◆そんな言葉を聞いたことがあります。その通りに思います。◆顧客の立場から考えれば、「安い」に越したことがない・・・というのは一般論ですが、本当にそうか?ということですね。「安かろう、悪かろう」。コレが万が一にもあるわけですね。今風にいえば、「安かろう、収益あがらないだろう、しわ寄せが来るだろう」でしょうか。◆ある自動車の話に例えるとわかりやすい。Qという車とGという車がある。二つは同じ性能、品質を備えているのですが、値段は、Qが100に対して、Gは、40程度。Gは、Qの1/3に近い安い値段で売っている。コレは凄いことであり、消費者にとってはとても嬉しいことです。◆しかし視点を変えれば、そこまで安くしないと売れないってことなんだと思うのですね。一方でQは100のままでも売れ行きに変調はなく売れている。性能や品質面で変わらなくても、約3倍近い値段でさえも売れるということですね。まさにブランドの違いということでしょうか。◆同じ性能・品質のものを、低価格で売れていることを絶賛するのは、ある一面では正しいと思いますが、一方で、そこまで安くしなければ売れないブランドであることに、喜びとともに問題意識も併せ持ってくれればいいなぁと思います。それぞれのコスト構造がうかがい知ることができませんが、仮に調達コスト、開発コストが同じであったら、明らかにGは、赤字事業であり、ビジネス全体で調子のいい局面では問題ないのでしょうが、そうでなくなった場合、明らかに不採算であり、それが続けばどこかしらにしわ寄せが来ると思うのですね。もしくは赤字でないとしても、競合はそれ以上の収益を稼ぎ、投資にまわしているわけで、競争力が劣位になっていく・・・といえるわけですね。◆ダラダラと書いてしまいました。とにかくプライシングって、大事です。1度下げたら上げられない。安いからって、一側面においてのみ絶賛している偏重な傾向には要注意。そんな気がしてならないケースが最近多い今日この頃です。※写真は某ヒルズ駐車場で見かけたGT3とturbo。