くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

クレーマー扱いされないために(20)

2011-10-10 22:31:35 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【行動編】
その4.クレームメールもラブレターと同じです

インターネットがあたりまえの時代になってからは、
E-メールでのクレームが増えてきました。

昔は、手紙でクレームをつけるとなると、書いて送るほうも手間だし、
受け取るほうも、「普通のクレームとはちょっと違う」という重さを感じたものです。
しかし、今では、内容証明で送られてくるような深刻なものや、
反社会団体などからの公開質問状などを除けば、
手紙によるクレームというものはほとんどなくなりました。

その代わりに多くなったのが、E-メールによるクレームです。
E-メールは、電話や直接相手に面と向かって言うのとは異なり、
気軽で手軽にクレームを伝えることができる便利な手段です。

しかし、「気軽で手軽」すぎるのか、
口語調になっていたり、調子に乗りすぎて脅迫文になっていたり、
自筆の手紙の頃にはありえなかったようなものがあります。

特に今の若い人は、
きちんとした「手紙」の書き方を身につける機会がなかったのか、
その傾向が顕著です。

「回答がなければ、貴社は大きな損害を被ることになる」
などと書かれた脅迫じみた内容のE-メールを放置しておいたら、
数日後に書いた当の本人が会社にやってきました。
「やっぱり反社か!」と身構えて上司と二人で会ってみたら、
実に真面目で礼儀正しい青年で面食らったこともあります。

ビジネス本には、「手紙とE-メールは違う」というようなことが書かれているものもあります。
手紙のようにかしこまらなくても良いから、ビジネスツールとして便利なのだというのですが、
それは既知の間柄での、通常のビジネスのやり取りでのことです。

企業のクレーム担当者は手紙に限らず、
E-メールのような文書に残るものは、言葉だけの場合よりも重く捉えます。
なぜなら、言葉は口を動かすだけですが、文書に残るものは手を動かさなければなりません。
そのひと手間に、申し出者の特別な想いを感じ取るからです。

「手紙は夜に書かない」「投函するのはひと晩たって、読み直してから」
などと昔は言われましたが、E-メールによるクレームも手紙と同じです。

自分は客だからといって、また、クレームだからといって、
2チャンネルとまでは言わないまでも、ブログやツイッターに書き込む感覚でいては、
言いたいことや真意は、相手には伝わりません。