食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『カラスは賢いⅡ』

2014年04月15日 17時35分46秒 | 日記

木炭作業の途中、休憩のお茶タイムがやって来た。ここのところは天気も良く日中になると小屋の中より外の方が

暖かいし、気分も晴れるからテーブルや椅子を持ち出し、即席の野外喫茶が開店する。平均年齢68~9才の若者が

暖かいお茶を飲みながら茶口のお菓子を食べる。高尚な話題から巷の噂までもお茶の口取りになる。

こうして野外喫茶を開店するとお誘いの声をかけていないのに、カラスが知らぬ間に近くの木に留まり、こちらの

様子を窺っている。この辺りのカラスは過去の学習からお茶の後に何か食べ物があるかもしれないと目論んでいる

のか。私たちのお茶タイムは終わり、残ったお菓子は午後のお茶タイムの為に段ボール箱に入れて、炭小屋の中で

保管した。残りの作業をして昼食のため一時解散、午後2時に再集合となった。

再集合するとカラスが保管していた段ボールの中にある菓子類を全て引っ張り出し食い散らかしていた。私たちが

解散するのを見届けて、小屋に入り込んでの仕業だ。

皆、カラスにブーブー言いながら仕事に取り掛かる。窯に炭木を入れ次の炭焼きを開始する段になり、午後のお茶

タイムとなった。再び野外喫茶でお茶を飲んでいると、カラスが20m位先に行っては何か白いものを咥え飛び立

っては、また現れる。2羽だからどうも番(つがい)らしい。どうもおかしい、何か隠しているようだと立ち上がっ

た人が、カラスが飛び立った辺りを調べた所、お菓子を3個取り戻した。私たちが小屋の段ボールに保管していた

ものに相違なし。小屋から盗み出したお菓子を近くに隠しておいて、後ほどゆっくりと自分の棲家に持ち帰ろうと

したものだ。以前、カラスも食料の備蓄をすると聞いたことがある。

袋のまま持ち帰れないほど重くはないのに小分けにする理由として考えられるのは、小さいものを運べば他のカラ

スや鳥に見られ難い、つまり目立たずに安全に持ち帰られる為ではないかと思う。賢いカラスのことだから、これ

位の知恵はあるだろう。それにしても参りましたの出来事だった。

カラスの習性を調査した実験では男女の区別は出来ていて狙われやすいのは女性、嫌いな色は黄色だとかと言われ

ているが、人の生活の中に溶け込んでいるから人と共に進化する稀有な鳥だ。

町のカラスは巣を作るのに枯れ枝や枯れ草などがないから金属製のハンガーをかき集めて巣作りをする。ゴミ出し

が夜中の歓楽街に住むカラスはそうした人間の生活時間帯に合わせた行動をとるなど、興味を持ち調べると面白い

かもしれない。私は友達にもなりたくないから御免こうむりたい。


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