今までエルネギーの代表格は石油とされてきた。私たちが個人的に使う機械の燃料も大半はガソリン。自動車、エ
ンジン工具もガソリン。大きな工場や火力発電ではLNG/LPGなどのガスも使われている。
最近のエネルギーは自然再生として水・風・光・波などを利用したものが使われ始め、コスト低減、高効率化、安定
供給を果たすべく努力が続いている。
日本はエネルギーを輸入に頼らざるを得ないから電気は原発という選択をしてきた。他国から安定的なコストで輸
入し続けられる保証はない世界だから、可能な限り自前のエネルギーは悲願であり続けている。ここにきて新しい
エネルギー、シェールガスとメタルハイドレートなるガスが脚光を浴びている。シェールはアメリカで量産化に成功し
商業的に利用され始め、日本への輸出も許可された。その埋蔵量は500年分あるからアメリカはこれから中東と取っ
て代わるエネルギー大国になると鼻息は荒い。このインパクトは中東を直撃しある国からとの交渉でも従来の姿勢を
崩し折り合いをつけるための譲歩を引き出すに至ったそうだ。
アメリカのシェールの話、開発会社の課長クラスの人は高給取りになり自宅は御殿のような立派な邸宅にお住まい、
町周辺も景色が一変するような開発ラッシュでまるで日本のバブル期のような活気を呈している。羨ましいのはバブ
ルではなくゴールド・ラッシュならぬガス・ラッシュで実態の伴った本物のバブルだから壊れることはなさそうだ。
シェールは日本近海でも生産され始めたと、私にとっては驚きのニュースがあった。秋田県沖で微量ながら35Kl/日
の生産を始めた。大切なのは量の問題ではなく採掘技術を持つことである。これが確立されれば外国で採掘権を取
得すれば自前とまではいかないが、エネルギー確保に寄与する。日本は資源に恵まれない国だから近郊に眠る資
源の探索にもっと力をいれるべきではなかろうか。メタルハイドレートは沖ノ鳥島付近に大量にあるとの調査結果が出
されているが、海底5~6000mの所から採掘する技術開発の成否が、新しい自前のエネルギーを手に入れるか否かの
分かれ道になりそう。このニュースは世界的にも注目を浴び、早速に中国が沖ノ鳥島は島ではないとか、自国領土な
どと反応していた。
どこの分野にいっても技術のない者は益を手にできない。中国のレアアース埋蔵量は全世界の90%を占めている。
中国の新聞、レアアースを1元で採掘し10元かけて一次製品化して輸出する。レアアースを使った部品、原材料加
工などの技術がないから、それらを1000元で輸入している。一つの喩えとしての説明だが、新しい採掘技術の開発は
産業革命のような大きな成果を引き出す可能性を秘めていると思う。
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