食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『山小屋の巣箱』

2014年04月16日 17時06分13秒 | 日記

何年も前、小屋に取り付けた鳥の巣箱はどなたからもご要望がなく空き家のままになっていた。ぼつぼつ春の支度にか

かる時期、ヤマガラの種類だと思うが巣箱の入口を大きくしようと突く大きな音がしていた。その音からしてそんなに熱心

ではなさそうな感じで、気が向いた時に適当にやっている風にみえた。巣箱の板は乾燥して硬くなっているから嘴で突い

て穴を広げるには、もっと一生懸命にやらないと玉子を生む時期に間に合わないと私の方が気を急っていた。

野生の生き物はそうした時に変に手助けをすると危険を感じて、その場所を放棄してしまう事が多い。このような事情を踏

まえた上で鳥が自宅に帰った後にホールドリルを持ち出し、穴を大きくし易いように周囲を薄くしてやった。穴を大きくして

しまうと自分以外の敵も知れないものがやったと判断するだろうから、手を加えたことが分からないようにする必要がある。

幸い私が加工した事に気付かず穴の工事を続けていた。

何時の頃か音がしなくなり、姿も見えないので巣箱を使っているのか分からなかった。この間、恐らくせっせと巣箱に巣を

作るための枯れ草などを拾い集めていたようで、私が小屋に近づくと巣箱横の木から飛び去る姿を見るようになった。その

内、巣箱から出てくることも確認できた。

私が小屋の周りでウロウロしているとピーピーと警戒シグナルなのか、自分の縄張りを主張しているのか鳴き声がする。野

生の鳥の天敵は猛禽類や蛇などだ。鳥の種類によるだろうが人の傍で安全を確保できると学んでいる燕は人家に巣を作

る。雀にしても昔は瓦屋根の隙間が巣の最適場所だった。山小屋周辺の小鳥は人がいても木の間を飛び回ったり、鳴い

たりして人を敵と認識していないようであるから、巣作りについても人を盾にした安全は考えられなくもない。だから小屋の

巣箱は安全と踏んでいるのか。

さて、この巣箱に出入りしている住民の戸籍調査をせねばならないから、その姿を写真に撮ってやろうと思っているがパ

パラッチのように四六時中カメラを抱えて待つわけにはいかないから、いいタイミングがあれば確認したい。汗ばむほどの

陽の下があれば花冷えの屋内、桜も吹雪となり葉の緑が目立ち始めた。近くの藪の中から研修生の鶯がホーケキョ。


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