幸彩学習塾 オフィシャルブログ

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歯車

2010年06月17日 15時08分10秒 | 日記・エッセイ・コラム

先日、昌平高校の説明会に参加してきました。昌平高校といえば、なんと言っても今年現役で東大に合格した生徒が出たことが、今話題となっていますが、説明会では、そのあたりについてもお話がありました。

今回、現役で東大に合格された生徒さんは、入学時は特待生でもなく、残念ながら県立高校に不合格になって入学してきた生徒さんだったそうです。1年生のうちはそれほど目立つわけでもなかったようですが、2年生になる頃から心境に変化が現れたようで、「この学校でやっていく」という気持ちに変わったそうです。そこからは、学習でもしっかりと結果を残すようになり、模試で全国でもトップクラス入りを果たしていったそうです。そして、何よりも驚いたのは、有名進学校でも塾や予備校に通っている人が多い中で、全く塾や予備校に通わずに東大に現役合格できたことです。

はじめから特待生で優秀で…という生徒さんなら、現役東大合格も分かるのですが、その生徒さんは、実は県立に落ちてきた生徒さんで、特待生でもなかったごく普通の生徒さんだったということ、説明を聞いていてまず驚いたことの1つでした。

また、この生徒さんの担任の先生は、昔から昌平高校にいた先生だったということも説明の中で聞きました。学校改革の中で新しい先生が次々にやってきた高校ですので、新しくやってきた先生が担任となり、グイグイと引っ張っていったのかと思いきや、昌平高校に勤めて10年以上になるベテランの先生が担任となり、その生徒さんを導いていった、ということでした。

この点も、説明を聞くまで予想をしていなかった点で、私の中では驚きの2つ目でした。

この2つの驚きから私は「歯車がかみ合うと、とてつもなく大きな成果が現れる」そんなことを垣間見た気がします。

この生徒さんは県立高校に不合格になり昌平高校へ来た生徒さんでした。はじめのうちは、ある種の劣等感もあったかもしれません。そんなときに「勉強しろ」といわれても、空回りだったかもしれません。しかし、2年生になる頃に「この学校で私はやっていく」そう決意したことで、昌平高校の先生方との歯車がしっかりとかみ合うようになり、その後はとても素晴らしい成果を残していったように思います。

もう一つは新旧の先生の歯車がしっかりとかみ合ったことだと思います。外部から見ていると、昌平高校には昔からの先生はもう全くいないような印象を受けますが、実はそうではなく、この説明を聞いていると、新旧の先生がともに頑張っている姿が浮かんできました。歯車がかみ合わずに、多くの先生が入れ替わったことも事実のようですが、逆に歯車がかみ合った先生方はお互いに新旧の壁を乗り越え、生徒さんのためにしっかりと歯車を噛み合わせながら進んでいったように思います。

翻って、塾での日常のことを考えてみると、この「歯車がかみ合う」という視点は、生徒さんに成果を出してもらうという意味では、とても重要な考え方だと思いました。

自分たちだけが空回りしていないか、生徒さんの気持ちだけが空回りしていないか、私たちは常にチェックをしていかなければならないと感じました。生徒さんと私たちの歯車をまず噛み合わせること、そのためにまず私たちに何が出来るかを考えていきたいと思います。

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