くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

3Dプリンターに見た未来(2)

2013-07-07 23:55:02 | つれづれなるまま
「ものづくり」の分野において、
3Dプリンターはかつての産業革命にも匹敵するとも言われています。

3Dプリンターの性能がさらに向上し、
普及することによって高額の金型や大型機械が不要になる。
すると人件費や製造時間が圧縮でき、大幅なコストダウンが図れる。
すなわち、高度で熟練した技術を持っている金枠職人や、
工作機械を設計したり製造する技術者も過去の職業となる。
さらに、工場でものを加工したり、組み立てたりする単純労働者も不要となる。
労働者の就業地図が大きく変わるということです。

科学技術が進歩し、世の中が便利になればなるほど、
人間がやっていた仕事はどんどん機械に取って代わられます。
しかし、そうして仕事を失った人、昔だったらそうした仕事に就くはずだった人、
そのような人みんなが別の仕事に就けるわけではありません。

すると世の中に何が起きるでしょうか。

単純明快な言い方をすれば、
世の中を便利にすることを考え、商品化する側の人々と、
商品化された便利さを享受するだけの側の人々に分かれるということです。
そして前者の人々はますます富み、後者の人々は次第に貧しくなって、
貧富の格差が拡大していくのです。

「科学技術の進歩が、人々の貧富の格差を助長する」

それは紛れもない事実です。