箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ48号 KHR 標的263『連携』

2009-10-24 18:48:28 | 雑誌[J]
周囲におしゃぶりが浮かんだ状態で立つユニを中心として
彼女を挟む形で、白蘭と超死ぬ気モードのツナの顔がアップで描かれている今号。
背景が水色なのは、三人の属性である大空のイメージなのでしょうか。
それぞれに『奪え!』『守れ!』の文字が二人の立場の違いをよく表していて
カッコよいです。

さて本編。

桔梗:『バカなっ』
ブルーベル:『あいつ いつのまに!』

川平不動産へ向けて攻撃をしていた桔梗とブルーベルの遥か後方、
トリカブトへ一撃を喰らわせたツナの登場に驚く真6弔花の二人からスタートです。
γたちは、思ったより遠くに居たんですね。

ツナ:『オレのスピードを甘く見るな』

ナッツを右肩に乗せ、Xグローブに激しく炎を灯すツナに、
『ハハン』 『チョイスで勝てなかった相手を前によく言えますね』
桔梗は余裕の表情です。
霧のように霧散した姿が再び像を結び、リングに炎を灯すトリカブト。

トリカブト:『哀しき者よ』

マントの前身ごろをはだけ、胸に埋まった匣が露になります。

フゥ太:『胸に匣が埋まってる!!』
リボーン:『ディーノから連絡のあった修羅開匣だな』

いまいち距離感がつかめないのですが、フゥ太もリボーンも
もの凄く目がよいのでしょうか?

桔梗:『いきますかトリカブト…』
ブルーベル:『息止めるから まった!!』

鼻をつまみ、目を瞑るブルーベル。そして次の瞬間
リングを匣にはめ込み開匣したトリカブトから発せられる爆風に
腕をあげて顔を庇うツナの傍で、ギュッと目を瞑ってるナッツが可愛いです。
体全体でユニを爆風から守るγも格好よいです。

やがて姿を現したのは、まるで蛾のような触角と羽を生やしたトリカブトでした。
彼の体の線が出るのは初めてですが、割とスレンダーですね。
ハルが『はひっ』 『キモいです――!!』 と評するほどの姿ですが

トリカブト:『終焉の時』

そう告げた途端、トリカブトを中心として広範囲に磁場がおきます。
川平不動産に居る面々も『景色が回りだした!!』 と騒ぐほどの幻覚。
チョイスのときよりも強いそれに驚くツナ。

桔梗:『修羅開匣とは』 『人間と匣兵器の能力をかけ合わせたもの』
   『蛾の擬態を進化させたトリカブトの目玉模様を見たものは 一瞬にして五感を狂わされ 真実を見失うのです』

目玉模様を見たものは「全員」五感を狂わされる、ということで桔梗も目を瞑っているようですが、
それはブルーベルが息を止めた意味はあったのか?なんてことは言っちゃダメですかそうですか。

ツナ:『消えた!!』

ツナの目前から不意に姿を消すトリカブト。
地上では、ハルたちが目を回して前後不覚に陥り、
空中ではγがユニを抱いたまま、天地をつかめずに翻弄されています。
そんな中、彼らのように惑わされることなくしっかりと立ち、
(どこだ!! 奴は どこへ行った!!) と意識を配るツナは流石です。
しかし。

桔梗:『ムダです 一度模様を見たものは 目をつぶろうと この幻覚を破ることはできない』
   『超直感ですら 彼を見つけることはできませんよ』
ツナ:『なに!!』

桔梗の言葉に驚愕するツナですが、超直感を知り尽くしたかのような桔梗の言葉に逆に驚きました。
それも、他パラレルワールドでの体験を基にした、白蘭からの情報でしょうか。

フゥ太:『そんな!!』
リボーン:『やべーぞ ユニが狙われる…』
桔梗:(ハハン…あとは ユニ様を確保したとの 連絡を待つだけです)

焦りはすれどもなすすべのないリボーンたち。
対して、余裕で待機状態の桔梗。彼にずっと、鼻をつまみ目を閉じたブルーベルがくっついているのが
なんだかよいです。
と。

『ボス 大空の娘(こ)の右側!!』
ツナ:『!』

不意に響いた声に、迷うことなく従い突進するツナ。
その右肘は、寸分の狂いもなくトリカブトの左頬にめり込みました。

桔梗:『何!?』

思わず目を見開いた桔梗が見た先には、『下!!ずっと下!!』 と叫ぶ
クロームの姿がありました。
彼女の告げるままの方向へ、ツナは攻撃を続けます。

クローム:『右!!』
フゥ太:『クロームさん!!』 『あ…あれは!!』
    『クロームの霧フクロウが』
リボーン:『形態変化したな』

フゥ太がクロームをさん付けで呼んでいるのか呼び捨てにしているのかはよく分かりませんが(←触れるなと)、
この状況下で正確にトリカブトの位置を把握している理由は霧フクロウの変化にあるようです。

リボーン:『あれが 初代霧の守護者の使っていた武器と同じ ボンゴレ匣』

実体のつかめぬ幻影と謳われた D(デイモン)・スペードの魔レンズ!!!

骸のよく似た面持ちの初代霧の守護者ですが、頭の天辺の髪の分け目が骸の2倍あります(笑)。
そこがそのまま前髪になってるとは、なかなか斬新な髪型ですね。
流石に、右目には「六」の字は浮かんではおりませんが、ナッポーの房は確認できないのが残念です(ぉ。

リボーン:『初代霧の守護者に 魔レンズごしに睨みつけられた者は呪われて 次の日に海に浮かんだと言われる……』
     (最も初代霧の守護者は クロームとは似ても似つかぬ 裏切者だったがな…)

こうまではっきりと裏切者の存在が示唆されるとは、と驚きました。
初代ボンゴレファミリーにも、数々のドラマがありそうなのが楽しいです。
また、リボーンが何気にクロームのことを認めているのが嬉しかったです。

それにしても、「次の日に海に浮かぶ」というシチュエーションが面白いです。
ただ単に海に浮かんでいたのではなく、「死体となって」とかいう説明が省かれているのだろうとは
分かってはいますが、例えどんな場所に居ても次の日は海に浮かぶのかと思うと…
別の意味で凄さを感じます(笑)。

トリカブトに怒涛の攻撃を加えるツナ。そのダメージのせいか、トリカブトの幻覚がとけていきます。
そして、『GAO!!』 と叫び、ツナの頭の上から攻撃を繰り出したナッツにより
完全に体の傾いだトリカブトに、容赦なくとび蹴りを喰らわせるツナはカッコよいのですが、
ひたすら顔を狙っているのに笑ってしまいました。

ブルーベル:『聞いてない!』 『ボンゴレ匣なんて!!』

ム~~~とむくれるブルーベルに、匣よりも寧ろ戦い方のほうが厄介だと分析する桔梗は、あくまで冷静です。

桔梗:『手伝いましょうトリカブト』 『1対1なら勝てるものを ああもサポートされては』
リボーン:『これが ボンゴレファミリーの戦い方だぞ』
桔梗:『!!』
リボーン:『ボンゴレファミリーの強さは』 『個々ではなく ファミリー同士の連携にある』

バジルの匣兵器のアルフィンの背に乗り、リボーンも出撃してきました。
そして、このやりとりは黒子のバスケに通じるものがあります。
まさに今行われている試合も「個人主義」と「連携主義」のぶつかり合いですから。
バジルの『たのみます……』 の一言に、ぐっと来ました。
それにしても、ユニの、リボーンに対する「おじさま」呼びにはまだ慣れませんね。

了平:『その通りだ!!』
桔梗:『!?』
了平:『仲間のピンチの時こそ!!』 『オレのリングは 極限に燃える!!』

桔梗の目の前に現れたのは、10年後の自分と同じように足から噴出する炎の力により宙に飛び、
漢我流とともに構えた了平でした。
先程までの攻撃のせいでしょうか、傷を負った姿でなお、戦うつもりなのですね。

獄寺:『あいつ…ムチャしやがって………』
京子:『お兄ちゃん!!』

地上からその雄姿を見守る二人。次々と入る邪魔に『ブ~~~~』 とむくれたブルーベルは

ブルーベル:『もう あったまきた!!』

と言い放ち、マントをはだけトリカブトと同じように胸の匣を露にしますが

桔梗:『待ちなさい』
ブルーベル:『!!』

桔梗が彼女の体ごと押しとどめます。その理由は、彼女がマントの下に服を着ていなさそうだから
といった訳ではないようです。
…彼女が修羅開匣するときはどうなるのでしょう;

桔梗:『奴らを全滅させるのは容易いですが』 『ユニ様を確実に無傷でお連れするには もうひと戦力欲しい所です』
ブルーベル:『な!?』 『だったら どーすんのよ!!』
桔梗:『いったん退きます』 『態勢さえ 整えば簡単に事を運べます』

桔梗とブルーベルの目の前にいるのは了平と漢我流、そしてその奥には
アルフィンに乗ったリボーンが、γに抱えられたユニを守るように構えています。
ユニに手を出されない限り、彼らも無闇に攻撃を仕掛けることはしないのですね。

ブルーベル:『ヤダヤダヤ~~ダ!!』
桔梗:『あれを見なさい』
ブルーベル:『!?』

桔梗の腕の中で、駄々をこねるように喚くブルーベルが桔梗に促され見た先には
吹っ飛ばされた状態のトリカブトと自分の後方に向けて炎を噴射するツナの姿がありました。

ツナ:『うおおお!!』
X BURNER!!!

ツナが放った、並盛の空全体を照らすような特大のX BURNER の直撃を受け
ギャアアと叫び声を上げるトリカブト。
やがて面とマントが吹き飛び、そこから現れたのは全身に経文がかかれた
褌姿の男でした。耳なし芳一が思い浮かびましたが、どうやら彼は
耳までしっかりと経文を書いているようです。

吹き飛ばされた勢いそのままの彼の体を、空中で回収する桔梗とブルーベル。

ブルーベル:『トリカブト…どう?』
桔梗:『生け贄となったこの僧は もう使い物になりませんね』
   『なにより本体のカブトが割れてしまった…… ここまでです』

カブトが本体というのには驚きましたが、またもやツナが人外と思って戦っていた相手に
中の人が居ました;そして、X BURNER の直撃を喰らっても燃え尽きたりはしないのは
やはりトリカブトが真6弔花たる存在だから…ということでしょうか。

結局、「真実の目」の詳細がよく分からないまま、トリカブトはここで退場のようです。
使い物にならないと言いながらも、しっかり僧を抱えている桔梗がなんだか可笑しかったですが
霧のマーレリングは彼らの手に渡ったままのようです。

了平:『……去っていく』 『うぐっ』
ツナ:『大丈夫か!!』

飛び去った真6弔花を見て安心したのか、力を失った了平をツナが空中で支えます。
前回「普段着で戦って、耐熱性は大丈夫なのか」と書きましたが、
それはやはり杞憂だったようです。
ということは、レオンが生成した服は、すぐ傍にいて高温を発する相棒匣兵器の炎よりも
相手からの攻撃の炎に耐える意味合いが強かったのでしょうか?(←聞くな)

ツナ:『みんな!!』 『大丈夫か!?』

地上に向けて声をかけるツナですが、獄寺は仰向けに倒れ、太猿や野猿も
家の壁にもたれかかったまま傷口を押さえていたりしています。
非戦闘員に被害が少なかったのが不幸中の幸いかもしれません。

リボーン:『かなり ダメージを負っちまったな』
ユニ:『γ!!』 『みなさんの所へ!!』
γ:『ハッ』

いまだ黒煙の燻る川平不動産を目指し、移動するツナたち。
一方場面は変わり、日本国内のホテル。

『ふぅん』 『デイジーにトリカブトまで』 『やられちゃったか――』

額に冷却シートを貼り、体温計を口に咥えた白蘭が、ソファーに横になったまま
笑顔で報告を受けていました。

ザクロ:『バーローめ!!やっぱり 不動産屋にいやがったのか!!』

orz の格好で、床を拳で叩きながら悔しがるザクロと
ブルーベルの冷静な『バーカ』 というツッコミが楽しいです。

桔梗:『申し訳ありません ブラックスペルのγ兄弟を想定しておりませんでした』
白蘭:『ボンゴレ匣も 想定外だったかい?』

体を起こしながらそう問う白蘭に、答える桔梗。

桔梗:『いいえ たしかに少々驚きましたが 戦力としてはたいしたことありません』
   『やられたデイジーとトリカブトも 我々の中では弱い部類ですし』

「真っ先にやられる敵は下っ端」というのは王道ですが、
若干強さのインフレが凄まじいなと感じますね。

白蘭:『ハハハッ そうだね 君達は彼らとは出来がちがう』
   『次は僕もいくつもりだし 全然悲観してないよ』

この台詞は、未来編の冒頭ツナと獄寺に一旦退かされた太猿と野猿と共に出撃し、
10年後のヒバリと戦う破目になったγを彷彿させます。

白蘭:『今回の戦闘で』 『ユニちゃんを手に入れるために 最後の手段が必要だって はっきりしたしね』

言いながら、傍にあった電話の受話器をとり、どこかへ電話をかける白蘭。

白蘭:『もしもし アイリスちゃん?』
アイリス:『ハッ 白蘭様!!』
白蘭:『やっぱりアレを出すことにしたから 行ってあげて』 『30分前に 復讐者(ヴィンディチェ)と取引はしてあるから』

アイリスが生きていたことは嬉しいのですが、まさかのここでの登場ですね。
そして、白蘭の言葉に意外にも過敏に反応する真6弔花。

ブルーベル:『!!』 『ヴィンディチェ?』
桔梗:『まさか!!』
ザクロ:『まってくれ』 『白蘭様!!』
白蘭:『し――』

笑顔のまま、人差し指で「静かに」のジェスチャーをする白蘭は
布団に包まっていてなかなかに可愛いです。
こういう仕草を見ると、彼らしいなと思えるから不思議です。

白蘭:『うん 僕はあと半日もすれば元気になる』 『急いでこっちに送り届けてよ』
白蘭:『あ』 『アレの取り扱いには気をつけてね』

嫌そうなザクロと、ちょっと困った感じの表情を浮かべるブルーベル。
桔梗はあまり変化は見られませんが、これはそれだけ最後の一人が危険だという暗示なのでしょうか。

場面代わり、ヨーロッパ 復讐者(ヴィンディチェ)の牢獄。
岩と雪に閉ざされたその場所に立つのは、アイリスと男二人。
こんな場所まで通信電波が届くとは、技術の進歩は凄いです(笑)。

アイリス:『やはり アレを出所させるそーだよ』
男:『そんな…オレ達…生きて帰れるんだろうな……』
アイリス:『あたいの悪運もここまでかねぇ…』
     『………………』

まだ傷が癒えていないのか、顔の絆創膏や包帯が痛々しいアイリスですが
髪型は健在です。

アイリス:『開けな!!』 『白蘭様の使いの者だ!!』
     『最後の真(リアル)6弔花』 『GHOSTをもらいにきた!!』

最下層の牢獄、水牢に囚われた最後の真6弔花は、髪を長く伸ばし
白蘭と正反対の位置、右目の下に白蘭と同じ模様がありました。

薄く目を開いたGHOSTの、ヤバい目つきのアップで以下次号!!

とうとう最後の真6弔花が登場です。復讐者の檻の標記は「GhOST」なのかな?
白蘭と似た風貌というのには驚きましたが、目を見る限りかなり危険な人物のようです。
そして、白蘭が復讐者とどんな取り引きをしたのかが気になります。
復讐者とは、そんな取り引きに応じるような存在なのでしょうか。

GHOSTがどんな力を持っているのか、どんな存在なのか、
そして彼(ですよね?)が白蘭と合流するタイミングと合流してからの行動が
楽しみです。同時に、こちらもようやく合流を果たしたツナたちとγたちが
どのような会話を繰り広げるのかも楽しみで仕方ありません。

カラーページでは、総集編『ボンゴレ・ファミリア』の発売予告と、
ビジュアルブックの製作決定報告があります。
30日(金)に発売の総集編は、了平がど真ん中にいる珍しい表紙ですね。

更には、真6弔花の声優が発表されているのですが、
桔梗の声が加藤和樹氏というのに驚きました。
ザクロは郷本直也氏、トリカブトは松本忍氏、デイジーは山岸門人氏、
ブルーベルは菊地美香氏だそうです。
彼らが登場するアニメのこれからにも期待が膨らみます。

なにはともあれ、次回も楽しみです!