goo blog サービス終了のお知らせ 

茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

曜変天目と破草鞋

2019-05-04 22:18:35 | 展示会・イベント


曜変天目と破草鞋(ハソウアイ)の題に、
一瞬でも不思議に思ったことがありませんか。

仏門に入る人にとっては、
曜変天目であろう、
破れたわらじであろう、
両方お釈迦様の教えをする道具。

破れたわらじは、無用なものでも価値があります。

禅の教え、深いですね…

現存する三つの曜变天目の中、藤田美術館、静嘉堂文庫の所蔵は、今日の居場所に落ち着くまで、売買されたり転々とされていました。

しかし、仏門の内に入る大徳寺天目だけ、四百年前から今日まで、一度も外にでることがありませんでした。

茶碗本来の光彩に留まらず、
大徳寺天目は、色んな意味で
侘びているように思え、
帰路につきました。


茶席イベント「泡茶の変遷」@エコ茶会2018

2018-10-03 06:30:37 | 展示会・イベント

2011年初めて上梓された
原書『茶味的麁相』では、
読者の目に飛び掛かりましたのが、
著者李曙韻氏の侘びさびの世界でした。
2017年、ある出来事を機に、
アーティスト気質の李曙韻氏の色彩は、
マットな明るい色彩に生まれ変わりました。

エコ茶会二日目の茶席は、新生李曙韻をイメージ、薄ピンクの茶服を着てみました。

茶席は、うらりんさんにアレンジして頂き、薄ピンクと薄グリーンの二席を設けました。

薄ピンクの茶席では、銀彩のお碗と蓮華で、碗泡の席を設けました。茶花の代わりに、茶菓子とともに高台に飾ったのが、新鮮な小青柑。この時期では、広東人が小青柑に湯を注ぎ、飲むようにしているそうです。

碗泡を茶藝として確立させたのが、まさに李曙韻氏です。お茶は、今年の明前天目湖白茶(江蘇省天目山緑茶)を用意しました。

薄グリーン茶席の室礼は、錫の茶盤に九壺堂の双杯品茗一式を。菊の花に縁の深い李曙韻氏をイメージ、茶席では糸菊を二本あしらいました。ちょしさんチョイスで、台湾拉拉山ウーロンでお客様をもてなしました。


二日間、沢山の方と再会でき、新しい出会いも嬉しかったです。

会場で用意された新刊、二日間とも売り切れました。ご購入頂いた皆さま、誠にありがとうございました。

本の中味をしっかり読まれていきますように。



セミナー新刊『中国茶のこころ 茶味的麁相』と茶家十職の世界@エコ茶会2018

2018-10-01 20:00:49 | 展示会・イベント

三年ぶりにエコ茶会に参加しました。

今年は、ちょしさんとうらりんさんと三人で『茶味的麁相』日本語版のプロモーション活動を担いました。

初日のセミナーでは、ちょしさんは司会を務め、麁相の意味を紐解いてくれました。うらりんさんは、茶会や茶席の視点から、アーティスト李曙韻氏の世界を紹介。それなら、私は「活字からみた李曙韻氏の世界」を話そう、と三人の話し合いで決めました。

どうして李曙韻氏の世界に惹きこまれていたのか、セミナー用の資料を練り、ちょうどこれまでの経緯を整理する機会にもなったのです。終わるとストンと腑に落ちたものを感じました。

茶によって、約四年前三人が集いました。
一筋縄ではなかったのですが、チーム一人ひとりの役割があってようやく日本語版の完成することはできました。

とっても贅沢な経験をさせて頂きました。
感謝の一言につきます。

自分の向き合うべき課題がみえたのは、
何より嬉しい事です。

エコ茶会以降のイベントも宜しくお願いいたします。


『中国茶のこころ 茶味的麁相』銀座蔦屋イベント

2018-09-21 13:31:35 | 展示会・イベント

『中国茶のこころ 茶味的麁相』が、中国の中秋節の日に発売されることになりました。偶然です!

一連のイベント、沢山の方々にお申込みを頂き、誠にありがとうございます。

私達もイベントに向け、着々と準備を進めてまいりました。広州で知り合った茶友にも色々と力を貸してくださりました。東京行きの荷物、詰めていくのが楽しみです。

10月5日、10月6日、銀座蔦屋でのイベントのご案内です。ご興味のある方は、ぜひ店頭までお申込み下さい。
【茶会】

【トークショー】

『中国茶のこころ 茶味的麁相』の刊行に寄せて

2018-08-25 17:11:10 | 展示会・イベント

9月21日 KADOKAWA出版より 『中国茶のこころ 茶味的麁相(ちゃみてきそそう)』が発刊されます。(中国茶のこころ KADOKAWAと検索)

中国で最も注目を集める茶人の一人、李曙韻(リ シュウユン)氏が語る、中国茶の世界を深層に描きだす翻訳本。

美しい茶席や茶空間の根底に何があるか、私自身感銘を受けた一冊です。

四年前、富田直美さん、浦川園実さんと私 田中優伊の三人が翻訳編集チームを結成、日本語版のプロジェクトに挑みました。台湾の写真家、蔡永和氏による情緒ある写真とともに、日本語版は、文化評論家としても活躍されている陶作家の安藤雅信氏に監修して頂き、原書にないインタビューや現代中国茶道具などの詳しい解説を加えました。

茶の湯もたしなむ、若き装丁家 菅渉宇さんに装丁デザインをして頂きました。一新した日本語版表紙にもご期待下さい。

発売日より約一週間後、東京都立産業貿易センター・台東館で開かれるエコ茶会にて発刊記念イベントの第一弾を開催します。
イベントの内容や予約方法は、エコ茶会HPにてご確認ください。

☆9月29日 セミナー「新刊『中国茶のこころ』と茶家十職の世界」
翻訳編集チームから見た茶人李曙韻氏と彼女の世界観を解説。このプロジェクトを通して今の心境も話す予定。

☆9月30日 ミニイベント「茶席『中国茶のこころ』〜泡茶の変遷」
本書では淹れ方や茶器の変遷に多くのページを割いています。
淹れ方の違いを楽しんで頂ければと思います。
茶淹れは翻訳編集チームの三名で行います。

お申込みの受付は、2018年8月29日21時よりスタートします。
会期中は、書籍販売ブースで新刊の販売もしております。
私もエコ茶会の二日間に合わせて一時帰国します。
会場でお会いできるのを楽しみにしております。

それ以降も発刊記念イベントが企画されています。私は不在になりますが、合わせて宜しくお願い致します。
詳細は決まり次第、告知させて頂きます。どうぞ乞うご期待。