を見せ付ける。動きの質とは無関係に点は取れる。
・前半は割と丁寧に組み立てようとしていたが、結局は「とにかく大黒を狙え」になるのね…。
・まぁ大黒も意識して周囲を生かすプレーもみせるようになったんだけど…
・つまるところ攻撃面は去年と同じことやってるだけ。

■逆襲のシナリオが描けない交代策
・登録したサブメンバーにFWゼロ。高さで勝負できる選手もおらず。
・何とか逆襲したい時に使えるカードがないのか、それとも…
・どうしても動かせないカード(大黒)があって思い切った手を打てない?

■深刻なGK不足
・杉本は非常に良いプレーを連発していたものの、フラフラっと前にでた2失点目は致命的ミス。
・出るのか出ないのか、CBとのコミュニケーション面は去年から相変わらず今ひとつ。
・1度のミスが致命傷になるGKというポジションの不条理さ。難しさ(そして重要さ)。
・そこそこ安定してた清水が全治3ヶ月。杉本も山田も怪我明けで経験不足。
・困った。


【本日のひと言】
「3節にして先行するライバルを、追う身や」





2015明治安田生命J2リーグ第2節 京都vs磐田

2015-03-15 | 蹴球

京都サンガF.C.●0-2○ジュビロ磐田
          21'藤田義明
          (↑ジェイ←CK)
          28'アダイウトン
          (↑バヤリッツァ)

[警告・退場]
・京都
 18'佐々木勇人(C2)
・磐田
 なし

【全体の印象】
京都は中盤でも前線でもタメが作れず。磐田は速いパス回しから徐々に押し込んだ。両者のストロングポイントである大黒とジェイは互いに消し合い、双方いい攻撃も出なかったが、CKから磐田先制。さらにバヤリッツァのパスミスから追加点を奪いリードを広げる。この日磐田左サイドを完全に掌握していたアダイウトンが下がってから、ようやく京都が攻勢に出るも、最後まで伊野波・藤田は大黒を自由にさせず。ポストを叩いた宮吉のミドルが最大の決定機だった。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチはアダイウトン
・京都のストロングポイント・石櫃の攻め上がりを猛速で潰し、仕事をさせず。
・京都最大の弱点である石櫃の裏を鋭く衝いて、散々京都陣地を蹂躙。
・その裏返しとして石櫃がマンオブザワースト。アダイウトンが下がると息を吹き返したが…。

■読まれていたピンポイント攻撃
・京都の攻撃の狙いはクロスにFW(主に大黒)が点で合わせるサッカー。
・磐田は両CBが大黒へのパトロールを怠らず、点の部分を見事に消した。
・クロスの上げ所もしっかり狙っていて、京都にいいボールを上げさせず。

■福岡が酷かっただけじゃないのか?疑惑
・金南一、原川が共に守備的になってしまい、中盤から組み立てられず。
・原川は積極性不足。もっとボールを動かすなり自ら動くなり、チャレンジしていかないと。
・中盤から前線に飛び出すのは佐々木だけ。飛び出しても孤立したり、ミスしたり。
・有田は相手に押しまくられてまるで下がり目の中盤。攻撃でまったく機能せず。
・守備は金南一の緊急対応力、山口智の気配り力、バヤリッツァの強靱さで成り立ってるだけで、さほど組織的でもない点を露呈。
・→前節良かったのは、井原アビスパが酷かっただけという疑惑が浮上。

■つまらぬ失点
・1失点目はセットプレー、2失点目はミスから。流れの中から崩されていないので悲観することはないのだが…
・あっさりCKを与えた清水のプレーは怠慢。CK与えた後にジェイと談笑。ちょっといただけない。
・CKの時ジェイをマークしていたのはバヤリッツァ。あっさりはがされて後ろに擦らされた。
・2失点目のバヤリッツァのパスミスは去年から時折みせる気の抜けたプレー。
・若手(菅沼や磐瀬)はバキを押しのけてスタメン取るくらいの気概を。

■ビハインドでもの足りぬ采配
・明らかに不出来だった2人(有田と原川)を交代し、内容は改善。
・足を引っ張っていた石櫃の所はもっと早急にどうにかできなかったか?
・宮吉投入後のフォーメーションは金南一をアンカーにした4-1-4-1の形。
・消されすぎてた大黒を引っ張り、ダニエルロビーニョと宮吉の蓋になっていたのは気になるところ。
・最後に切ったカード黄辰成はまったく機能せず。そもそもこじ開けたい時に使うカードがいない。
・ビハインドになった時に反転攻勢に出るのも遅すぎた。采配も積極性不足。

【本日のひと言】
「早くも上位は遠江(とおとうみ)」






2015明治安田生命J2リーグ第1節 福岡vs京都

2015-03-08 | 蹴球

アビスパ福岡●1-3○京都サンガF.C.
          21'山口智
          (↑石櫃洋祐FK)
          40'石櫃洋祐
          (↑駒井善成)
          56'オウンゴール
          (↑末吉隼也←駒井善成)
77'中原貴之

[警告・退場]
・福岡
 20'酒井宣福(C4)
 50'中原秀人(C2)
・京都
 なし

【全体の印象】
序盤からペースを握ったのは京都。福岡が受けに回ったこともあり、京都は右サイド石櫃を中心に主導権を握る。開始早々の3分、石櫃のFKからいきなり大黒のJ2オープニングゴールと思いきやオフサイドだったが、再び石櫃のFKから山口が得点したことで、京都優位の流れは決定的に。主体性を欠いた福岡に対し、京都は佐々木の積極性が光り、終盤までペースを握り続けた。福岡は77分にようやく1点を返して勢いづいたが、攻撃はパワープレーでゴリ押し気味。京都は宮吉、黄辰成、伊藤を試しつつ逃げ切った。

【特記ポイント】
■マンオブザマッチは佐々木勇人
・佐々木が中央から多方面に動くことで、福岡は終始混乱。
・佐々木は前線からのチェイスも献身的。動きの質は工藤浩平同等以上。

■サイドで優位に立つ
・序盤から京都の両SBが高い位置を占め、福岡の城後・酒井の攻撃力を削ぐ。
・同時に両SBを経由する速い攻撃が効果的。得点機を演出。

■前線の可変性
・大黒の生息範囲は去年よりも縦に広くなった感じ。
・3トップといいつつも柔軟で、大黒-有田の2トップになる形も多い。
・そこに突然佐々木が絡んでくるもんだから相手は相当厄介。
・駒井はサイドに張る時もあれば、MF的に絞る時もあり、非常に柔軟。
・途中出場の宮吉は味方を走らせるパスを何本か出す。

■守備の安定感
・金南一が臨機応変に穴を塞ぎ、守備陣形に隙が出来にくかった。
・山口、黄大城も相手の動きを予測し、間合いを詰めすぎずクレバーに対応。
・石櫃、バヤリッツァはボール当たりに行きすぎる癖が抜けきれてなく、ちと不安。
・攻撃にはあまり関われなかったが、原川は守備面ではまずます。
・GK清水は守備機会も少なかったが、キャリアに裏打ちされた安定感あり。

■交代策
・3-0の段階で交代に動き、1枚目は3-1にされた直後。
・3枚とも攻撃的カードを切ったが、戦術面よりモチベーションを高める狙いか?

■真価は保留
・良い戦いぶりだったが、福岡がまだまだチームとして一体感を欠いていたのも事実。
・もっとハードワークしてくるチームと対戦した時、どうなるか?真価はそこから。


【本日のひと言】
「さ、さっき守備してた佐々木が大黒を追い越してるよ…」