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企業経営理論(人的資源管理 part25)

今回は「賃金管理」について整理します。

【賃金管理】
賃金の体系は大きく下記のように分類できます。
○所定内賃金
①基本給
年功給、仕事給(職能給、職務給)
②手当
管理職手当、通勤手当、扶養手当、住宅手当など
○所定外賃金
時間外手当など
○臨時給与
賞与や一時金など
○フリンジベネフィット
①退職金
②福利厚生手当 など

以上のうち、主だったもののみ以下にまとめておきます。

(基本給)
①年功給

従業員の勤続年数で賃金の額がきまる属人給です。
a.メリット
・従業員は生活設計しやすい
・新卒者を低賃金で採用できる
b.デメリット
・能力のある若手従業員のモラールが低下する
・古参社員を多く抱えると人件費負担が重くなりやすい
・企業の業績を反映しないので、経営に影響する

②職能給
人の能力(職能)により賃金面で評価するのが職能給です。
能力を評価し格付けする職能資格制度により、職能資格等級を基準にして賃金を決めます。
a.メリット
・従業員の能力開発に対する動機付けを図りやすい
・ポストに関係なく職能の高い人を処遇できる
・能力向上により会社にとっては業績の向上が期待できる
・社員が理解しやすい
・企業の業績に応じて人件費のコントロールが可能になる
b.デメリット
・能力評価は大変難しく、結果として年功的な運用になりがちである
・職能資格制度の設計が面倒である
・将来の生活設計が立てにくい

③職務給
その人が行っている仕事自体で賃金が決定されるのが職務給です。
職務を分析・評価し、職務の格付け(職務等級)にもとづいて賃金を決めます。
a.メリット

・仕事への忠誠心を引き出せる
・人件費のコントロールが可能である
・評価基準が明確で納得性は高い
・教育訓練費の節約が可能である
・外部から人材導入するときにスムースである
b.デメリット
・職務記述書の作成や職務評価が面倒である
・個人の意欲や業績を賃金に反映しにくい
・評価の低い職務に定着した場合、モラールが低下する
・定義してある職務以上の仕事を嫌いがちになる


次回も「賃金管理」について整理します。

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