食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『回想旅行記、トルコ旅行こぼれ話Ⅱ』

2014年04月08日 18時41分41秒 | 旅行

『日本と北朝鮮の関係』

トルコのガイドさんは名前が難しいので『クドウさんと呼んで下さい』と自己紹介。山口大学に留学経験をもつ博学な方だから、日本

の歴史などについても私たちより詳しく、こちらが恥ずかしくなるくらいだった。色々と教えられたことの受売りシリーズ。昔からトルコとギリ

シャは仲が悪い。歴史的にみても領土を盗られたり盗ったりの繰り返しもある。

日本と北朝鮮の間にある深い溝の中身と、同じような中身ではないが、クドウさんの説明によると『日本と北朝鮮のよう』。私たちに

分かり易くするための比喩なのだろうが、本当にギリシャが嫌いらしい。遺跡に残る建築様式などギリシャのものをトルコの人はどうい

う目で見ていることやら。

 

『チューリップの原産国は?』

こう問われると日本人の殆どは『オランダ』と答える。

焼き物が有名だからとトイレ休憩とショッピングを兼て、焼き物工場へ。沢山の焼き物の図柄には必ずチューリップが描かれているし、

モスクのタイルなどにも。ありとあらゆる物と言うとオーバーだがトルコ=チューリップ。オランダへはトルコから輸出されたものが、多く生

産され外国に出回ったそうだ。トルコの左半分をバスで回ったが、チューリップ畑らしきものは一つもなかった。現在、トルコのチューリッ

プがどのような状況にあるのか分からないが、原産国はト・ル・コ。

 

『トルコのホテル』

今回、泊まったホテルは何れも観光地の中にあり5つ星と言われる所だった。星は勝手につけたものだろうから、権威あるものではな

い。しかし、観光地の中にあるというものの全てのホテルが辺鄙な場所にあり、周辺を散歩するなど向かないし、商店はおろか人家

さえ少なく、オーバーにいうと畑の真ん中にホテルがある。

更に、レジ袋なんかにペットボトルなどを入れたままホテルに入ると、『持ち込み禁止』と文句を言われるらしい。ホテルの作りは日本で

いうと、中くらいのビジネスホテル、ただロビーなどは建築様式が異なるから多少、上級に見える。

設備面では日本の方が圧倒的に優れている。スリッパなし、アメニティーグッズなし、ドライヤーなしは標準、冷蔵庫はあるが中身は

空、TVはリモコンの電池なし(2か所)、などなど、何処が5つ星なのか教えて欲しい。最後の日はイスタンブールに泊まるから、街中

か今までとは違う環境を期待していたが、街中には違いないが周辺は住宅街で、最後まで繁華街のホテルとは縁がなかった。

移動、移動で毎日ホテルを変わったから、落ち着く暇はなしの旅。ホテルは食事をとり寝るだけの役目になっており快適さは求めてい

なかったから不便でも不快でもなかった。しかし、5つ星のホテルに泊まって・・・・と思っていた人にはガッカリだったろう。

 

『草食系男子、肉食系女子』

合計38人のツアーで、男が7~8人と圧倒的に女子が多い。数の差だけではなく旅先で見た近年(10年スパンくらい)の男女気質

の変化ぶりをたっぷりと見せて貰った。『草食系男子』『肉食系女子』とはよく言い当てた表現だ。TVなどではお馴染みだが、若い人

たちと数日間でも一緒に生活や行動を共にすることはなかったので、感覚として理解していた。

だが、今回のグループでもかなり色濃くそれを表していた。食事時の飲み物注文で、殆どの男子はアルコール類の注文なし、女子

は少数だがビールありワインあり。癌病み上がりの爺さんは毎回『エフェス・ビール』あるいは『白ワイン』のご注文。

レストラン、観光地などでも非常におとなしく、馬やロバのよう、女子は我何事にも動ぜずと、はしゃぎ過ぎのライオンや虎のよう。私たち

には、今風の人たちに対するアレルギーはちっともないので、寛容な心で日々を過ごしたが、もっと昔気質の尺度を以てすれば、口

汚く罵りながら過ごしたに違いない。


『日本にもあるシェール・オイル』

2014年04月08日 18時37分48秒 | 日記

今までエルネギーの代表格は石油とされてきた。私たちが個人的に使う機械の燃料も大半はガソリン。自動車、エ

ンジン工具もガソリン。大きな工場や火力発電ではLNG/LPGなどのガスも使われている。

最近のエネルギーは自然再生として水・風・光・波などを利用したものが使われ始め、コスト低減、高効率化、安定

供給を果たすべく努力が続いている。

日本はエネルギーを輸入に頼らざるを得ないから電気は原発という選択をしてきた。他国から安定的なコストで輸

入し続けられる保証はない世界だから、可能な限り自前のエネルギーは悲願であり続けている。ここにきて新しい

エネルギー、シェールガスとメタルハイドレートなるガスが脚光を浴びている。シェールはアメリカで量産化に成功し

商業的に利用され始め、日本への輸出も許可された。その埋蔵量は500年分あるからアメリカはこれから中東と取っ

て代わるエネルギー大国になると鼻息は荒い。このインパクトは中東を直撃しある国からとの交渉でも従来の姿勢を

崩し折り合いをつけるための譲歩を引き出すに至ったそうだ。

アメリカのシェールの話、開発会社の課長クラスの人は高給取りになり自宅は御殿のような立派な邸宅にお住まい、

町周辺も景色が一変するような開発ラッシュでまるで日本のバブル期のような活気を呈している。羨ましいのはバブ

ルではなくゴールド・ラッシュならぬガス・ラッシュで実態の伴った本物のバブルだから壊れることはなさそうだ。

シェールは日本近海でも生産され始めたと、私にとっては驚きのニュースがあった。秋田県沖で微量ながら35Kl/日

の生産を始めた。大切なのは量の問題ではなく採掘技術を持つことである。これが確立されれば外国で採掘権を取

得すれば自前とまではいかないが、エネルギー確保に寄与する。日本は資源に恵まれない国だから近郊に眠る資

源の探索にもっと力をいれるべきではなかろうか。メタルハイドレートは沖ノ鳥島付近に大量にあるとの調査結果が出

されているが、海底5~6000mの所から採掘する技術開発の成否が、新しい自前のエネルギーを手に入れるか否かの

分かれ道になりそう。このニュースは世界的にも注目を浴び、早速に中国が沖ノ鳥島は島ではないとか、自国領土な

どと反応していた。

どこの分野にいっても技術のない者は益を手にできない。中国のレアアース埋蔵量は全世界の90%を占めている。

中国の新聞、レアアースを1元で採掘し10元かけて一次製品化して輸出する。レアアースを使った部品、原材料加

工などの技術がないから、それらを1000元で輸入している。一つの喩えとしての説明だが、新しい採掘技術の開発は

産業革命のような大きな成果を引き出す可能性を秘めていると思う。


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