二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2011J2第17節 草津vs京都

2011-06-19 | 蹴球

ザスパ草津●2-4○京都サンガF.C.

■後詰めの重要さ

 攻め込んで敵を追い詰めたが、最後の一手がっ!!という場面に、勝負事ならば必ず遭遇するのである。いくさではこれを「後詰め」と言う。後詰めは本当は2種類あって、守備側が後詰めを頼む方が戦略的には重要なのだが、この場合は攻撃時の後詰め。敵を取り逃さない最後の一押し。
 さて、本日の京都サンガ、なんとびっくり4点も入れた。
・【1点目】伊藤が右サイド突破→マイナスのパス→中山スルー→内藤シュート→弾かれた所を中山が詰める
・【2点目】内藤が中央にドリブルで切れ込み外に→鈴木慎吾走り込んで決める
・【3点目】左サイドの混戦から中山が突破→ゴール前にマイナスのパス→伊藤詰めてゴール
・【4点目】内藤が猛然とスチール→伊藤が受けてフェイントでかわしDFの股を抜くシュート

 どの得点シーンも敵陣に押し込んだ後、きっちりと後詰めが現れた。2列目、3列目がどんどん前に顔を出す。ようやく大木監督が甲府時代に見せてたサッカーに近づいてきた。しかしショートパスにこだわらず、スルーや縦パスを多用する(できる)のは、当時の甲府よりもポテンシャルの高さを物語ってるようにも思える。

■もう守備は諦めた
 ただし2失点。特に2-2に追いつかれた時は、「またか」と思ってしまった。セットプレーからフリーの選手を生み出してしまうのは、もはや修正不可なのか?流れの中からは、意外なほど粘り強い守備も、ポーンと放り込まれたらボールを目で追ってしまう。萬代みたいに一度下がってから走り込む“視界から消えるプレー”をされるともうお手上げ。組織の問題か?個の問題か?
「2失点しても3得点すればいい!」って哲学なんだろうけど、見てる方をドキドキさせてしまうこのサッカー、なかなか心臓に悪いけど、面白いっちゃー面白い。ガチガチに守って攻撃の良さが消されたら意味はないもんね。

 ところでこの試合、京都は1stユニフォームでできなかったんだろうか?


〈京右衛門的採点〉
水谷 6.0 …草津の強力外国人の壁になった。
酒井 6.0 …今日もアグレッシブな守備で走力が生きた。
染谷 6.0 …いいカバーといいフィードが目立った。
森下 6.0 …安定感。一度びっくりするようなクリアミスしたけど。
秋本 6.0 …いい意味で目立たなかった。機を見て守備を支えた。
加藤 5.5 …今日も黒子役。プレスキックはイマイチ。
内藤 7.0 …3得点に絡むキレキレぶり。攻撃の立役者か。
鈴木 6.0 …しっかり中盤でボールをつないで、チャンス逃さず1得点。
伊藤 6.5 …ドリブルは独壇場。周囲もよく見えてる。
久保 6.0 …今日は最前線で相手を引きつけ役。それも大事な役目。
中山 7.0 …ゴールに突破にボールの引き出しにゲームメイカーまで。
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駒井 5.5 …低い位置をそつなくこなし、持ち味は発揮できず。
中村太 5.5 …スピードに乗った突破は○だが、フリーで2本外す…
金 ――
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大木監督 6.0 …ドゥトラと中村充の代役がハマる。勢いを殺さない采配を