伊藤若冲の速い筆勢が印象に残り、細見美術館を後にしました。岡崎エリアの静かな一角に佇むカフェ、どこか懐かしさが漂います。
古いテーブルや椅子の似合う空間が心を落ち着かせます。
注文した後、しばし壁に飾る額を眺めます。店をはじめた初代オーナー「ゆりおばあちゃん」は明治時代の職業婦人らしい人物。当時では珍しく美術学校を卒業した後、フレンチレストランを開業した後今のカフェへと転換しました。
店の名物「タルト・タタン」
この濃いめの焦げをつけ、凝縮したりんごの旨味を引き出すまで、一体どれだけ火入れしたのか、想像してみたくなります。
タルトごとに柔らかく、おばあちゃんの愛情を感じるラ・ヴァチュールのタルト・タタンでした。
万人が認める美味しさのほか、好き嫌いの別れる個性的なものも、自分は好きです。
小食食いしん坊のささやきです。