岡田美術館の東洋陶磁コレクション、
その数と美に圧倒されました。
三階北斎夏美人図の前にしばし足を止めます。
薄手の着物の下に、紅い襦袢を覗かせ、夏らしい季節感が表れ、女性内面の描写まで匂わせていたな…と眺めていましたところ、隣りに立っている親子の会話が耳に入りました。
「見て、赤い下着、涼しそうでしょ」
言われたまま、赤いリボンで髪の毛を結える十歳ぐらいの女の子が大きく目を開いて真剣に図を見つめます。
美を共感させた
親子の素敵な会話です。
美術鑑賞の種、
知らず知らずうちに蒔かれています。
江戸時代に88歳まで長生きした北斎も
もしこの会話を聞いていたら
ほくそえむでしょうね。
館内足湯カフェで休憩を取りながら眺める現代画家福井江太郎の大壁画 風神雷神。