二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2011J2第18節 京都vs横浜FC

2011-06-26 | 蹴球

京都サンガF.C.△1-1△横浜FC

■橋頭堡
「見ていて落ち着かないゲーム」ってのがたまにある。ボールは動くが、どこかヌルヌルとしてるように動くばかりて、収まり所がない。この試合の前半は、まさにそんな感じだった。横浜FCのファーストチェックがすこぶる速く、京都は速いチェックにボール奪われないようにとあまり意図を込めないで素早く蹴り出して、その流れのまま意図なくボールを動かしていたようだった。伊藤優汰の自慢のドリブルも、横浜FCに完全に対策されていたようだ。
 しかし後半、京都が中村太亮を投入してボールが落ち着くようになった。中山博貴が2列目に下がり、中山を経由することでボールが一度落ち着くようになったのだ。それはまるで橋頭堡(きょうとうほ)だった。攻めの拠点として中山がボールをさばき、自ら最前線に踊り出すようにして内藤のキラーパスを受けて先制点を沈めた。

■もう一度見てみたいサッカー
 結果的には、1-1の引き分けだった。終盤にいくつもチャンスがあって、いくつもピンチがあった。スリリングな劇場サッカー。細かいミスも多くて、それをああだこうだ言っても仕方ないが、ピッチにいる選手は両陣とも死力を尽くした。それはまがうことなく「でも観戦してよかった!」と思えるゲームだったのだ。序盤のあの、「それで全力出し尽くしてるの?」っていうサッカーから随分進歩したと実感した。
 そしてこの好ゲームの影の演出者は、コンタクトプレーに対してほとんど笛を吹かず、チャレンジを重視した東城主審だろう。(一度だけ報復プレーっぽいのを流したけれども)おおむねクリーンで、カードは一枚も出ず、見てる方は笛にまったくストレスを感じなかった。サッカーっていいスポーツだ、と思えた一夜だった。


〈京右衛門的採点〉
水谷 6.5 …終盤、スーパーセーブを連発しチームを救う。
酒井 6.0 …攻めるも守るも全力疾走。挑みかかる髭!
染谷 5.5 …前半◎後半△。失点シーンは地味にマークミス。
森下 6.5 …ほぼ完璧。チャンスを作らせない動き。
秋本 6.0 …バランス取りながら今日も危険区域の埋め立て作業。
加藤 6.0 …難しい動きを要求されたが、だいたい良かった。
内藤 6.5 …常に前への意識で絶妙スルー。ただし守備は…。
鈴木 5.5 …無難で堅実な動きだが切れ味は今ひとつ。
伊藤 5.5 …警戒されて思うように動けず。挑戦する姿勢は◎。
久保 5.5 …序盤はイマイチ。時間が経つにつれ、安定感は出た。
中山 7.0 …攻撃も守備も頭もキレキレ。ピッチの王様。
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中村太 5.0 …相変わらずのチャンスクラッシャーぶり。
金 5.5 …キレのある抜群の動きと、残念すぎるフィニッシュ。明暗同居。
ドゥトラ 6.0 …可能な限りチャンスは増やした。ミリ単位で噛み合えば。
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大木監督 5.5 …金→ドゥトラの順でカード切ってればどうなっただろう?