
繊細な味がほしい朝は、太平猴魁を淹れました。
手前にあるのは、最近購入したガラススガハラの作品です。ガラススガハラの作品は、昨年出会ってからずっとほしかったのです。写真のせいで、ぽってりしていて、本当は、くぼみのあるデザインの方も、つるっとした方も、どちらもたまらなく可愛いのです。手のひらに載せる時のフィット感はなんとも言えない心地よいのです。これで中国の緑茶を飲もうと一目ぼれしました。
しかし、主人は太平猴魁が淡泊しすぎて好みではないと言います(笑)。もったいないなーと思いました。
太平猴魁は、安徽省黄山の銘茶。炒り茶がメインである中国緑茶のなか、「烘青」といって網の上でいぶるタイプの緑茶。筒状のグラスに丁寧に淹れると、まるでわかめのように膨らみ、水中で自由自在に舞います。そのうちに、茶葉の細い繊維が本体からポロリと離れ、浮遊しはじめるのがまた面白いのです。中国では、古くから太平猴魁がグラスに入った時の姿について、このような言葉が残されていました。
刀枪云集,龙飞凤舞
刀と槍が空中に集まるようであり、龍と鳳凰が共に舞うようである。どちらも、太平猴魁が水中でたくましく変化するのをイキイキと表現する。
太平猴魁は、味よりも、優雅な姿を楽しむ一品だと思います。
癒されるひと時、今日も一日頑張ろうと思えました。
