自分のなかで芽生え始めた統合的アプローチへの関心は、元はと言えば大高先生が開発したボディフォーカスト・アプローチが、統合的カウンセリングであったことに気づいたのがきっかけだった。
さらに先生から、幅広い知識を修得する必要性があるとのアドバイスを受けたことで、今まで以上に専門書を読むようになったのだが、それによって思いがけずあるセラピーと出会うことになったのだった。
それは『ハコミセラピー』
以前から名前だけは書物などを通して知っていたが、ゲシュタルトやNLP、フォーカシングなどに比べると、あまり一般的には知られてはいないという印象がある。
実際、カウンセラー仲間に話してみても「それって何?」との質問が返ってくるのが殆どである。
私が最初にハコミというセラピーの存在を知ったのは、実は大高先生からだった。
ボディフォーカスト・アプローチのワークショップで理論のレクチャーを受けた際、過去に先生が学んだたくさんの分野、療法のひとつにハコミセラピーの名前が記されていたのである。
今回たまたまハコミと出会い、その流れで専門書を何冊か読んでみたが、ここで初めてハコミという言葉の意味を知った。
「ハコミ」とは、ホピ・インディアンの言葉で「あなたは何者か」という意味なのだそうだ。
星和書店から出されているロン・クルツ著「ハコミセラピー」という本の表紙には、さらに次のような文章が記されている。
「こころとからだの相関性」を重視するハコミの最大の特徴は、そのワークの「繊細さ」である。一般的な西洋の心理療法に比べて、内省的かつ人間関係を重視するハコミは、自己を表現することに不慣れな多くの東洋人にとって、最適な統合的心理療法といえよう。
この文章が語るように最適かどうかはわからないが、読み進むうちに気づいたのは、今までボディフォーカスト・アプローチと共通するものとしてPOPをイメージしていたのだが、ハコミセラピーの考え方にも共通性があるということだった。
それはハコミセラピーとPOPにも共通性があるということでもある。
具体的には、アーノルド・ミンデルもその著書に書いている東洋的なもの、タオの思想といったものが根底に流れている。
そしてそこが技術を超えたところでもあるのだ。
ハコミは理論は勿論大切であると説きながら、それ以上に大切なのが、その技術を超えたところにあるもの。
即ちセラピストの人間的な内面であると言っていることに他ならない。
そうした点において、私が最近考えてきた、理論や知識といったものと技術を超えたところにあるものとのバランスのとり方、兼ね合いといった双方を繋ぐもの、ハザマに位置するものとしてとして、ハコミセラピーの存在は何かを担ってくれるかもしれないと、そんな気がし始めているところだ。
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