学生だった頃、もう三十年くらい昔の話ですが、
ある社会科の教師がこんなことを言っていました。
「戦争によって生まれた憎しみは、次の戦争によってしか消えない」
つまり、先の大戦で中国や韓国が抱いた日本への憎しみは、
日本がどんなに謝罪や賠償をしようとも消えることはない。
それが消えるときは、日本以外の国によって新たな戦争が勃発し、
憎しみの矛先が別の民族に向けられたときだけであるということでした。
そのときは、なるほどそういうものかも知れないと思い、
その後、戦後60年以上も続く反日教育や反日運動の報道を見るたびに、
その教師の言葉が頭の中に甦ってきたものでした。
しかし、最近は彼の国の対日感情が、少し変わってきたように感じます。
先の菅談話に対しても、韓国内の世論は比較的穏やかです。
アジア外交を重視する民主党政権に配慮しただけとも思えません。
韓国が竹島を実効支配していても日本は弱腰だし、
日本海を東海に改めよとの主張は国際社会で次第に受け入れられ、
世界地図に併記する国も増えつつあります。
中国も日本が実力行使に出られないことをよいことに、
東シナ海の油田開発を侵略的行為で既成事実をつくり、
日本から大幅譲歩を引き出してやりたい放題です。
なによりどちらの国もめざましい経済成長をとげ、
ハブ空港やハブ港湾など、アジアの経済拠点も日本から移ってしまいました。
かたや日本は失われた20年どころか、
30年も視野に入れることを心配しなければならないような状況です。
日本に対するコメントひとつとっても、
彼らはあきらかに上から目線で余裕の態度です。
なるほど、新たな戦争などが起こらなくても、
戦争によって生まれた憎しみが消える方法があったわけです。
日本が国力を失い、
彼らに追従しなければならない国になったとき、
彼らが抱くのは恕心でしょうか、それとも復讐心でしょうか。
これでいいのか日本!