歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

ベトナムのローカル金型メーカーを訪問しました

2008-12-15 23:59:27 | Weblog
ベトナム出張初日目、次に訪問したのはホーチミン市の西隣のロンアン省にあるローカル金型メーカーです。ここは最初に訪問したローカル鋳物メーカーとは違った意味で驚きの企業でした。


ローカル系プラスチック成形メーカーの子会社として2005年に設立されたばかりのこの金型メーカーは、主に電子部品など高精細なプラスチック部品の金型と成形品を生産しています。取引先の9割は日本企業を中心とする外資系メーカーです。アジアのローカルメーカーでは珍しいことに、このメーカーは成形よりも金型がメインの事業となっており、金型の外販の売上高のほうが成形品のそれを大きく上回っていました。
同社の金型で成形される製品の中には、写真のような海外向けの医療機器もありました。形状は単純なように見えますが、医療器具だけに非常に高い精度が求められるもので、同社の技術の高さがうかがえます。ちなみに公差は100分の3ミリから1ミリとのことでしたので、十分に日本企業が取引できる水準であると言ってよいと思います。


撮影禁止なので工場内の写真の紹介はできませんが、ハノイ近郊に進出している日系大手事務機器メーカーにも金型を供給しているだけあって、マシニングセンタ、放電加工機は日本製、スイス製の一級品を揃えていました。社長はホーチミン工科大学卒で、エンジニアには同大卒が多く、日系企業、ドイツ系企業からの転職組も多数在籍していました。
ベトナムにも技術的に侮れないローカル金型メーカーがあることを知ったのは大きな収穫でした。

ベトナムのローカル鋳物メーカーを訪問しました

2008-12-15 23:57:24 | Weblog
ベトナム出張初日目、まずはホーチミン市の東隣のドンナイ省にあるローカル鋳物メーカーを訪問しました。社長はどうも華僑のようです。1999年に設立された従業員130名の民営企業で、主にローカルの農業機械メーカーにシリンダーヘッド、ポンプ、エンジンケースの鋳物を供給しています。

工場の外観です。


製品です。


造型工程です。


驚いたのは従業員は裸足またはサンダル履きだということです。鋳物工場なのに。。。


さすがに型ばらしと仕上げ工程は靴を履いて作業をしていました。


ちなみに今の工場は新しい工場で、昔の工場には屋根もなかったのだそうです。溶湯が雨水に触れて水蒸気爆発の事故が起こらなかったのでしょうか。。。
今の日本では絶対見ることができない、すごい工場を見た気がします。しかし、農業機械はあまり今回の不況とは関係ないらしくユーザーからの引き合いは多いとのことでしたし、経営者も品質改善に前向きだったので、今後の発展が期待できる鋳物メーカーであると思いました。