内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

一緒に食べることは共に生きること ― convivialité について

2017-01-03 10:47:04 | 雑感

 昨晩は、妹夫婦が住まう元実家でお隣の従兄・従姉の家族と一緒に新年会。私も含めて十人の大人と再従兄夫婦の生後三ヶ月の赤ちゃんが集まった賑やかで楽しい団欒の時であった。
 料理を囲んでのこのような団欒のことをフランス語では « convivialité » (コンヴィヴィアリテ)という。その語源はラテン語の « conviva » で、これは「食事への招待客」を意味する。このラテン語 « conviva » は、動詞 « convivere » の派生語であり、この動詞のもともとの意味は « vivre ensemble » (「共に生きる」)こと。そこから « manger ensemble »(「一緒に食べる」)という意味も出てきた。つまり、 « convivialité » においては、共に生きることと一緒に食べることとが不可分なのである。
 いつも一緒に生活していなくても、親族ではなくても、時に集まり食事を共にすることは、« convivialité » であり、そのとき私たちは共に生きている。