箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ46号 KHR 標的261『手錠』

2009-10-11 03:11:50 | 雑誌[J]
両面Cカラーの今号は「伊流マフィア×和風マフィア」ということで、
スーツをラフに着崩したリボーン・ツナ・ヒバリ・クローム・獄寺・山本・10年後ランボ・了平と
着流し風の和装のリボーン・ツナ・ヒバリ・骸・獄寺・山本・10年後ランボ・了平がお目見えです。
リボーンとツナとヒバリに関しては、表情などがほぼ同じですね。
紫を基調として、全体に抑えられた色味が白い背景に映えています。

しかし、ver.和のロゴが「VONGORA FAMIGRIA」なのはわざとなのでしょうか;
ver.伊では「VONGOLA FAMIGLIA」となっているのですが…。

さて本編。

ヒバリが開匣し取り出した、手錠という意外な武器(?)に驚く一同からスタートです。
ディーノだけがしたり顔なのは、やはり修行中に見ていたからでしょうか。

ヒバリ:『覚悟は いいかい?』

ガシャンという音を立てて、手錠の2つの輪の内片側の輪に、
外側と内側の両方にバリネズミの刺のようなものが生えます。
もう片方の輪に人差し指を引っ掛けて、手錠を弄ぶヒバリを冷静に見るデイジー。

デイジー:(手錠……手錠が雲の守護者のボンゴレ匣か…)
     (たしかに 炎をおびたトゲに殺傷能力はあるだろうけど 人を捕まえるのに使う手錠だ…)

デイジーの言うとおり、手錠に生えているトゲの1つ1つに死ぬ気の炎が灯っているようです。

デイジー:(白蘭様からは まだボンゴレ匣の情報をもらってないけど… 手錠っていうのはどう考えても…)
     『僕チン向けだ』

ドっとヒバリに向かい突進するデイジー。それを受けてヒバリもデイジーに向かい地面を蹴ります。
激しい攻防を繰り広げる二人ですが、ヒバリの手錠がデイジーの頬を捉えます。しかし、

デイジー:『効かない』

裂けて血の噴出した頬が一瞬の後に再生し、何事もなかったかのように次の攻撃を繰り出すデイジー。
その一撃を避けたヒバリは、デイジーの左腕にトゲのついた方の手錠をかけます。

ヒバリ:『もう 逃がさないよ』

笑みを浮かべながら手錠を引っぱり、トンファーで攻撃を加えようとするヒバリですが
ニッと笑ったデイジーは次の瞬間、手錠をかけられたデイジーの腕の一部だけがブチッと千切れます。
それに驚くヒバリの目の前で、あっという間に腕を再生したデイジーは、そのままヒバリの顔面に
一発ぶち込み、校舎までふっ飛ばします。激しく壁に激突するヒバリ。
やはり、自ら校舎を破壊することになってしまったのですねなんて言えません(←手遅れ)。

驚愕するロマーリオ・ディーノ・草壁。
ディーノは、自ら切った尾を再生できるという『トカゲの自切』に思い当たります。
早すぎる再生も、デイジーが活性の力を持つ晴属性ということで説明がつくとのこと。

デイジー:『修羅開匣は』 『能力の掛け算なんだよ』

ガラ…という音を立てて身を起こしたヒバリに、デイジーは告げます。

デイジー:『匣アニマルの持つ特殊能力と人間の能力が掛け合わされて
     あらゆる生命体のリミッターを超えた能力を生み出すことができるんだ』

強気なところが前面に出てどもらず話すデイジーは、目が完全に爬虫類ぽくなり
眉がないからか余計に禍々しさをかもし出しているように見えます。

デイジー:『だから トカゲのしっぽでは考えられないことも』

デイジーの言葉とともに、ヒバリの手錠にくっついていったデイジーの腕の一部が蠢き、
手の形となってヒバリの首を掴みます。そこから、体までも再生させようとするデイジーですが、
トンファーでそれを一閃し、その場から体勢を整えるヒバリ。

デイジー:『残念だけど』 『君のボンゴレ匣は 僕チンと相性最悪さ』
    :『もう諦めて ユニ様の居場所を吐いちゃいなよ』

再度警告するデイジーですが、ヒバリはそれを完全に無視します。
『いらないな』 と言いながら立ち上がったヒバリは、トンファーを手放している…
というか、3次元空間に収納したんでしょうか;

ヒバリ:『その程度なら 武器(トンファー)はいらない』

言いながら、ヒバリは両手の人差し指にそれぞれ手錠を引っ掛けて、ヒュッヒュッと回しますが
いつのまに増えたのでしょう。
デイジーや草壁も、いつのまにか2つになった手錠に驚いているようです。

ヒバリ:『校舎を壊した罪で』 『君を 逮捕する』

更に増え、今度は2個ずつ、計4つの手錠をヒュンヒュンと回しながら
冷静に言い放つヒバリはカッコよいのですが、正直少し笑ってしまいました。
手錠がどんどん増えていることと『逮捕』という単語がこんなにツボにくるとは!(笑)
前号のコメント欄にて、「ヒバリに警官のイメージがついた」と語りましたが、
本当に彼の口から逮捕という言葉が出てくるとは思いませんでした。

しかしながら、逮捕というのは特に警察特有の行為ではないのですね。

逮捕(たいほ)とは捜査機関または私人が被疑者の逃亡及び罪証隠滅を防止するため強制的に身柄を拘束する行為をいう。【出典】wikipedia

特に『現行犯逮捕』は、「捜査機関であると私人であるとを問わず、年齢や国籍、思想信条、前科の有無などは一切関係なく」
「何人(なんぴと)でも行える」のだそうです。【出典】同上

ディーノ:『あいつ…何をする気だ?』

この形態は、ディーノも知らないようです。

デイジー:『面白い手品だね』 『でも 手錠をいくつ増やしたところで』 『同じだよ!!』

背中から羽のように出ている炎が光を増し、一気にヒバリに襲い掛かるデイジー。
それを冷静に立ったまま『僕も同感さ』 と言いながら迎え撃つヒバリ。

デイジーがズババと繰り出すパンチをすべて避けたヒバリは、先程と同じように
手錠をデイジーの腕にかけます。

ヒバリ:『10や』 『20ならね』
デイジー:『?』

楽しそうに笑いながらのヒバリの言葉に疑問符を浮かべるデイジーですが、
ボンゴレリングが光り、ガシャシャシャシャとみるみる増えていく手錠に目を見張ります。
デイジーの体を隙間なく覆っていく手錠。更には、鎖までが飛んできます。

デイジー:『ぼっ!!?』

驚きの声をあげたデイジーですが、その体は、両手が前で拘束され、全身が
大小さまざまな大きさ・形・色の手錠で覆いつくされていました。
最後に飛んできた鎖は、首と手、そして胴体部分に接続されたようです。
カエルというか、ちょっと半漁人っぽい足が見えているため、
なんとなく、捕獲された珍しい動物のような印象を受けました。
あと思い出すのは、ボンレスハムとかタイヤとか…でしょうか(笑)。

草壁:『てっ』 『手錠が 拘束具のように!!』
ディーノ:『自切するスピードを上回る雲属性の増殖!!』
    :『…にしても…こんな形態になるのか!!』
デイジー:『こんなの……』 『聞いてない!!』

ガシャッと音を立てているデイジーは身を捩っているのかな?
しかし、しっかりと拘束されていて、身動き出来ずにいるようです。

ヒバリ:『君…… 死にたがってたみたいだけど』 『そんな甘えは許さないよ』
デイジー:『え?』

3本の鎖を手に持ったままのヒバリの言葉に、若干焦り気味のデイジーですが、

ヒバリ:『しめあげよう』
デイジー:『し!!!』 『しまるぅ!!!』

ドSっぷり全開です。ヒバリの言葉に連動してか、ギリギリギリと容赦なく締め上げる手錠のせいで
デイジーの体の至る部分からブシュッと血が噴き出します。

デイジー:『聞いてない!!白蘭様に聞いてないよ!!』 『手錠がこんな風になるなんて!!!』
     『苦チィー!!!』

口からも血を吐きながら喚くデイジーに、ディーノは入江の思惑通りだったことを確信します。
つまりは、

ディーノ:(他のパラレルワールドで作られなかったボンゴレ匣は…… まだ白蘭に攻略されていない!!)

『ぼ…ばふっ』 と声を上げて口から泡を吹き、倒れたデイジーの傍らにしゃがみ込んだヒバリの感想は
『思ったより 情けないね』 でした。

ヒバリ:『君が 死にたくても死ねないのは 晴の活性の炎が体内を巡っているからだろ?』
    『これは 風紀委員が没収する』

デイジーの指からマーレリングを引き抜いたヒバリですが、彼はあくまで並盛中学の風紀委員として行動したのですね。
修羅開匣の力を失い、シュウウウと元の姿へと戻っていくデイジー。

ディーノ:『リングをとっちまえば真6弔花といえど…』 『ただの人間も同然だ』
草壁:『やりましたね恭さん!!』 『さすが委員長!!』

感動した草壁が一直線にヒバリの元へと駆け寄る姿はよいです。
現在の年齢から言えば10歳も下でありながら、やはり草壁にとってヒバリは絶対の上司なのですね。

所変わって川平不動産では、ツナの元に不意に『ツナ 聞こえるか?』という通信が入ります。

ツナ:『あっ』 『この声!!』
獄寺:『跳ね馬っスね!』

ディーノから報告を受けるツナ。獄寺も耳を押さえていますが、
どうやらツナだけがディーノとやりとりしているようなので、
一体彼らの通信システムがどうなっているのかが、さっぱり分かりません;

ツナ:『え…』 『はい…』 『はい…』 『本当ですか!!』
   『雲雀さんが真6弔花のデイジーを』 『やっつけたって!!』

ツナの言葉に沸き立つ店内。こうしてみると、本当に大人数ですね。

リボーン:『当面の危機は去ったな』
獄寺:『もう 敵も打つ手がないっスからね!!』

獄寺の言葉に一抹の不安を覚えるのは何故でしょう;
彼が太鼓判を押して、そのとおり大丈夫だったことってあったかな…(ぉ)

ビアンキ:『もう大丈夫』 『これで ユニは見つからないわ』
ユニ:『はい』

ビアンキの言葉に、にっこりと笑って答えるユニが可愛いですが、
そんな彼らを無言でみる川平のおじさんは、なにやら不穏な空気を纏っています。
そして。

川平:『じゃあ あたしはこの辺で失礼するよ』
  :『しばらく旅に出て 店は空けるから 好きなだけ自由に使うといい』

いきなりの言葉に『ええ!?』 と驚く一同。

ツナ:『ちょっ急に…!!』 『まっ待ってください!!』
リボーン:『まだ おめーのこと聞いてねーぞ』 『何者なんだ?』
川平:『ん?』

山本の肩に乗ったまま、ツナたちに背を向けた川平のおじさんに向けて銃を構えるリボーン。

川平:『私は3年前にポックリいった この店のおばーちゃんの息子』 『川平ですが?』
ツナ:『いやっ』 『そーいうことじゃなくて!!』
川平:『君達には 一つ貸しだよ』 『じゃ』

言いたいことだけを言って、店を出て行ってしまう川平のおじさん。

リボーンは『ちっ』 と舌打ちしますが、結局撃ちはしませんでした。

ツナ:『っていうか 何やってんだお前!!助けてもらっといて 銃向けんなよ!!』
リボーン:『…………』 『どうも 奴は好かねぇ……』

久々に見る、この師弟の会話が楽しいです。リボーンに対するツナのツッコミはよいですね。
それにしても、川平のおじさんを怪しむリボーンの第六感と、完全にスルーしているツナの超直感と
どちらに重きをおけばよいのか測りかねます。
しかしながら、話の展開的にはリボーンに軍配があがりそうな気がしますが。
川平がこの場を後にすることにより、川平不動産を白蘭たちから隠す手を打つことができる
ということも考えられますし、その逆もまた有り得ます。
呆気にとられたような顔で見送ったユニが、若干頬を染めているように見えますが、
彼女には、彼の真意が読めているのでしょうか?

場面変わり、木の覆い茂る山々に囲まれた場所。
並盛の広さというか、自然の豊かさは凄いなと改めて思ったことは秘密です。
そこの、ある1箇所から煙が高く立ち上っています。

その煙目掛け、足から炎を放出して飛んで移動してきたのは桔梗とブルーベルでした。

桔梗:『やはりあれは…』

なにかを察したらしい桔梗は、ブルーベルと共にその地点へと降り立ちます。
と、サラサラサラと霧が形作るように、姿を現したのはトリカブトでした。

桔梗:『ご苦労ですトリカブト』
   『守ってくれていたのですね』

言いながら桔梗が寄越した視線の先には、巨大な繭のようなものと
その中で一人立っている、白い1対の翼の生えた人影がありました。

ブルーベル:『これが瞑想?』
桔梗:『ブルーベル』 『邪魔をしてはいけない 向こうへ行きましょう』
ブルーベル:『…すごいね…はじめて見た……』
桔梗:『本来は 本部の最深部での儀式ですし 最近は行われていませんからね…』
ブルーベル:『あーやって パラレルワールドをのぞくんだね』
桔梗:『実際は 入江正一が言っていた程 簡単なものではありません… 無理をなさらなければいいのだが…』

静かに会話を交わすブルーベルと桔梗。
と、不意にザバババッという音を立て繭が一気に割れます。
現れたのは、ハアハアと荒い息をついた白蘭。

白蘭:『…………』 『見つけた…』
   『川平という』 『不動産屋だ』

パラレルワールドって凄いですね!
でもそれ以上に、数え切れない可能性があるのに「川平不動産」を導き出すことが凄いです。
とはいえ、この辺りは深く考えると大変なことになりますからサラッと流しましょう。

ひたと前を見据える白蘭の鋭い眼光で以下次号!!

思ったよりもあっさりとデイジーを攻略してしまいました。
流石はヒバリといったところでしょうか。
どうでもよいですが、ツナが今回「雲雀さん」と言っていたことに地味に驚きました。
今までは「ヒバリさん」だったのですが、これから先変えるのかな?

デイジーの今後の処遇や川平のおじさんの動向、そして何より
白蘭たちの追撃が気になります。
ボンゴレサイドとしては、ツナたちがどう動くのかということやフランや骸の現状も知りたいですし、
スクアーロやディーノ、ヒバリたちとも早く合流して欲しいところです。

今月は、特にたくさんのREBORN関連の記事が載っているのですが、
人気マフィアをフィーチャーしたキャラDVDが、来年4月頃発売予定だそうです。
予価2,940円とは割りと手頃ですね。
Vジャンプ12月号では、リボーンゲームを特集した冊子がつき、
10月30日にはリボーン特別総集編『ボンゴレ・ファミリア』が発売となり、
次週も表紙&Cカラーでの登場とのこと。楽しみです。

蛇足ですが。
以前から少しずつ漏れてはいましたが、黒子のバスケが熱いです。
特に、今号のラストは素晴らしかったです。
「勝てる気がしねぇ」と言ってから2日程で「さくっと勝ってやる」という
火神の記憶力にはツッコまない方向で行きたいと。

ちなみに、この作品を初めて見たのは、2007年の赤マルに掲載されていた読み切り版でした。
今のと若干設定が異なっていたのですが、かなり印象に残っています。
ですので連載開始時には、先ずその長いインターバルに驚きました(笑)。
キャラ設定などは今の方が好きです。機会があれば、作品紹介をしたいと思います。

 更に余談ですが、同じように赤マルと本誌に読み切りが掲載され、印象に残った作品に
 とある国の王子がサッカーをしに来日する「CROWN!」があります。
 この作品もまた、半年くらい間を空けての掲載となり、王子のキャラ設定に
 変更が見られたのですが…これに関しては、前の設定の方が好きでした。

REBORNだけでなく、黒子のバスケもCカラーの次号に期待が膨らみます。

なにはともあれ、次回も楽しみです!