AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

コーヒーが入るまで

2016年01月22日 | どーでもいいこと
今晩の修論指導も終わったので、

帰ろうかと思ったんだけど、

眠気がすごいのでコーヒーを入れています。


というか、眠気がすごくて、今日はすでにコーヒー摂取過多。


午後から、隣接している市の小学校の先生が日本語指導についての相談においでになり、話が盛り上がったこともあるのですが、3時間、お互いにしゃべり続けたもので、エネルギー切れをきたしています。


でも、現場の先生の多くは、能力も高く、こちらがお話したことは理解してくださるのも早いのがありがたいです。

市販の教材はないか、ということでおいでになったのですが、

解決策というか、「○○のような教材はないですか」と、何が必要なのかをご自分でイメージされてきてくださっているので、


ご自分で作られた方が早くていいですよ


と申し上げることばかり。


以前、オーストラリアの小学校教員の方にお話を伺った際、

オーストラリアでは、例えば、「○年生で円の面積の求め方を教える」ということだけが決まっていて、

教員のほうで、何を使い、どうやって教えるのか、を考えなければならない、ということを知りました。

日本のように、この教科書で、指導書にあるように教える、というのとは違って、

教員の「腕」の見せどころ満載のようなお話だったので、非常に興奮しておりました。


意外と、日本の学校の先生方は、この「腕の見せ所」を生かし切れていないのかもしれない、指導書に頼りすぎなのかもしれない、と思いました。

まあ、日本中どこに行っても「均質な教育」を受けるためには、一定の規格化は必要だと思いますし、

先生によって当たりはずれがある、というのは、学校選択制や教員の選択が可能ではない以上、仕方がないのかもしれません。


でも、教材を自作しては、というアドバイスに「そうですかー、やっぱりないかー、じゃあ作るか」というのはうれしい反応でした。


ただ一つだけ最後に。


学校の先生方は、授業の準備と実施、成績評価だけで過ごしていらっしゃるのではないので、保護者対応や、部活、学校の事務仕事などもてんこ盛りで、教材をゆっくり吟味して作る時間なんてどこにもないんですよ。だから、指導書が発達してきたのかもしれません。

教育の質の向上は、教員養成課程での学びを長時間実施すれば解決するのではなくて、現場の先生方に、十分、教材と取り組む時間的な余裕を与えることで十分図れると思います。

教員を増やせばいい、というのではありません。

教員が担当している事務仕事を引き受ける人員、保護者からの要望に応える人員、トラブルに対応する人員、そういった教員を教育に専念できる環境のための人員を増やしさえすれば、今よりはるかに教育の質は向上すると思います。


今日も、現場の先生とおしゃべりしながら、そんなことを考えていました。
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