そのひとのなかには、あらゆるものへの怒りが渦巻き、あらゆるものへの憤りの気持ちがそのひとを苦しめていた。
面談をするたびにくり返し吐露される怒りの感情。
自分に活力をあたえてくれたのは怒りのエネルギーだったと言葉にするほど、そのひとの人生は、波乱に満ちた怒りと闘いの歴史あった。
まずカウンセラーが最初にしたことは、カウンセリングルームが安心、安全の空間であることを実感してもらうことだった。
どんな汚い言葉を口にしても、どんなに誰かを罵ろうとすべてはそのひとの抑圧されてきた心の叫びと、徹底的に受容すること。
それによって、ここはどんなことを話しても、叫んでもOKなのだということをわかってもらうことが必要なのである。
そうしたこと体感して、初めてそのひとは心のなかの思いを吐き出していける。
カウンセラーは面談のたびに、ひたすら受容に徹した。
カウンセラーが受容に徹することで、やがて自己否定的であったそのひとのなかに少しずつ変化が生まれた。
自分自身を受容し始めたのだった。
初回面接から数ヵ月後、あるとき大きな変化が表れた。
前回まであれほど怒りの感情をあらわにしていたものが、スーッと消え、代わりに自分自身への洞察が始まったのである。
それまでは自分が苦しいのは○○のせい。○○さえいなければ・・・と言っていたものが、もしかして私があのとき、こういう態度をとらなければ結果は同じだったとしても、これほど苦しまなくてもすんでいたかもしれない・・・との言葉へとへんかし始めたのである。
心理カウンセリングを学ぶ過程で、私たちは「168分の1」という言葉と出会う。
この数字は一週間を時間で表わした数なのだが、1時間カウンセリングを受けたからといって、そのときすぐにクライエントに変化は見られない。
しかし、次回までの168時間という時間を過ごしていく間での洞察や日常生活でのさまざま体験、経験が刺激となって、大きな変化をもたらすときがある。
だから、カウンセラーは焦らず、ゆったりとした大きな懐で、クライエントの変容、成長を見守りつつ、丁寧に寄り添っていくことが求められる。そういう心構えが必要だと教えられたのだが、まさしくこの事例がそうだった。
ひとには元々自分で問題を解決する能力があるという。
心理カウンセラーは、クライエントのあくまでサポート役なのである。
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