くろねこの散歩道

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現実無視の「5分ルール」 医療崩壊へ・・・

2008-02-23 22:56:00 | 医療
こんばんは、くろねこです。

〝5分ルール〟で「医療崩壊」加速!?

 今年4月の診療報酬改定で、医師が再診の際にリハビリや処置等をしない医療(医学管理)を行った時に算定している「外来管理加算」の要件について、新たに〝5分ルール〟が導入されたことで、医療現場に波紋が広がっている。「診察・説明には5分の時間を要する」と、厚生労働省は5分という目安を設けて外来管理加算の算定要件にした。しかし、このルールに基づくと、現在より診察時間が延びて、特に200床以下の病院等では少数の医師で多くの患者に対応できなくなるうえ、算定が減る医療機関では収益が下がると見込まれる。「5分ルール導入で、地域の医療崩壊は加速する」と、導入前に早くも現場から批判が挙がっている。

開業医や勤務医 労働強化
 外来管理加算をめぐっては現在、「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術等を行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められている。この外来管理加算について、厚労相の諮問機関で診療報酬等を審議する中央社会保険医療協議会(中医協)は今年4月の改定で「診察結果を踏まえ、病状や療養上の注意点を説明し、その要点を診療録に記載するなどの診察・説明には5分の時間を要する」などと、5分ルールを設定することにした。

 新たなルールに対して、東京都内の開業医らは「時間要件を満たして診療時間内に診察を終えようとすれば、一日に診察する患者を削減せざるを得なくなる」と指摘。そうなった場合、病院を受診する患者が増えて病院勤務医の労働強化につながる▽患者を減らした開業医は収入が低下し、経営悪化によって倒産しかねない▽時間要件を満たして、すべての患者を診察しようとすれば診察時間を大幅に延ばさざるを得なくなり、(病院勤務医に加えて)開業医が疲弊し、その診療所に勤務する看護師の労働強化になる-などと危惧している。

2千万円超の減収予想も
このような問題点は、診療所(開業医)に加えて200床以下の公立病院に与える影響が大きいとして、青森県保険医協会が緊急アンケートを実施。県内の200床以下の公的病院18病院のうち11病院が回答した。
 5分ルールについては、11病院のすべてが「反対」と回答。5病院が時間要件の導入後も外来管理加算を算定できる割合は10%未満に過ぎないと答えた。医療崩壊に関しては、「加速する」が7病院に上り、「加速しない」はゼロだった(残りの4病院は「分からない」と回答)。
 また、8病院が1千万円を超える減収を予想し、年間2千万円を超えると答えた病院もあった。
 さらに、現時点では外来管理加算の算定可能割合を10%以上と見込んでいるものの、その割合が10%程度に止まった場合には、減収予測が年間約4千万円になる病院もある。

 このほか、算定人数の上限(1日当たり・1週間当たり)が設けられることになり、毎日の算定患者の氏名・算定開始・終了時刻を記入した記録簿(日報)なども必要になると考えられ、事務的作業量が増えて医師の負担が増加すると予想。同協会は「5分ルールの導入で減収・負担増となり、地域の医療崩壊は加速する。診療報酬改定は、地域医療の現場の声を聞きながら進めるべき」と訴えている。

 東京都内の開業医らも「診療の場においては内科や小児科でも、例えば、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行シーズンでは一律に5分の指導をしなくてもパンフレット等を渡し、迅速キットで正確な診断をすることなどで、5分以内でも十分な外来管理となる実例が多い。その方が他の患者への感染を防ぐ観点からも望ましい」と指摘。皮膚科や整形外科の場合にも触れ「多くの患者が受診するため、表面上は1人5分未満となっても、医師以外のスタッフによるケアを受けるため、実質、1人5分以上となる科もある。時間で評価をするのは不合理」と強調している。

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14637.html;jsessionid=B8C4FDB82D2707B8DF971E4ED04E0FD0
更新:2008/02/21 14:37 キャリアブレイン

引用終了

これは、本当に無茶無茶です。
こんな事したら、重い人に時間を取れなくなりますよ!

 問題は診療報酬を決めている人間の中で、5分ルールを推進している欲ボケは誰だ?ということです。

 さて病院・診療所での「5分ルール」が規定された時、どうなるか?イメージしてみましょう。

現実的に1人の医師が診察時間に何人診察できますか?
9時-12時の診察時間で
10分毎の18人が物理的限界。
午後は2時30分-6時の診察時間で
10分毎の21人が物理的限界。

外来で、1日40人弱が限界です。
完全予約制で100%無駄なし、医者はトイレ休憩なしでの物理的限界数です。

ここに「紹介状」を書いたり、電話対応などの時間は含まれていません。
純粋な診察のみです。

面倒な患者や検査の患者がいれば・・・その分、後に延びます。

さて・・・これで希望する患者さんをすべて診察できるでしょうか?
もちろん暇な時は、これでも大丈夫でしょうが・・・
風邪が流行った時などはどうなるのでしょうか?

 待ち時間ばかり長くて、3分診察!と文句言う前に、冷静に考えてみませんか?

 現状では問題ない患者を3分で回転させて、その分面倒な患者に時間枠をとっています。

 患者側から見ると・・・5分ルール適用になると、医者にかかれなくなりますよ。待ち時間がさらに長くなりますよ。ピーク時ならば街の診療所でも3時間待ちになりますよ。

3時間待ちでも医者に診て貰うか?諦めるか?
さて、皆さんはどうしますか?

 アメリカのように、自己責任でドラッグストアでやみくもに薬を買いますか???

 よく目先の利益しか考えずに、アメリカのようにドラッグストアに、どんどん薬を置いて使いやすくしろという人もいますが、それは大きな間違いです。

 どうして、アメリカのドラックストアでは、日本では医師が処方する精神安定剤が置いてあるのか?考えてみませんか?

 このままじゃ~自民創価連合や財界や欲ボケ投機カネころがし(竹中一派)どもに日本の医療福祉は滅ぼされる!

みんなで、何とかすっぺ!


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2 コメント

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始めまして (仮)山田二郎)
2008-02-23 23:36:58
医療に携わる人は全て年収500万円程度の公務員とするべきや、医師の資格取得をある程度緩和するなどの抜本的措置を誰も提言しない事を不思議に思います。
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こんばんは (くろねこ)
2008-02-24 00:49:29
> (仮)山田二郎)さん

 医師の国家公務員化はベストな案だと思いますよ。

身分保障にもなります。混合診療を解禁して民間医療保険でぼろ儲けをたくらんでいる、コイズミ竹中新自由主義一派が一番嫌がることですね。

 現状では僻地対策としても…医師の一部公務員化は必須だと自分は思います。

 但し、国立医学部の定員を増やして、お金がなくても医学部に行ける状態は必要かと思います。
 医師の規制緩和よりも、まず国立の医学部の定員を増やす事が必要かと思います。

 医師以外の医療職まで全て国家公務員化されれば・・・
 医師以外は、赤飯炊いて花火上げる状況になると思います。某左翼政党が勝利宣言です(泣)。
保険料が(泣)。
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