幸彩学習塾 オフィシャルブログ

埼玉県久喜市にある幸彩学習塾のオフィシャルブログです。
日々の塾での出来事を綴ります。

私のことは忘れてください

2018年03月14日 22時10分23秒 | 日記・エッセイ・コラム
明日は地元の中学校の卒業式ですね。
卒業おめでとうございます!
当塾の16期生も晴れて中学校を卒業していきます。
これからも皆さんの前途に幸多きことを願っています。

さて、卒業式といえば校長先生の式辞や、在校生・卒業生などの送辞・答辞など、たくさんの感動する言葉が行きかう日でもあります。友達とかわす言葉、先生とかわす言葉、それら一つ一つがきっと皆さんの思い出に残るものになると思います。
明日はたくさんの人とたくさんの言葉を交わして来て欲しいなあと思います。

そんな数多くある卒業にまつわる言葉の中で、私が一番印象に残っている言葉は「私のことを早く忘れてください」という言葉でした。

どこで誰に聞いたのか、本で読んだのか、もしかしたらテレビで見たのか、もう記憶は定かではないのですが、この言葉だけは今も鮮明に覚えています。

前後のフレーズは曖昧なのですが、おそらくこんな話だったと思います。

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私のことは忘れてください。

いつまでもこの教室にいたいとか、ここで先生に教わっていたいとか、そんなことは言わないでください。もうあなたたちがいる場所はここではありません。みなさんは新しい場所に旅立つのですから。

ここではない新しい場所で、また新しい出会いがあるでしょう。
ここではない新しい場所で、今とは違う学びがあるでしょう。
だから、ここでのことは思い出にして、新たな場所へと旅立っていきなさい。

私の願いは、あなたたちが私のことを早く忘れてくれることです。

新しい生活が始まり新しい日常が当たり前になれば、皆さんは今のことなど思い出すことも少なくなってしまうでしょう。でも、それでいいんです。それは皆さんがここではない新しい場所で、新たな生活になじみ、新たな成長を始めたということなのですから。

新しい生活が始まっても、ここでのことを忘れられずに、いつまでも思い出から抜け出せないほうが私には悲しいです。新しい生活になじめていない、だから昔を忘れられないというのでは、悲しすぎます。

だからこそ、私は皆さんに忘れてもらいたいのです。
過去に生きるのではなく、どんな時も今に生きる人になってほしいのです。
時に思い出のふたを開けてみることは大切なことなのです。でも思い出にはひったては欲しくはありません。思い出を大切にしつつも、今を生き、前を向く人であってほしいと思うのです。

だから私も皆さんを思い出にしていきます。
とても素晴らしい生徒でしたから、思い出もたくさんあります。
でも、私もそれに浸るのではなく、それを勇気に変えて、新しい学年の生徒たちと向き合っていきたいと思います。

卒業おめでとうございます。

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何となくですが、こんな話だったと思います。

私も今までに25回以上の卒業生を送ってきました。
それらは大切な思い出として、今でも心の中にあります。
でも、その思い出に浸っていたら、目の前にいる生徒さんにはきちんと向き合えない、そんな気も同時にします。

当塾での卒業生は16期生に当たります。
とてもステキな人たちでした。
忘れられないこともたくさんあります。

でも、だからこそ皆さんを思い出という宝箱にしまって、私は次の学年の生徒さんのために全力を尽くしていきたいと思っています。

3月15日は私の母の命日でもあります。
思い出の中に生きる人を大切にしながら今を生きる。
皆さんもそんな人であってほしいと思います。

ご卒業、おめでとうございます!
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